「肉を切らせて骨を断つ」TATAMI makotoさんの映画レビュー(感想・評価)
肉を切らせて骨を断つ
世界柔道選手権に出場したイラン代表の女子選手は順当に勝ち進み、決勝でイスラエルの女子選手と対決の可能性が高まる。しかし3回戦直前にコーチにイランの柔道協会から棄権するように命じられる。
国を背負って大会に出場するも勝ち進んで行くにつれ自国からの圧力、コーチの説得、侵入して恐喝する外交官、そして対戦相手。自らの心を激しく揺さぶられる。
しかし自分の心の信念は揺らぐ事はなかった。
自由と尊厳を貫く姿勢に、準決勝には進出しなかったが、試合に負けても勝負に勝つ事は出来たのでないか。肉を切らせて骨を断つ事により、魂と自由と尊厳が守られた傑作であった。
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