「まさに歩く鈍器」犯罪都市 NO WAY OUT ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)
まさに歩く鈍器
観客の要求は「マ・ドンソクが人(悪党)をブン殴るのを観て幸福を感じたい」というのを製作側がよーく理解しています。もうマ・ドンソク、冒頭から殴る殴る殴る。
シリーズも三作目とおなじみのお客さん相手なので、「真実の部屋」は画を見せずに音だけ、毎度の「ドアノブもぎ取り」ギャグもドア前に立っているカットから、もう次のカットでは室内に入ってドアノブ持って立っている、というひねった笑いをとってます。この人、コワモテだけでなく妙に憎めない愛嬌があるんでこの手のギャグがはまる。
過去作よりも「殴る」を強調するためか、元ボクサー設定(あんなガチムチのボクサーはいないが)でパンチ主体の戦闘スタイルに変化した気がする。マ・ドンソク、あのガタイで結構軽快な動きを見せダッキングやウィービングで相手の攻撃を躱し、重たそうなボディーブローやフックで瞬殺します。この人のパンチ、鈍器でブン殴られるみたいでほんと痛そうなんだよね。まさに歩く鈍器。
欧米映画会で以前シュワルツネッガーが座っていた脳筋系(かつちょっと愛嬌のある)スターのイスが空席だったなか、マ・ドンソクがここに座りましたね。彼には今後も頑張って人を殴りまくって人類に幸福をもたらしていただきたいものです。
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