ゴンドラのレビュー・感想・評価
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大喜利
無声映画という情報だけ頼りで鑑賞。 直近で見たチャップリンみたいな感じなのかなーと思って観に行きましたが、無声映画という宣伝があんま良くない方向に行ったんじゃないかなーと思いました。 全体的に自然の音と身振り手振りで表現する作品だと思ってたんですが、息づかいとかはともかくリアクションを取ったり割と声を出すシーンがあって、無声映画というジャンルだから擬音でしか喋られないしで、喋ってないことが違和感になってしまっていたのが致命的でした。 ゲラッゲラ笑うからなんだかなぁってなるし、リアクションがイェーイェー!だからいっそのこと喋んない方が良いのでは?となってしまったくらいなのが惜しかった。 後半は完全にゴンドラでどれだけ限界まで遊べるかのゴンドラ大喜利になっていって、もうこの人たち仕事を忘れてるわと笑ってしまいました。 夜中なのに爆音鳴らしまくるし、花火も打ち上げるし、管理人がブチギレてゴンドラを戻そうとしたら飛び降りて、そのゴンドラが管理人に突撃するという謎すぎる絵面連発でお口ポカーンでした。 無声映画ならそれを突き通して欲しかったなぁと思いました。 それとも宣伝が偽りありのものだったのか、はてはて。 鑑賞日 11/14 鑑賞時間 19:40〜21:10 座席 E-2
綺麗な景色と不思議な空気感に包まれるファンタジー
ジョージア(旧グルジア)南部の山間の村に実在する、ソ連時代に作られたゴンドラが舞台。二人の乗務員イヴァとニノの可笑しなやりとりを中心に、その雇い主やのどかに暮らす村人を絡めて展開されるストーリー。 安全性など微塵もないゴンドラが、ストーリーを描く素敵な舞台となり、台詞がない分自然と集中して表情や仕草に魅入る。 台詞がない映画ということで、多少構えて臨んだが、ひたすら綺麗な景色に包まれ、85分間ファンタジックで不思議な世界観に浸る。LGBTでガーリーな二人に、愛おしさを感じる作品。 ノンジャンルでメッセージもないが、心地よく没入出来る作品。ジョージアを訪ねてみたくなった。
ノンシャラン?
ジョージアらしいノンシャランとした空気 しかしその中で二人の感情が爆発する そのストーリーうんぬんは好きだったのだが、 子供たちの物語とか二人以外も描こうとしていたのが やや過多に思えた ラストだって、二人が夜の中に、 というか星の明かりの元に歩いていくだけでいいじゃん それから最近よく気になるのが、 いわゆる"覗き"シーンである。 最近でも「ドライブ・アウェイ・ドールズ」でも 覗きで性の目覚めを得るレズビアンが描かれた。 「ベネデッタ」なんかもそうだった。 今作では出会いのシーンがいきなり覗きから始まる。 この映画、そもそもパーソナルスペースが全く曖昧なものとして描かれている。普通にロッカーの鍵をこじ開けたりするし。 まあそれはそうとしても、この映画の性愛表現の 乏しさったらないよ。服を一枚一枚脱いでいくとかね。 古風もいいとこだよ。赤いランプとかやめてくれ。 極端に言えば、レズビアンは覗かないと思う。 相手の身体を求める姿ってもっと凡庸だよ。 凡庸で滑稽で美しくなんてなくて、 でも一方的でもないんだよ。 そういうのを観たいんだよ。 神秘じゃなくて守るべき大切なものなんだよ そんなふうに描いて、それでもって心の繋がりを感じるような、そんな映画を観たいのです。
大丈夫、セリフ無しだけど楽しい。
この監督初めてですが最近は台詞ナシ作品が続いてる模様。台詞ないけど音楽や状況音「OK」とか「はーい」が唯一台詞だったかな。2人がチャーミングだし絵が綺麗で新鮮だし、ちょいファンタジーで飽きずに充分楽しかったです。まあ、台詞なくて説明足らずな部分もあるがその人の過去なんてどうでも良い事だし、表情や行動が全てを語るのでわかりやすく演出してるし案外誤解が少なく伝わるものだね。なかなか可愛い作風なので以前の作品も見てみたくなった。 安心してデート使用可、眠くなってもロープウェイのギアが反転する音で目が覚めます。どちらかが退屈して寝ちゃったら寝顔も楽しんで下さい。 去年だったかタジキスタンの監督フドイラザーノフの「コシュバコシュ」見たばかりでロープウェイが熱いぜ。
多彩な2人
声を発することはあっても、セリフがないから想像するしかないのかなと思いきや、意外に分かるもんだ。 基本的に歯車?リール?と、ゴンドラと山間の村のロングショットの繰り返しなのだけどこの2人、手に職あり過ぎだし、アイデアも多彩で飽きない。 景色も美しいし、ゴンドラもかわいい。ほとんど乗客いないから田舎の路線バス的なものかな。 アコーディオンらしき音楽の中、子どもたちの小さな恋の場面はオルゴールという演出も気が利いてる。 夜の宴は幻想的で良かった。 変な映画だけど面白かった。
恋の綱わたり
冒頭、棺だけを乗せたロープウェイのゴンドラ視点からの俯瞰というシュールなシークエンスから始まる。弔意を示す村人たちを見下ろしながら移動する無人のゴンドラ。「コシュ・バ・コシュ」はタジキスタンが舞台で、こちらはジョージアの話だが、観光用でないロープウェイというのは世の中に結構あるんだろうか。 ファイト・ヘルマー監督の長編作品についてはおおむね見てきて、きっかけは(チュルパン・ハマートヴァが可愛い)「ツバル」だった。奇妙な室内プールの話、空港の地下に巣食う人たちの話、老人解放に奮闘する子どもたちの話、忘れもののブラジャーの持ち主を探す話…と変てこな話ばかり撮ってきた人だ。台詞がないのはこれまであまり気にならなかったけど、今回はちょっと不自然な場面もちらほら。劇中ひとことだけ発するのは、メル・ブルックスの「サイレント・ムービー」みたいだ。 女性二人の関係は同性愛というよりは、おままごとの延長のよう。ヘルマー監督の映画は基本的に現実感を忌避して、おとぎ話の様相を呈している。
設定は、最高だったが
2008年、デジタルリマスター版で見たフランス映画「赤い風船」(1956年)を思い出した。あの映画でも、せりふは「Balloon」だけだったと思う。わずか35分の映画だけれど。
一方、この映画の素材は優れている。
シングル・スパンで支柱がない 1.7 km のロープウェイ。ジョージア(昔はグルジア)に実在する、地上では連絡の難しい村落を結んでいるようだ。谷を越えてゆくとき、村の景色は晴ればれと美しい。普段は、村人の足がわりとして使われている。
交走式だから、ゴンドラは途中で一回だけすれ違う。亡くなった父親の仕事を引き継いでゴンドラの乗務員を務めるイヴァは、ちょっとだけ先輩で同じく乗務員のニキと、このすれ違いを活かして仲良くなる。最初は敬礼しあう位だったが、やがてランチを交換したり、停留所でチェスを一手ずつ指したりするようになる。
二人は、その後ゴンドラをデコレーションし、お手製の楽器を弾く村人と、地上とゴンドラの間で演奏会が出来上がる。一番、面白かったのは、やはりテルミンか。どうやって操作しているのかは、よくわからなかったが、
ニキは、イヴァにこっそり肌を見せたりするが、ある一定以上、仲が深まることはなく、やがて別れがくることを知っている二人の、(私の大好きな)フランスのラテン系や移民系の映画によくある girlhood か。
一番、美しかったのは、夜のゴンドラで二人が開いたワイン・パーティ、さすがジョージアはワイン発祥の地だ。赤ワインがおいしそうだった。
だけど、ゴンドラをデコレーションするための資金は、一体どこから出たのだろう?それがはっきりしないと言うことは、この映画が一種のおとぎ話であることを意味するのではないか。お金をくすねるところもでてきた、そこまでは、ぎりぎり許せるとしても、やはり暴力は止めて欲しかった。映画人だったら誰でも、あの「赤い風船」は知っているはずなのに。そこが残念!
深く考えることなく、チャーミングなやり取りを愛でれば「OK」なのかな、と感じた
2024.11.7 無声 アップリンク京都
2023年のドイツ&ジョージア合作の映画(85分、G)
ロープウェイの乗務員二人の交流を描くファンタジーロマンス映画
監督&脚本はファイト・ヘルマー
物語の舞台は、ジョージア南部の村フロ
父の訃報により地元に戻ったイヴァ(マチルデ・イルマン)は、葬儀を終えた後も実家に戻ることもなく、その地で一人で生きることを決めていた
村にはロープウェイがかかっていて、イヴァは乗務員の面接を受ける
そして、無事に採用され、ひとつのゴンドラを任されることになった
だが、頑固で威張り屋の駅長(ズカ・パプアシビリ)は、足の悪い老人(バチャガン・パポビアン)を乗車拒否したりと態度は横柄で、先輩乗務員のニノ(ニノ・ソセリア)は彼に嫌気を指していた
どうやら駅長はニノのことを好きなようだったが、彼女は一切口を聞くこともなく、仕事が終わるとさっさと身支度をして帰宅していた
彼女はCAになることを夢見ていて、いつか本当に空を飛びたいと考えていた
映画は、無声映画ということで、ほぼ声が出ないつくりになっていた
実際には「OK」という言葉が1回だけ出てくるので、これをスルーしたのか、わざと入れたのかはよくわからない感じになっている
それ以外のシーンは本当に言葉を使わないので、ある種のパントマイム映画を見ているような感覚になってしまう
物語性はさほどなく、駅長の知らないところで自由に色々と企てる二人が描かれ、それがハートフルなコメディとなっている
実際に彼女らができる範疇を越えているので、テイストはおとぎ話に近くて、かなりファンタジックな内容だったと思う
映画には、二人の他には駅長と車椅子の男、それに少年(ルカ・ツッツクラゼ)と少女(エレネ・シャバゼ)が登場するくらいで、その他は村人たちが音を立てに登場するくらいだった
クレジットには「コーラス」で三人分の名前だけが書かれていたが、未亡人(ニアラ・チチナゼ)の他にも、「窓を閉める母娘」「木こりの親子(もしくは兄弟)」「木を運んでいる作業員2名」などがいたので、総勢10人くらいの「コーラス」がいたと思う
彼らの名前がない理由はわからないが、音階を刻んだ人だけの名前が掲載されているのかなと思った
いずれにせよ、一風変わった映画を観たい人向けの作品で、ワンシチュエーションのほんわかコメディだった
とは言え、駅長への逆襲は結構過激なもので、自業自得とは言え、天国に召される?のはかわいそうに思う
貯金も村人たちに還元されてしまうし、踏んだり蹴ったりな扱いになっていたが、これを因果応報と言ってしまうのは無理があるかもしれない
絵本的な作品で、もし教訓があるとするならば、人のものを壊したらダメだよというところだろうか
駅長がニノのヴァイオリンを破壊したところから二人の行動はエスカレートしているので、そう言ったヘイトは巡り巡って自分の首を絞めてしまうのかな、と感じた
けっこう不真面目であぶないこともあるのに、見終えるとなぜか微笑ましいあったかい不思議な映画
コーカサス山脈の西、ジョージア(旧グルジア)の小さな村の山間のロープウェイに乗る2人の女性乗務員が、ゴンドラを舞台に繰り広げる物語。 何とも不思議な、ほんわかした雰囲気に包まれた作品でした。 パンフレットの配給会社の方のコラムにあった「この映画を配給できたら幸せだろうな」という言葉がぴったり。 やってることは、可愛くて微笑ましいことから、本来なら、危ないだろとか仕事ちゃんとしろと言いたくなるようなシーンまであるのに、見終えるとやっぱり微笑ましいほっこり温かいと思える不思議な映画でした。
台詞なしでなくても、、
台詞なし、ゴンドラだけ。 さぞかしキュートで素敵な映画、かつてない体験ができるんだろうなと期待していたけど、台詞なしでなくても。 かえって会話しない方が不自然な場面も多くて、がっかりしてたらまさかのお色気サービスショット。 後半はありえないけど楽しい。でもあの2人ほどは楽しめない。 ちゃんと仕事してください。
(セリフはありません)
昔の無声映画って、こんな気分で観てたのかなあって思えた。初めのシーンに歌声が聞こえるくらいで、ほんとセリフが一切ない。だから僕が決めごとにしてる、"一番印象的だったセリフをタイトルにする"が成立しない。まあ、それはいいか。 現実味がないところはファンタジーだってことで許しましょう。そう思えばすごく微笑ましい映画なのだから。そんなことを気にするよりも、現在このゴンドラが稼働しているのなら、実際に乗ってみたいって欲求が強い。
難ありだが面白い
プロローグの後はワンシチュエーションとしての面白さが発揮され、美しい景色と相まって個性的な楽しさを満喫しました。 ただ後半それがだんだん現実味を失う悪ふざけにエスカレートして品が無くなってゆくのは個人的には残念でした。 コメディとして目くじら立てることでもないのかも知れませんが、職務放棄とか服務規程違反とかの言葉が頭をよぎり、悪役扱いで始末されてしまった駅長さん(悪い事もしてたけど)がいささか可哀そうでした。 とりわけ二人の関係が結局ああなるのかよ、といううんざり感が拭えません。 昔は百合なんてそれほど気にならなかったのですが、最近はポリコレの焼け野原を見てすっかり違和感、嫌悪感を覚えます。 ポリコレの成果絶大ですね。 とはいえ飽きない面白い映画ですし、高所恐怖症の方には目が回りそうな絶景は一見の価値はあると思います。
セリフがないからこそ感情が伝わってくる不思議
舞台はジョージアの山奥。地元に住む人たちが通学や物資の運搬に使うための”ゴンドラ”を取り巻くお話でしたが、驚くべきことにセリフのない映画でした。初めのうちはそのうち喋りだすんだろうと思っていたものの、途中からは完全にセリフのない物語であることが分かり、話の良し悪し以前に目から鱗が落ちる感じでした。 そもそも映画というメディアは、映像、音響、セリフを絡ませることで成り立っていますが、ここから大胆にもセリフを削ってしまいつつも、ストーリーは勿論、登場人物の心情がより強く伝わってくるのだから、新鮮な発見でした。 お話の内容としては、ゴンドラの乗務員の若い女性2人が、ゴンドラのすれ違い利用して色々とコミュニケーションを取るほのぼのした風景を見せた上で、それを邪魔する駅長のやり取りをコミカルに描いたものでした。最終的には嫉妬心を拗らせた駅長がエライ目に遭うことになりましたが、その辺は漫画チックなお話と捉えれば笑える範囲内かなと感じたところ。 いずれにしても、いたずら心満載の主役2人が可愛くて、そして優しくて、観ていてホッとする作品でした。 そんな訳で、本作の評価は★4とします。
素材は抜群!でもなぜチャーミングさに欠けるのだろう?
谷間を行き交うレトロな2台のゴンドラ。乗務員は若く可愛らしい女性二人。そのうち二人は惹かれ合うようになって、おとぎ話のようで「アメリ」のような映画を期待するじゃないですか。思えばアメリもセリフがないわけではないけど言葉数の極端に少ない女の子。でも表情の豊かさと行動の突飛さが際立ってチャーミングだった。 この映画の二人もアメリと同じようにセリフなく、いたずら心が行動としてエスカレートしていくところが見せ場なんだけど、なにか絵解きっぽいというか説明的過ぎるところを感じる。さらにお話がゴンドラにかなり偏っていて、町の風物や町の人々の交流が十分に描けていないため全般に話が膨らまないというか、パリという街に祝福されていたアメリのように地に足がついていない。 エロチックなところがほとんどないのでギスギスした印象も受ける。 それとゴンドラの駅長があまりにも憎々しすぎて最後の方が勧善懲悪みたいな展開になってしまうのがやや興ざめ。悪い人は悪い人なりに可愛いところも見せないとこの種の映画はうまく完結しないのです。
風変わりな映画。でも、面白い。
セリフが一切ない。音楽はつくけれど、言葉がなくても、十分観客に伝わって来るモノがある。旧グルジアにある実際にあるゴンドラを舞台に撮影されているが、正直旧グルジアがどこに位置しているのか、私は知らない。消滅したソ連の衛星国の一つだろう。ただ、グルジアは優れた映画作品を、製作していることは知っている。 この映画の監督も初めて知ったが、面白くて、奇想天外な作品を作る人だ。 ゴンドラの乗務員2人がするやりとりは、なんか掛け合い漫才のようだ。
ゴンドラの「テルマ&ルイーズ」
2023年。ファイト・ヘルマー監督。ジョージアの山間にあるロープウェイで働くためにやってきた若い女性。どうやら前任者は亡くなり、社宅らしき住居を出ていく女性からは敵意を向けられる。しかし、同僚となった女性乗務員とは徐々に距離が縮まっていく。繰り返されるロープウェイでの行き来で2人の関係の変化が描かれる。 日本によくある「ご当地映画」とは異なり、自由を求める映画の歴史(映画史)につらなっている。 ①ルールに従ってはいけない ②子どもを子ども扱いしてはいけない ②どこであれ音楽を楽しむべし ③どこであれ食事を楽しむべし ④どこであれおしゃれを楽しむべし おしゃれして食事を楽しみながら危機一髪のゴンドラから飛び降りて逃げさるところは、もはや「テルマ&ルイーズ」(ただし、ハッピーエンドの)ではないか。
基本ファンタジー ちょっと行き過ぎた面もありたまに閉口 ほのぼのし...
基本ファンタジー ちょっと行き過ぎた面もありたまに閉口 ほのぼのした面だけ見てたら良い
ジブリの実写ファンタジー?謎設定多くオジサン付いていけず😔
2人のファンタジーや画像はキレイ、ロケ地も魅力的だが、現実味がなさ過ぎて戸惑う。ゴンドラの火器類、車椅子オジサン、誰が設定?の看板破りは超論外😱大量のコスプレもお金持ちなの?ゴンドラ管理おじさんを外していればファンタジーで済むが、チェスを蹴飛ばしたりちょこちょこ妨害するなら、そこにいるはずなので全部無理のはず。と夢を忘れたオジサンにはキツイ設定。LBGTの扱いは添え物かな。 週刊誌含めて高評価目立つので良作なのだろうが上級向きと感じました。
この時期に(復刻上映以外で)無声映画が見られること自体がレア?
今年400本目(合計1,491本目/今月(2024年11月度)6本目)。 ※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。 多くの方が書かれている通り、いわゆる無声映画です。字幕すら出てこない(エンディングロールでは著作権表示は出ますが)というのは珍しい気がします。そのため、ある程度ストーリーの展開の理解は想像する必要があるし、常識的な理解の範囲では色々な解釈があるかなと思います。 映画の宣伝文句であったところのジョージア(旧グルジア)でののどかな農村でのゴンドラを描く…というのは間違っておらず、そこはまぁ理解できるかなという気はします。日本にはゴンドラに似たロープウェイはありますが、それとて廃止が結構相次いでいるし、日本では観光目的で置かれているのが普通だからですね。 ただ、この映画は完全に無声映画なので色々な解釈が可能なところ、途中から農村からリンゴをかっさらったり、そうかと思えばゴンドラを全開にしたまま運行したり(前者は日本では民法上怪しいし、後者は個別の取締法で色々と怪しい)、かと思えば、車いす関係のシーンに関しては色々取れるし難しいです。 この車いすのシーン関係は、車いすのユーザーが乗りたいと乗り場にいったら男性のマネージャの方に断られて、女性の従業員の方が無理やり乗せた…ように思えるのですが(?)、それもそれで2023~2024年時点の社会進出の観点から怪しい描写だし(車いすとロープウェイの相性の悪さは理解しても、ゴンドラがあるような山岳地区では何としてでも載せないと移動の権利を奪うことになってしまう)、そうかと思えば子供どうしのゴンドラおもちゃ(?)のラブレターだったかのやり取りのシーン等、何とでも取れるシーンがいくつかあります。この辺、常識的な範囲でありうる解釈は何でもありかな…といったところです。 ただ、この映画がそうした体裁を取っている以上、常識的な範囲でありうる解釈は全てありうると思うし(どれが正解でうんぬんということを論じる映画ではないと思う)、まぁこの映画はミニシアターが中心でしょうし、行く方行かない方がはっきりする状況ではこういった映画もありかな、といったところです。 採点上特に気になった点はないので(予告編等でこの映画が無声映画であることは予告されていたこともありますし)フルスコアにしています。
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