劇場公開日 2024年6月7日

あんのことのレビュー・感想・評価

全445件中、1~20件目を表示

1.5ヤッパリ観なければよかった。

2024年9月14日
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2024年上半期の邦画で非常に評価の高い作品ということで、果たしてあまのじゃくのオレが見ていい映画かどうか迷ったが。 「あんのこと」 ・ ・ ・ ヤッパリ観なければよかった。すまん。 お客様が入ってなんぼ、という意味では大成功で、この映画は「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」と同じく、その成果にはとても感服する。 おそらく製作陣が意識したであろう、過剰に哀れな描写はしないという姿勢とは全く真逆の演技と生活描写が目につく。一方、今生存している人類が二度と経験しないであろう、世紀のコロナ流行に、対処している団体、自治体は描かれない。 各キャラクターそれぞれに深みを持たせない設定、描写は理解するが、カラオケで「ランナウェイ」を歌わせるには、その意味が唯一見出せるであろう歌詞の一節を歌わせなかったり、あえての浮世離れの役者起用で、存在感を薄く設定したキャラクターが、思いっきり腰から崩れる。 ごみ捨てはできないが、児相に電話でき、本人の都合通り対処できる母。児相がその家を訪れた描写がないのは、あえて省略したのだろう。主人公を追い詰めないといけないので、そんな脱線はできない、ということだろう。 ラストの母子家庭の廊下のワンカットに希望を見いだせた人は、素晴らしい人で、うやましい限り。 面会シーンでいうと、両者ともに「良心もあるが等しくクズ」で、言い訳、言い逃れ、といった自己弁護、罪悪感のぶつけ合い、という意味があるなら、成功しているかもしれないが、当時を舞台にするならば、いっそそこだけはコロナのせい、と言ってしまったほうがよかったような気もする。 といったように、本作の各キャラクターに関して、「なぜ」の理由は要らないとは思うが、彼らの「背景」には「なぜ」そして「なぜそうなったか」の問題提起を匂わす描写、あるいは問いかけは絶対に必要だと思ったが、よけいなことは入れずに、「主人公熱演」、「救いのない」といった感想にあふれる結果となったのだから、大成功ですね。

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しんざん

4.0伝えたいのは絶望か希望か?この映画が伝えたかったもの

2024年7月11日
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泣ける

悲しい

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ななやお

4.0杏の希望と絶望を分かち合う

2024年6月8日
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ニコ

5.0河合優実は今年を代表する役者

2024年6月30日
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鑑賞方法:映画館

いつもの入江監督のスタイルとは異なるテイストの作品に仕上がっている。できるだけ監督自身の采配を芝居に入れずに観察・記録に徹するようなやり方を今回は選択している。そのやり方が成立するのは、役者への信頼ゆえだが、その信頼に120%役者たちが応えている。主演の河合優実は本作と『ナミビア砂漠』と『ルックバック』で、今年を代表する俳優となると思うが、本作の鬼気迫る芝居は観る人全てをくぎ付けにする。非常に辛く悲しい物語を現実感ある手触りで描いた作品なので、見るのがしんどいと感じる人はいるだろうが、それでも目をそらさせないだけの芝居を彼女がやってのけたおかげで、観客はこの理不尽な現実を受け止めるしかない。 佐藤二朗も善人とも悪人とも決めかねる存在を見事に演じているし、稲垣吾郎の週刊誌記者役もじつにはまっている。母親役の河井青葉もすごい。 実話をベースにしているが、映画のアレンジも加えている(早見あかり関連のシーン)。現実を捻じ曲げたいからではなく、現実の理不尽さを際立たせて伝えるために的確なアレンジだったと思う。この現実にあった理不尽のその本質は何かを真剣に考えたからこそ、生まれたアイディアだったと思う。

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杉本穂高

4.0目を開かせ、意識を突き動かす秀作

2024年6月26日
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あんの人生は過酷だ。その少なからず痛みを伴う物語を、いかなる語り口で観客に伝えるか。作り手の腕の見せどころはそこにあるわけだが、本作は巧みにハードルを超え、観客の心を一度掴むと離さない。彼女の人生に触れると誰もが他人事ではいられなくなる。この子が少しでも前へ進めますように。ささやかなれど確実な幸せが訪れますように。そう切に思わせるのが河合優実という人の凄さだ。加えて、佐藤二朗や稲垣吾郎演じる役柄が存在感を添える。すべての人が敵ではない。彼女を守ってくれる人はこの世に存在する。そう思える、信じられる幸福。ただし、この映画はやがて意表突く展開を提示すると共に、誰しもが経験したコロナ時代を無慈悲に突きつける。せっかく積み上げてきたものが音なく崩れ落ちていく無念さーーー。我々は日々、どれほど多くの声なき声や慟哭に気付かぬまま生きているのだろう。閉じた目を開かせ、視野を広げ、意識を突き動かす秀作だ。

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牛津厚信

4.5コロナ禍の“日本人像”を記憶にとどめる営み

2024年6月11日
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鑑賞方法:試写会

悲しい

どちらかといえば娯楽作の印象が強い入江悠監督が脚本も兼ね、コロナ禍である若い女性の身に起きた実際の出来事に着想を得て映画化した、真摯で重苦しい社会派ドラマだ。近年の邦画では、時代背景と人物らの設定で近い部分が多いのは2021年の石井裕也監督作「茜色に焼かれる」だろうか。またコロナ禍とは直接関係ないものの、2020年の大森立嗣監督作「MOTHER マザー」、2023年の工藤将亮監督作「遠いところ」なども社会の底辺でもがく人々の可視化を試みた点で共通する。 本作の杏のように家庭環境に恵まれず社会経験も積めないまま困窮している人々に手を差し伸べる人も、支援する制度や組織もあるにはある。そうしたセーフティネットの脆弱さがコロナ禍によって露呈した面は確かにあったが、すべてをコロナのせいにするのもきっと違うのだろうと、本作を観て痛感させられる。長いものには巻かれる(上が決めたことには異を唱えず従う)、都合の悪いことや面倒なことは見て見ぬふりをしてやり過ごすといった日本人に染み付いた傾向のせいで、想定外の天災に直面して社会的な機能不全を起こし、結果として杏のような存在を追い込んでいったのではないか。 映画鑑賞後にモデルになった女性や出来事に関心を持った方は、「ハナ(仮名) コロナ 朝日新聞」で検索すると2000年6月の記事が見つかる(有料記事のため無料で閲覧できるのは一部のみ)。本作を観る前に記事を読むとネタバレになるので要注意。河合優実の熱演も含め、「あんのこと」を、そしてハナさんのことを忘れるべきではないし、日本人の脆さと弱さを自問し続けなければならないと思う。

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高森 郁哉

4.5大変参考になりました!

2024年12月19日
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悲しい

 私は民生委員児童委員の主任児童委員をしています。市からの依頼で社会福祉協議会の社会福祉士の方と相談しながら、この作品のような境遇の母子家庭を毎月訪問しています。💦  皆さん大変な思いで、生きています。毎月の定例会で悲しい報告を受けることがあります。(多くは孤独死)さ〜て、今日も家庭訪問してきます。はあ〜

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shimajirou

4.0河合優実さんの演技に拍手

2024年12月17日
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小4で飢えからの万引き 12歳で母親から売春の斡旋 16歳で覚醒剤 と壮絶な暮らしをしてきた杏が 1人の警察官との出会いから 『普通の暮らし』をするべくその日1日を 大切に生きていく 小さな積み重ねから生まれたものは 『未来への希望』 『他者への信頼』 そして介護や子供の世話を通して、自分が誰かの助けとなる力をもっているという僅かな自信 それらが崩れ去った時の孤独や絶望 杏の痛みからなかなか私も抜け出せずにいました。 私は稲垣吾郎さんの役はどうもミスキャストに思えたかなぁ。真の正義感なのかスクープを狙った偽りの信頼関係なのか無表情な稲垣さんからは真意がはかりかねた。

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猫柴

5.0自分ならどうする?考えさせられる

2024年12月16日
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泣ける

悲しい

知的

絶対観るべき心に刺さる作品。河合優実さんの熱演が光る。光りが見えたから余計に悲しくて切なくて。そして自分だったら何がして挙げられたんだろうと考えさせられた。

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みほ

2.0救いのない物語

2024年11月25日
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泣ける

悲しい

鬱映画 実話に基づく作品というのがさらに気持ちをやるせなくさせる そら、河合優実は主人公を好演。「不適切にもほどがある」での主人公の娘役での演技と同じく、これからがとても楽しみな俳優だと実感させられる 佐藤二朗は社会奉仕活動と下衆な性癖というアンビバレントな人物を演じて不思議なリアル感を醸し出してる 人間って、こんな面あるんだよなーって あと、河井青葉という女優が毒母を激演! 憎らしくて、この人の出ている作品は観たくない!と思わせるほど その一方で、稲垣吾郎はストーリー上の必然性も存在感も全く感じさせない薄演••••• そして誰も幸せになれなかった

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まー

4.5重い…

2024年11月24日
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泣ける

悲しい

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アキラ

2.5しんどい。ただしんどい

2024年11月19日
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Keita

4.0起伏のない人生

2024年11月17日
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なんてないのだけれど、その出発点である出自は大きな影響を与える。 な〜んてことは頭で理解しているのだけれど、「理解しているだけでしょ、知らないでしょ」って迫ってきた。 ハッピーエンドに慣れすぎた私に棘が刺さってしまった。

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ピッポ

3.0実話を元にしたストーリー

2024年11月17日
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オチはない。 とても残念な結果で悲しい。 刑事がいたから救われたし、前に進むことが出来て 少しの間だけでも人間らしく生きられてよかった 色々なことが悪い方に向かってしまって残念だ

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千恵蔵

4.0メンタルが強いとき限定

2024年11月15日
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悲しい

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shino

3.0正直入り込めなかった・・

2024年11月7日
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悲しい

佐藤さんがどうしても勇者ヨシヒコやバラエティの印象が強く真面目な演技されてても気持ちが入り込めなかった。 主役の女優さんはそういう人なのかなって錯覚するほど演技が良かっただけにそれが残念。

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メモリー

4.0見てよかった

2024年11月4日
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悲しい

Amazonプライムで視聴。 実話なんですね、、、。 見てよかったです。知ってよかったです。 モデルとなった方が天国で辛い思いをしていないことを願います。

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よ

4.0社会が殺めた命

2024年10月29日
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どこかで、 誰かが、 ストッパーになれなかった。 今の日本の社会が殺めたその命の事を、 忘れない。 言い方は悪いかもしれないが、 どん底だと思っている自分の状況のはるか上を行く境遇で生きている人がいた事を忘れない。

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上みちる

5.0コロナ禍の重すぎる代償

2024年10月28日
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2020年。あんは生きていた あの頃までは生きていた。 突きつけられる現実はあまりにも痛ましく そして生々しくてグロテスクだった 私達が生きたコロナ禍 もう遠い過去のようにすら思えるコロナ禍 感染症対策の為に様々なサービスが取り止められ 人と人との交流が寸断され どれだけの人が苦しんで傷ついて追い込まれて命を絶っていったのか そんな事を思うと 言葉に起こす事すら苦しい位に辛い あんは確かに生きていた 自分の人生を生きようとしていた 決して褒められるほどではないが 不器用ながらも熱意ある大人に支えれれて更生し 高齢者に優しく接し 幼児を育て、見守り 少しずつ、でも確実に人間性を取り戻していた そんな矢先の悲劇 誰にも止められなかった悲劇 これが現実かと思うと落胆する でもこの事実を風化させたくはない 僕らが生きたコロナ禍を亡き者にしてはいけない 懸命に生きようとした命が、決して無駄ではなかったと思いたい その為にもこの作品をもっともっと多くの人に見てもらい あの頃に思いを馳せてほしい そして、今も苦しむ多くの人に目を向けるきっかけにしてほしい そう思った ラーメン屋のカウンターに座っていた時の笑顔が懐かしい

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ジョイ☮ JOY86式。