アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家のレビュー・感想・評価
全1件を表示
ヴェンダースの圧倒的な映像美と重厚なキーファー作品の掛け合わせ
クリックして本文を読む
巨大収蔵庫でチャリを乗り回す姿に始まり、アルコールを飛び散らかしてカンヴァスの植物をバーナーで炙りまくり、上下に伸び縮みする機械を操縦し熟して広い画面にたっぷりのインクを叩きつけ、パリパリと黒い本をめくる、、、
ヴェンダースの圧倒的な映像美と重厚なキーファー作品の掛け合わせに圧倒されつつ、幼少期の辛い記憶や忘れてはならない歴史の掘り起こしが、哲学や神話と組み合わされ呼応して歴史的な場に展示される工程を追うことができた。
黙して語らずツェランの真っ黒い詩集を閉じるキーファー。ドキュメンタリーなんだから本当はもっと語らせて欲しかったのでは?なんて妄想しながら、それでも異様な存在感を放つ一つ一つの作品が、十二分に印象的な語りを残していく不思議。
幼少期演じる子役を自分が寝転ぶベッドの傍らに座らせるなんて、距離近!っと思いきや、なんだヴェンダースの孫甥なのね。
綱渡りのシーンはちょっと笑ってしまった。
京都、二条城で開催していた「アンゼルム・キーファー : ソラリス」展と合わせての鑑賞。
コメントする (0件)
共感した! (0件)
全1件を表示
