サンクスギビングのレビュー・感想・評価
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イーライ・ロスらしい、真心たっぷりのおもてなし
爆発的な直感力とこだわりを持つ奇才イーライ・ロスだけあって、この映画には恐怖と共に、妙に感心してしまう要素も搭載されている。例えばメインの連続殺人犯が、メイフラワー号に乗って(ジェームズ1世の迫害を逃れて)アメリカ大陸のプリマスへ上陸したピューリタンの一人、ジョン・カーヴァーのお面をかぶっているとは、なんと気の利いた設定なことか。それに白眉なのは事件の発端を描く序盤。ブラックフライデーの売り出しが待ちきれぬと店前に大挙する町の人々の姿は、人間が目的のために血眼になる時の地獄絵図を辛辣に表現しつつ、と同時に、ロメロの映画「ゾンビ」への目配せという側面も併せ持っているのだろう。このど迫力のテンションには恐れ入ったし、これと後半の感謝祭パレードの盛り上がりは、いわば合わせ鏡のような構成。全体的にスラッシャー的な部分もありつつ、怖さとどぎつさと笑いが入り混じったイーライ・ロスならではのもてなしだ。
サンクスギビング(感謝祭)の過激映像に大感謝!
どぎついグロさで楽しませてもらいました。
初っぱなの胴体真っ二つから、首チョンパ!エクソシストばりの首回転から、チェーンソーで内蔵グチャグチャ、続いて脳ミソグチャグチャ。
いや~、とにかく、往年のスプラッター全盛期を彷彿させるグロさで大満足です。
また、冒頭の開店パニックもスゴいです。若干、大げさに見えないこともないですが、あるんじゃないかっていうリアルさも感じます。人って、ちょっとのことで我を失っちゃいますもんね。
ストーリーもそれなりに面白かった。あわよくば、シリーズ化でも狙ってるんですかね。あの人面マスク(名前は忘れちゃいましたが)、まだまだ使い道もありそうで、経済効果も期待できるんじゃないですか。
強いていえば、ホラーには定番だったエロの部分も、もう少し欲しかったかな。トランポリンをしながらパンツを脱いで、えっ、こっち向いちゃうの?開脚?な~んて、考えてたら殺されちゃった。そんなもんだよね。
最後に一言。 エンドロール後におまけ映像がありますよ。 これをどう見るかは、その人次第ですが、一応、情報提供ということで。
【ネタバレ】
どぎついグロさがメインだとは思いますが、犯人捜しのミステリーとしても結構楽しめるんじゃないですか。意外な人物が犯人です。ただし、途中で何となく読めちゃって、自分には衝撃になりませんでした。 ただし、あれが本当の結末なら・・・ですが。
ホラー映画にはありがちな終わりかたでした。実は・・・的な感じで続編ができたりしますからね。
『追記』
本レビューは、映画館公開時(R18)に記録したものを訂正したものです。今回、WOWOW(R15)での鑑賞でしたが、十分楽しんじゃいました。忘れているR18の過激シーンってどんなだっただろう?
キッチリ怖いスリラー
序盤コメディっぽいが、それをキッカケにガッツリ・スリラーが開幕。悪趣味な惨状が続くが、脅かし方を心得ていて、ホラーとしての出来は上々。終盤、若干辻褄が合わない気もしなくないが、黒幕の正体に慄けるし、何より決着の切れ味が良い。
【”特売とはいえ、キチンと並んで商品は購入しましょう。他人に迷惑を掛けてはイケマセン。でないと、何百倍もの因果応報が待っています・・。”今作は、非常に正しいスラッシャー・ホラーなのである。】
■感謝祭発祥の地・マサチューセッツ州プリマス。年に1度の祝祭に人々が沸き立つ中、ダイナーで働く太っちょのウエイター女性が何者かに惨殺される。その後も、感謝祭の食卓に見立てた猟奇殺人が続く。
一年前に、父親が経営するスーパーの祝祭日の特売日にズルして従業員通用口から店内に入り買い物をした地元の高校生・ジェシカたちは、その為に大勢の人が店内になだれ込み、将棋倒しになった人達の中には、死者も出たのだが、誰も罪に問われないままに終わるのである。
そして、一年度、猟奇殺人が続く中、謎の人物のインスタグラム投稿にジェシカは目を留める。
◆感想
・こういう作品には、ストーリー展開を求めてはいけないが、この作品は結構良く出来ている。まあ、簡単に言えば、ズルして店内に入ったジェシカ達のために、大切な人を殺された男の復讐劇なのである。
・だーが、それを殺人鬼と化した復讐の男が、プリマス植民地の創設者であるジョン・カーバーのお面を被りながら、自分の妻を圧死させた原因を作った連中に復讐して、その連中の首を感謝祭のテーブルに並べ、あるモノは七面鳥の代わりにローストされ、テーブルに置かれるのである。
<斧で復讐していく男の様は観ていて大変に爽快である。欲深な連中に対する、因果応報なのだから・・。今作は、”特売とはいえ、キチンと並んで商品は購入しましょう。他人に迷惑を掛けてはイケマセン。出ないと、何百倍もの因果応報が待っています・・。”という当たり前のことをテーマにした、正しいスラッシャー映画なのである。(ホントか!)
そして、ジョン・カーバーなので、彼は死なないのである。
気になる人は、”ジョン・カーバー”で、ググって見てね。じゃーね!>
犯人
こういう仮面系の残虐映画は、最後にえ?!あんたが正体か!
ってのがあって面白いけど、普通にえ?誰?あ、あんたか・・・
それにしても、剛腕の彼可哀そうだな、あの子は何のためらいも
なく新しい彼氏に乗り換えかよ・・・
ショッピングモールのシーンは秀逸
食材は、住民。隠し味は、復讐ー。
原題
Thanksgiving
感想
一年に一度の祝祭。饗宴が狂宴と化す、サイコ・フェスティバル・スリラー!
謎の殺人鬼が感謝祭の一夜を恐怖に陥れる。
タグ付けされたら、死ぬ。
最初のスーパーの大暴動は凄まじいですね、まさにファイトマーケット!笑
ワッフルメーカーそんなに欲しいか…笑
そして1年後、復讐が始まります!
ジョン・カーヴァーのお面を付けた殺人鬼による殺戮は楽しめました!
オーブンで焼かれ死ぬのが一番嫌かなって…笑
ジャンプスケアがちょっと多かったのでビビりました笑
犯人はまさかの人物でした!
予告編でちょっと期待し過ぎましたが、上映時間106分でちょうどよく、グロも適度に楽しめた作品でした。
※ライトマートの悲劇 逮捕者なし、事故死扱い
多種多様な殺害シーンあります
当然、見る人を選ぶ作品です。
イーライロスの作品を知ってて観る人は定番の内容ですから楽しんでください。
そしてゴア演出が多いので苦手な方は回れ右です。
大事な事ですが自分が好きでも苦手な方に見せるのは止めましょう。
そしてイーライロス印の悪意満点ストーリー開幕すると、安売りセールに群がる群衆が酷い。こいつらもみんなやっちまえと思うような品のない連中です(笑)
そしてこの狂った群衆の行列を後ろから抜かして店内に侵入したアホ高校生の様を見て群衆も店内に躍り混んで大乱闘。
だが悪意のあるエグい演出がそこかしこに溢れます。
そして、スーパーの死亡事故を遠因に始まる報復の宴
名前を書いたお皿に本人達が乗せられて行くと言う恐怖のSNS公開
犯人が誰かとか言うものの、アンポンタンに分かるはずもなく、手もなくヒネられていく高校生達。
殺し方も意表を突いていて、「なんとその手があったか?」と新作料理を気分高揚して食べた気分になります。
ラストはキレーに終わると思いきや…。
クレジット終了後にもワンカット入れてくる余裕っぷりで中々見応えのある作品でした。
はいはい😟
スラッシャー映画だから 単に殺人鬼に殺されるだけなのはよくわかるんだけど 内容が無い上にテンポも悪くて緊張感も無くて敵のキャラも壊滅的に魅力が無いしR-18の割には大してエグくないし犯人も全く意外性が無いし劇場に行かなくて良かったです(U-NEXTでポイントが切れるから無理矢理ポイントで見たけどこれは酷いわ🤮)
真顔でなんの感情の動きも無くただひたすら映画が終わるのを待つだけの作品でした👹 イーライロスどうした😵💫 せめて緊張感くらい多少あればいいんだけどスラッシャー映画ってこういう事だし全く間違って無いのは分かるんだけどね😵💫
ホラーに関しては昔から散々観ていて自分の中の基準が色々あるので他の人以上に悪く感想を書く場合がありますが気にしないでください。
意見が違うからダメとか一切無いし自分が明らかにオカシイのはハッキリ自覚してるので🫣(昔のスラッシャー作品見たら全部ダメって言うんだろうなあ🤮)
残酷な描写がもはやギャグ💀✨
今夜(2024/09/13)観ました。
『ホステル』シリーズで有名なイーライ・ロスの恐怖映画で107分という絶妙な尺、適度なチープ感、滅茶苦茶な残虐な描写と3拍子揃った素晴らしいクソ映画です(笑)
感謝祭(Thanks Giving)後のBlack Fridayはアメリカ文化の恥部だと思うのは私だけではないでしょう。いわば超破格のバーゲンセール。開店前にボルテージが全開になった客の塊は、いつ暴徒化してもおかしくない状況です。この映画の冒頭はそんなシーンですが、現実のBlack Fridayも、毎年怪我人が続出しているので、脚色はあれど大差ないと思います。
本作はBlack Fridayの大惨事に端を発したフィクションですが、実際に起こった死亡事故も基にされている様です。
冒頭の大惨事後はセオリー通りの展開。主人公の一行が、得体の知れない殺人鬼にターゲットにされ、右往左往するというものです。主人公の一行は下衆なので、虐殺されても仕方ない生き方をしていたので、苦笑して見守るのが丁度良いと思います。
少し長く感じたものの、飽きることなく観られました。話によるとパート2が来年に公開予定だそうです。
こういう分かりやすい“痛快残酷ホラー”は週末にうってつけのジャンルです‼️
是非この3連休にご覧下さい🎬✨😆
トラウマ食卓シリーズ
R15?
あまりにもグロ過ぎる! これがR15?
これでもか これでもか と猟奇殺人の現場を見せつけられるのに?
1つでも目にしたらトラウマになりそうな悲惨な殺し方だよね
(これでも物足りない)というレビューも見てしまい、呆れてしまった
刺激に飢えて麻痺してるのかな?監督もこれを高評価する人達も
あの優しそうな保安官が、鬼畜:サイコパスへと変貌するほどのきっかけが「アレ」なのだろうか
動機としては浅すぎて納得できなかった
金儲けのためなら、何でもやっちゃうアメリカ人らしい(?)セールや販売方法は、別の映画でも見た光景だが、これが災害時などにも普通に起きているのだろう
そう思うと怖いし、あのシーンさえ怖かった
日本では、まずあり得ないバーゲンの開催方法だし光景だし
日本人で良かったとも思う
そして頭をかち割るシーンをネットで生中継
それを配信で見ていても、限りなく押される「いいねスタンプ」
アメリカの闇を垣間見た いずれ日本もこうなるんだろうね
確かに「ブラックフライデー」の店側の対応はおかしいけど
死人が出たのは、店に来た客のせいでもある
これで誰も逮捕されなかったのは、保安官・・・警察側の落ち度でもある
いくら防犯カメラの映像を妻が削除させ隠させていたとしてもね
主人公のジェシカを、先ずは斧で殺そうとしておきながら
のちのシーンでは殺さずに捕まえるだけ
倒れた振りをしている自分(保安官)の所に彼女が来ても殺さない・・・
ボビーを犯人に仕立て上げるためだとしても陳腐すぎる設定だし
金網の位置からどうやって先回りしたんだよ と突っ込みたくもなる
「感謝祭」については意義も内容も知らない、発祥の地でもあるという歴史も知らない
そんな人は、観ても色々とピンとこない部分が多すぎる
一部のマニアックなフェチの人達や、
すぐにピンとくるアメリカ人だけをターゲットにした映画なのだろう
イーライ・ロスの感謝祭は出血大サービス!
2007年にクエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスが競作した“グラインドハウス映画”。
その中で流れた幾つかの予告編。これらは実在しない映画の“フェイク予告編”で、イーライ・ロスによる『感謝祭』もその一つ。
ホラーファンの間で話題を呼び、いつか本当に映画化を!
…したのが本作である。ちなみにロドリゲスの『マチェーテ』も同じく。
まず、“オールスター感謝祭”は知っているけど、日本人には馴染み薄い“感謝祭”とは…?
アメリカ11月の祝日の一つ。収穫と前年の祝福に感謝と犠牲を捧げる日。
家族や友人らと七面鳥メインの豪華ディナーを楽しむ。
その起源は…、1620年にイングランドから自由を求めて清教徒“ピルグリム・ファーザーズ”がマサチューセッツ州プリマスに入植。映画の舞台でもあるプリマスは感謝祭発祥地とされている。
作品自体はこれらを知らなくても全然大丈夫。
“アメリカの故郷”とも呼ばれる町プリマスで…
感謝祭の日、町の大型量販店がセールを行い、その時起きた大惨事…。
未だ町の人々の傷が癒えぬ中、一年後の感謝祭。
惨事の関係者が一人一人殺されていく。“ジョン・カーヴァー”のマスクを付けた殺人鬼によって…。
ジョン・カーヴァーはプリマス入植地創設の実在の人物。
かつて彼の周りで清教徒たちが謎の死を遂げた不穏な都市伝説もあるという…。
代々からの歴史や曰く付きの伝説を題材に、『ハロウィン』のように“特別な日”が舞台。
歴代ホラーキャラ同様、マスクを付けた殺人鬼が織り成す惨劇。
対する美人ヒロイン。
犯人はコイツ!…と思わせての真犯人。
アメリカン・ホラーのあるあるド定番たっぷり。
そこに、イーライ・ロス印のグロゴア描写。プラス、ブラックなユーモア。
近年、まさかの非ホラーのファンタジーやゲーム原作のSFアクション大作が控えるなどフィールド広げるロスだが、原点回帰。
久々の本格ホラーに楽しんで作った感や余裕、自身の表れも。
グロゴア描写や様々な殺しのオンパレードがまさにそれ。
身体切断、首切断、首ねじ曲げ、皮剥ぎ、はらわた切り裂き、電動ノコで内臓露出、トランポリンの下から突き刺し、オーブンで生きたまま丸焼き…。
残虐な殺人鬼だが、猫には優しい。
感謝祭と言えば、豪華ディナー。勿論用意されている。
惨劇関係の“客人”を招待し、これまた惨劇関係の“食材”で、腕を振るった“グリーン・インフェルノ”風味の衝撃ディナー…!
イーライ・ロスのお・も・て・な・し!
これら戦慄インパクト充分だが、でも何より恐ろしいのは、冒頭の感謝祭セール。
押し寄せた客たちが暴徒となり、ガラスドアを破壊して乱入。
揉み合い、奪い合い、踏み潰され、ガラスの破片で血まみれ負傷し、惨たらしい死…。
何かに異常になる人々の様を強烈ブラックユーモア描写で、イーライ・ロスならではの風刺も効いている。
『ハロウィン』×『スクリーム』な感じで、敢えて狙ったB級路線だが話の分かり易さ、戦慄と恐怖と衝撃とブラックユーモアの楽しさ、エロが足りないのは残念だが、イーライ・ロスからの出血大サービス!
続編も決定。
さあ、感謝祭を楽しんで♪︎
R15とR18のボーダーラインとは?
マ王、ホラー映画をよく見る😐
別に好き好んでというワケではないがチェックはしてしまう😶
古くは映画「グレートハンティング」を映画館で観てから(昔は観れた)ホラー映画に傾いてるトコがある🤔
ホント、昔はR指定が無かったのよ(R18はポルノ映画くらいでR15なんて無かった)
まぁ時代の流れと世情が絡み合って「けしからん映画はR指定だ」に動いた時には既にマ王は大人の階段を昇ってたので問題は無かったんだけど、それでもR指定における映倫の判定基準がデタラメな気がしてならない🙃
現状ではPG12、R15、R18の3つらしいが「コレがPG12?」「コレでR15?」「何がR18?」というのが多過ぎる!
そもそもPG12というラインを世間はどう捉えているのか知りたい🙄
だってPG12は12歳以下の方には保護者等の助言・指導が必要ですって括りなんでしょ🤨
エログロシーンにどういう助言や指導を行えと?←そういう映画を観に行く家庭もある意味根性を感じるが
さて、マ王はそんじょそこらの過激なエログロでは驚かないくらい成人指定映画を観ているので「サンクスギビング」でR18のホラーをかなり楽しみにしていました✨
まぁ結果は肩透かしだったんだけど😆
しかしコレは仕方無いと思っている😁
ある程度の過激な表現方法は何らかの規制をしなければ歯止めが効かずに好き放題の映画を垂れ流す結果になる💦
映画「セルビアン・フィルム」みたいなのを子供が観たらトラウマ必至であろう(マ王も内容にドン引きしたけどエログロ度は凄い)
映倫はビビってるんだと思う😑
何かが起こった時に世論の矛先が映画に向くのを😵💫
でもだったら「サンクスギビング」はずっとR18にするべきだったとマ王は感じる💨
だってオンデマンド落ちしたらR15になってるんだもん😤
マ王はR18だから映画館にまで足を運んだのよ!
R15にするならそこまで張り切って動かないよ!!
またR15とR18じゃ興行収入に大きく差が出る(観客層が限定されるから)
だから日本でも指定映画になると興行収入に響くから予めギリギリを攻めて作ったりしてる(血の色が赤じゃなければOKとか聞いたけど)
前評判ほどではなかった「サンクスギビング」は、もしかしたらノーカットヴァージョンがあるのでは?と思ってしまうくらいのライトなグロ映画だった😊
マ王は洋画に対する映倫の単なる嫌がらせじゃないかとまで思ったりしている🌀
映画館での鑑賞オススメ度★★☆☆☆
グロ映画度★★☆☆☆(マ王基準)
映倫の企み度★★★★★
アメリカの祝日
感謝祭とはイギリスからアメリカに渡ってきたピルグリムと呼ばれる人たちが新しい土地での初めての収穫を神に感謝をしたことが起源です。その食べ物の栽培方法を教えてくれた先住民であるネイティブアメリカンを招き一緒に祝いました。
──とネットの拾い記事に書いてありました。謂わば、わけへだてなくみんなでごちそうを食べる日です。エイプリルの七面鳥(2003)を見るとそれがわかると思います。
映画はスーパーマーケットにおけるブラックフライデーの暴動からはじまります。
ブラックフライデーとは感謝祭後のセールのことだそうです。
感謝祭のない日本とはがんらい無縁ですがバレンタインにチョコを買うとかクリスマスにKFCを買うとかなにかと無縁な祝日に同期行動をとりやすい日本人を新たな消費行動に奔らせるために通販大手が最近日本でも使い始めました。ブラックフライデーというかっこいいひびきに釣られて日本でも定番化しつつあるようです。
ピルグリムとは訳をみると巡礼者とでてきますが日本で巡礼者というとアニメの聖地をめぐる人とお遍路さんくらいしか思い当たらず、感謝祭の説明に出てくるpilgrimの意味と合致しません。
わかりやすい説明がなかったので独自につくった説明ですがpilgrimとはシヴィライゼーションで新しい都市をつくりたいときに生産する開拓者ユニットのようなものです。開拓者ユニットは移動して都市をつくると消滅します。その入植して殉教する──という感じがpilgrimです。遠くから命がけでやってきて最初にそこに生活基盤をつくりますが過酷な環境のせいで息を引き取る──という感じがpilgrimのイメージです。
イギリスを出発したメイフラワー号の乗船客ピルグリムは東海岸のマサチューセッツ州に植民地を築きます。そこの最初の総督がジョンカーバーという人で、この映画の殺人鬼です。黒装束と、巻きにバックル装飾があるシルクハットを被り斧を持っています。ジョンカーバーは最初の冬に亡くなりますが意思を継いだ者らによって感謝祭が開かれます。
なぜ開拓者が殺人鬼たりえるかというと、先住民にとってみればピルグリムたちの入植は海賊の侵略でしかないからです。ピルグリムはその辺りに住んでいたワンパノアグ族の土地を奪い、新たな病気を持ち込み、大量虐殺行為をおこないました。先住民によって入植を助けられたにもかかわらず、です。よって感謝祭というその後恒例化した習慣もネイティブアメリカンたちをなだめて協調路線を敷くための戦略的な行事だったはずです。
ジョンカーバーは感謝祭をつうじて肯定的に受け容れられてきた総督ですが、彼の功績は死と破壊の上に築かれたと言えるわけです。あちこち検索したらそんな感じの由来がありました。
脚本家のJeff Rendellと監督のイーライロスはこれらの歴史に着目して、13金やハロウィンやスクリームに匹敵する新しい仮面の殺人鬼とホラーストーリーを創造しました。それが本作Thanksgivingです。
率直に言って常套手段をもちいたスラッシャーですがロスのやりすぎ演出が効いて残酷描写にパンチ力がありました。じっさい何度か、度を超えたゴア表現に思わず「ひええ」と悲鳴をあげてしまいました。
すでにThanksgiving2の話があるようにロスがつくりたかったのはフレディやジェイソンのように続き物で一定興行が見込める稼ぎ頭です。ジョンカーバーにはその勢いがあり、やられる側の体育会系・DQN系の“きみたちはカーバーにやられなくてもしぬでしょう”という感じの放恣もうまく描かれています。ヒロインのNell Verlaqueは見開いた目が語る人で、インフルエンサーAddison Raeの尻軽演技も上手でした。
最初の暴動のシークエンス、安売りにむらがるようになったら人間おしまいだと思わせるような刺激的な描写につかまれます。
imdb6.4、RottenTomatoes84%と79%。
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