「ハンカチと銃」ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
ハンカチと銃
ちさととまひろは宮崎へ出張にやって来る。
仕事もすぐ終わり、まひろの誕生日を忘れていたちさとは焦る。
そんな中で急遽舞い込んだ依頼のため、ターゲットの元へ向かうとそこには先客がいて……
シリーズ最強の敵、冬村かえでとの死闘が今始まる。
シリーズ3作目。
なんだかんだでずっと劇場で観れてるし、毎回パンフも買ってる。
シリーズを重ねるほど、ちさととまひろも少しずつ成長していて、一緒に生きてると実感できる大好きなシリーズだ。
個人的にはあんまり映画のシリーズものって好きじゃないんだけど、ベイビーわるきゅーれだけは永遠にこの感じをやり続けて欲しいし、例え今作が完結編だったとしてもそれはそれで受け入れられる。
ちさともまひろも最強じゃない。
いつかきっと死は訪れるんだ。
そんな「死」の恐怖と「生」の尊さを今までで1番感じたかもしれない。
2のあの兄弟のことが何度も話に出てくるのも良かったな。
ナイスデイズが良かったのは殺しと日常の塩梅がちょうど良かったところ。
それがベイビーわるきゅーれの1番の魅力だと思うんだけど、少しコメディ寄りになっていた前作よりはもちろんのこと、なんなら1作目よりもシリアス・コメディのバランス取れていて、満足度がかなり高かった。
ちさまひのゆるゆるさを主軸に置きながらも、これでもかというくらいアクション増し増しでやってくれてる。
こんなのが2000円以内で全国民観れるんだからもっともっと観るべきよ。マジで。
キャラクター造形も相変わらず素晴らしい。
冬村かえでは最強で最恐で最狂の殺し屋だけど、寡黙でミステリアスでちょっとクールな割には精神的に幼いってのがなかなか面白い。
パンフレットで監督が「仲間のいないルフィ」って言っていたけれど、すぐ癇癪を起こし、ただ仲間が欲しいという悲しき怪物が殺しをすると、こうも恐ろしくなるのかと感心した。
そんな冬村を演じるのが、ついこの前優しくスケートを教えていたとは思えない池松壮亮。
あの幼さと狂気を演じれるのは彼しかいない。
前田敦子も良い女優になったなと見るたびに思う。
打ち上げでのキャラ変わる感じめちゃくちゃ分かる。
宮崎舞台ということで宮崎出身の方も出ていたみたいだけど、そもそも宮崎が舞台になったのって高石あかりが宮崎出身だからなのかなと思うと愛を感じる。
宮崎県民が宮崎県民の悪口言ってるとか、邦画のボソボソ演技についてまひろが苦言を呈するところとか、そういうメタ的なところも大好きなのよ。
そして、なんと言っても宮内さん!
いつもグチグチ言ってる田坂さんだけでも好きなんだけど、そこに軽くあしらえる宮内さんが加わることで田坂さんも更に魅力的に見えてくるんだよね。
大きく脱線するけど、中井友望ってミスiD2019のグランプリ獲ってたの初めて知った。
調べてみたらミスiD出身者って結構好きな人多いな。
ほんとそんだけです。すみません。
ドラマ版のエブリデイは絶賛視聴中だけど、お酒飲んでたしドラマはこの宮崎編の後の話みたい。
自分の書いた2作目のレビューを振り返ってみたら、「2人の歌が聴きたかった」「宮内さんのマシンガンまた見たい」って書いてあって、何気に両方叶ってた。
というわけで、次もあるなら是非よろしくお願いします。