「末永くいちゃいちゃしていてほしい」ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ うぐいすさんの映画レビュー(感想・評価)
末永くいちゃいちゃしていてほしい
内気でダウナーなまひろと感情の起伏が激しいちさとの殺し屋コンビが、出張先での仕事中に同業者との競合トラブルへ巻き込まれる物語。
前作(2作目)はちさまひよりも挑戦者であるゆうりとまことの兄弟のストーリーラインが目立っていたことに加え、ちさまひのコンビプレーが少なく、グダ喋りの繰り返しや流行り物の描写が過剰で、正直言って失速を感じていた。
本作ではストーリーのメインがちさまひに戻っており、ちさとの離脱の理由付けも前作ほど強引ではなく、むしろコンビやソロでの見せ場が増えていたので、きっちり『ベビわる』が戻ってきた印象だった。前作も、絆が強いコンビを敵として持ってくる意図や、プロとアマの対比、これまでにないロケーションや小道具を使って戦う点は気に入っているのだが、やはり『ベビわる』はちさまひを中心にした物語であって欲しいと思う。
入鹿、かえで、まひろ、それぞれぼっち気質がある3人の、三者三様の他者との関わり方も興味深かった。キャラクターの過去ではなく今を描いて人物を掘り下げる点は、アクションやストーリーをダレさせない工夫に満ちていて毎回感心する。
地元の殺し屋集団が名産品で偽装していたり、終始マイペースに宮崎弁で話す仲間がいたり、ご当地ネタにも捻りがあって面白い。
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