「河合優実のこと」あんのこと またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
河合優実のこと
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すでにかなりの出演作があり自分も含む映画好きにはとっくに名の通った役者だった河合優実がテレビドラマで一気にネットニュースやCMや雑誌にどんどん出はじめる。タイミングを計ったわけでもなくドラマより先に撮られていた話題作が立て続けに公開される。もう一本ではカンヌまで、声優でルックバックも。役者業は固いと思っていたが、まさかこんなに早くお茶の間のスターになるとは想像していなかった。
ストーリーは、これが2020年代の概ね実話で、それも刑事の悪事までが実話だというのが恐ろしく、平和なゆでガエルで定年を迎えるサラリーマンには想像がつかない。改めて自らの幸福を真にありがたく思う。子供を預かる件は現実にはなかったオリジナルらしいが、結末を知らなかったので「もしやいい感じで終わるのか?」と油断してしまった。
河合優実は想像どおりの腕力できっつい話を演じ切る。加えてますます独自色を強める稲垣吾郎がいつにもまして自然な顔の演技で微妙な心境を定着させる。残念ながら佐藤二郎はちょっとやりすぎた感。早見あかりは最初と最後でキャラが変わりすぎたような気がする。そして「偶然と想像」の上品な女性のイメージしかなかった河井青葉のやさぐれ母ちゃんには驚いた。
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