今年26本目(合計1,118本目/今月(2024年1月度)26本目)。
同じ監督さんの「ラフラフダイ」は気になったものの2日しか放映がなく見に行くことができませんでしたが「土葬がどうだの」という投稿あたりからしてちょっと気になっているところです(土葬自体は墓地埋葬法上可能ですが、行政の許可なく行うとアウト。また、条例によって土葬を禁止している都道府県がある(特に都市部。土地の価格に影響するため)ので注意です。いずれにせよ「土葬自体が禁止されているのではない」)。
さて、こちらの映画…なのですが、上記のように「法律上の解釈が微妙だなぁ」という点がこちらにもあって、そこがやはり「身内でとったミニ作品と、ミニシアターであっても商用で営業用で放映される映画との差」において、「最低限チェックすべき点をしていない」という点になります。
映画の趣旨自体はヒッチハイクもので理解はしやすいのですが、独特の世界観というか、エンディング直前に関して(主人公が取る突飛な「箱の中に入って行う行為」について。ネタバレ回避)など、趣旨がよくわからない部分もまぁ確かに多いです。
ただ一方で、シアターセブンで放映される作品は概して「アマチュアとプロの境目程度」の作品がどうしても多いところ(そしてそこから多くの支持が得られるようになったものとしては、「ベイビーわるきゅーれ」などがある)、本作品に関しては「積極的にわからないわけでも趣旨不明とも言えないが、何をいいたいかわからない部分もある」といったところです。
特にロードムービー(ヒッチハイクもの)に関しては日本国内では法律上の縛りが結構厳しいので、一応にも「法律上正しくやりましょう」程度のエンディングロールは流してほしかったです(かつ、視力検査でもやってるのかというくらいに文字が小さい…)。
ただ個々の登場人物の方(特に子役の方)には好感が持てるところではあるし、作品自体も確かに趣旨的にも法律的にもどうなのか…という配慮不足の点はありましょうが、それでも「アマチュアとプロ作品の境目で、ギリギリミニシアターで流してミニシアターの存在意義ほかに賛同する方は(映画の趣旨、インディーズ系映画の存在ほかを)理解しうる」というもので「もはや何がなんだかわからない」レベルとまでは言い難い(本当に境界線上にあるというのが私の判断)です。
採点に関しては以下をかなり気にしたものです。
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(減点0.3/ヒッチハイクと白タク行為)
ヒッチハイクにおいて対価を取る行為は法に触れます(民法上は契約(委任)か事務管理にあたる行為ですが、それよりそれを取り締まる法のほうが優先適用されます)。
この点は実際にタクシー・高速バス等に影響を与えうる事項になりますので、この点はちゃんと断り書きを入れておいて欲しかったです。
(減点0.2/ヒッチハイクの民法的性質)
民法的には委任(準委任)か事務管理ですが、当然に報酬を請求できませんし、委任においては途中解除は原則賠償の責任が発生し(例外あり)、事務管理の場合も趣旨は違っても同じです(どちらに解しても基本的解釈は同じ。事務管理で委任に関する規定を準用しているため、この2つは似たり寄ったり)。
(減点0.1/心裡留保と身分行為)
心裡留保は身分行為に適用がありません。
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