劇場公開日 2024年5月3日

「きちんと予告通りのストーリー展開、そこに映像の美しさが加わる。」青春18×2 君へと続く道 ひなたんくさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5きちんと予告通りのストーリー展開、そこに映像の美しさが加わる。

2024年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

ここ最近、よく見る「昔の恋を忘れられなくて」という
映画だと思っていた。
ただ台湾が舞台にもなっていると聞けば、やはり気にはなる。

近いけれど異なる文化を持ち、
魅力あふれる土地だし、歴史的に関係も深い。
台湾は私の中でとても気になる土地なのだ。
どこか寛容さを感じるというか。
それはあくまでも個人的な印象ではあるのだけれど。

台北と台南の雰囲気の違い、台南がどんな空気感を持っていた街で、
どんな空気感になった街なのか。
それを断片的に感じるとともに、
その温かさと
アミの故郷の根底に流れるものに共通したものを感じることも出来た。

鎌倉・長野・福島の街の空気もそれぞれに東京と対比して
街の特色を描いたもののように思え、それぞれの街の魅力を断片的にとはいえ
味わうこともできたように思う。

アミの絵にあふれる台湾の街の光は
彼女自身が旅で見つけた”希望”と”未来”を象徴するものであったのかもしれない。

またランタンが闇に灯りを灯し、
心に灯をともすところにも共通した温かさを感じた。

ひとつ、他の似通ったストーリーと違って見えた点としては
道枝さん演じる電車で一期一会とも思える出会いの中に感じる、
未来への、次世代に対してのキラキラした希望のようなもの。
それがこの映画の中での一服の清涼剤のように、ひとつ、哀しさではなく
透明感を伴う光のように感じられた。

ひなたんく