「これでもかとやり過ぎの見せ場を繰り出すスパイコメディ」ARGYLLE アーガイル 北川賢一さんの映画レビュー(感想・評価)
これでもかとやり過ぎの見せ場を繰り出すスパイコメディ
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作家が陰謀に巻き込まれるサスペンスと思って観たら、コッテリと見せ場を繰り出すスパイコメディでした。アクションの見せ場は後になる程、派手で長時間になっていきます。最後の対決はタイマンなので派手さは減じます。
最初のアクションからコメディー全開なのですが、私はヒロインの狼狽を強調する演出だと勘違いし、主人公二人が悪の組織アジトで反撃を開始するまでコメディーだと気が付きませんでした。
ヒロインの過去があまり説明されないことがテンポの維持に役立っていますが、これで後半に乗れなくなる可能性は有ります。
悪の組織は如何なる悪を成して来きて、これから何を成そうとしているかは語られません。失敗した部下を序盤で粛清する事で悪さを説明しています。
悪の組織の目的は、メンバーの個人情報の入ったデータを取り戻す事です。ヒロインのアイデンティティーを取り戻す事がこの映画のテーマなので、この目的は伏線回収と共に各
登場人物それぞれが一体何者なのだというシナリオにもつながっています。
この骨格の上でハチャメチャを繰り出す事で、やり過ぎでも最後まで観客の興味を維持する事ができるよう作られているのだと思います。但し、私は悪の組織のアジトで主人公二人が反撃してからはやり過ぎのアクションが早く終われば良いと思いました。
鑑賞後の満足度はそこそこ有りました。
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