「ギュッと手を握って」青春18×2 君へと続く道 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
ギュッと手を握って
大人になってから十代を振り返る青春物語に僕はとても弱く、その設定だけでまず合格点が付きます。それが淡いラブストーリーであったりしたら「優」で合格です。しかし、本作はそんな下駄をはかせる必要など全くありませんでした。台湾旅行中の女性と、大学入学を控えてカラオケ店でアルバイトの青年との恋ともよべぬほどの物語を36歳になった男が振り返ります。
王道とも言えるラブストーリーなのに、書くべき人が書き演じるべき人が演じ撮るべき人が撮れば、定番のタイムリープがなくとも、お馴染みの幼い頃のトラウマなどなくとも、チューのシーンすらなくとも、こんなにも心にしみてキュンキュンするんだなと唸ってしまいました。そして、映画の歴史が続く限り、ラブストーリーは決してなくならないと確信したのでした。
上映中、隣席に居た妻の手をギュッと握って、本作を真似て「僕と妻のおバカな旅もずっと続きます様に」と祈ってしまいました。
注)上の記述には一ヶ所ウソが混じっています。さて、どこでしょう?
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