ダム・マネー ウォール街を狙え! : 特集
7年無職→30億円ゲット! 資産400億円→一文ナシ!
【気絶レベルの逆転劇】=たった2年前のまさかの実話
究極の推し活が生んだ革命的事件を、映画.com編集長も
激烈オススメ! ~スカッと&胸アツ超良作~
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めちゃくちゃドラマティックで、スカッとした気分にさせてくれる、本や映画のなかの胸アツな逆転劇。例えば、7年間無職だったフツーのサラリーマンが、ある事件で30億円ゲット。かたや資産400億円の超リッチなエリートが、一文ナシに――こんな
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にわかには信じがたい、ジェットコースターのような一発逆転劇を描いた映画
さらに、上記のあらすじに衝撃を受けている皆さんにお伝えしよう――本作のサプライズは、逆転劇だけではない! この記事では、驚愕の物語の見どころをご紹介。さらに、その
【作品概要】ゲーム好きオタクの推し活、世界巻きこみ
大バズり!? 高低差えぐすぎ!気絶レベルの絶頂逆転劇
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予告編を見ていただければお分かりかと思うが、本作の題材となっているのは、コロナ禍の2021年に起きた“ゲームストップ株騒動”。多くの人々の人生が一瞬で激変し、
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全米、いや全世界を揺るがせたのは、1人のゲーム好きなオタク、キース・ギル。赤いハチマキに猫のTシャツ、見る者を笑顔にさせる(!?)姿で、“ローリング・キティ”と名乗り、SNSやYouTubeで活躍している。そんな彼は
まさに
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「Reddit」というSNS(「2ちゃんねる」みたいなクラシック風味の掲示板)を拠点に、「自分がゲームストップ株に投資する理由」を発信し、「何ドル投資し、いくら儲かったか/損したか」の損益情報をリアルに公開したキース。身を削りまくっている彼の主張は、人々の心を動かし、やがて大きな社会現象へ。人々はゲームストップ株をこぞって買いまくり、
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これに動揺したのは、同社株を“ボロ株”と見なしていた、
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さらに驚きなのは、この騒動がたった2年前の出来事である点。
気になるクオリティは? 辛口批評サイトが超良作認定
狂乱の疾走感・Fワード×強烈プレイヤーたちに大興奮
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物語が面白そうなのは分かったけれど、気になるのはそのクオリティ。そこは安心してほしい、辛口批評サイト「Rotten Tomatoes」では、批評家スコア84%、観客スコア85%という
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「株の映画だから、難しいのかな……」という方も
予告編にも開始3秒でFワードが登場する通り、Fワードが連発され、“ミーム”と呼ばれるネタ画像&動画やネットスラングがショットガンのように飛び交う軽いノリで、狂乱のマネーゲームが疾走感満載で展開。
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一方で、ゲームストップ株騒動は、コロナ禍での孤独や将来への不安を背景に、
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そして映画ファンをニヤリとさせるのが、この絶妙なキャスティング。メインキャストはほぼ全員が
「フェイブルマンズ」のポール・ダノが、一目見たら誰もが好きになってしまうキースの親しみやすいキャラを表現。ダノは実際のキースの動画を研究し尽くしたそうで、猫が飛び上がるコミカルなYouTubeのオープニングは、
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一方、「ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋」「フェイブルマンズ」のセス・ローゲン、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」のセバスチャン・スタンらが、魑魅魍魎が跋扈する金融業界のプレイヤーたちを、強烈な存在感で演じている。そして監督が、「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」など、実話映画の名手であるクレイグ・ギレスピーとくれば、本作のクオリティの高さを十分に感じていただけるだろう。
【編集長レビュー】事件の目撃者は、映画をどう見た!?
「投資に詳しくない人でも、十分に楽しめる映画」
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ここで、実際に事件をリアルタイムで経験し、本作を鑑賞した映画.com編集長・駒井尚文のレビューをご紹介。
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本当に映画になったんですね。
コロナ禍でロックダウンとなったアメリカ各地では、株式投資にのめりこんだ(コロナ禍で巣ごもりになって、株式投資を始めた)人々が数多くいて、そんなにわか投資家たちを熱狂させたのが、この「ゲームストップ事件」でした。
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こちらは、過去5年間(2018年末から23年末)のゲームストップ株(ティッカー:GME)の値動きを示しています(TradingViewのチャートより)。地を這うように低迷していた株価が、2021年初頭にもの凄い勢いで上昇しているのがお分かりいただけるかと。その直後、株価は急激に下がり、さらに急騰している様子も見て取れます。
ゲームストップ株は、
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この、ジェットコースターのような激しい株価アップダウンの裏で起こっていた出来事を描いたのが、本作「ダム・マネー ウォール街を狙え!」なのです。なかなかの
もう、ここまでの説明で「見たい!」と思った方にはこれ以上語りたくないのですが、もう少しだけ情報を付加しておきます。
●騒動のプレイヤーたちが次々登場 あのイーロン・マスクも!
株価の上昇を煽っていたのは、元々はひとりの個人投資家です。その男は「ローリング・キティ」と名乗り、赤いハチマキに猫のTシャツ姿でSNSを使ってゲームストップ株(GME株)を煽ります。
そのパフォーマンスがコロナでヒマな人々の共感を集め、GME株が連日暴騰を続けるのです。本編にも別件で少しだけ登場しますが、当時
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この映画で斬新だったのは、女子大生や病院に勤める看護士、そして当のゲームストップのお店に勤める従業員など、
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彼らが株の売買に使っていたのは「ロビンフッド」というスマホアプリ。アプリでGME株をチェックして「BUY」ボタンをタップすれば、画面にパーっと紙吹雪が舞って取引終了です。彼らは、毎日スマホアプリを片手にローリング・キティのSNSをチェックして、「今日は一日で90%も上がったぞ!」「まだまだ上がるわ。買い増すのよ!」という動画をTikTokにアップするのです。
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この騒動は、やがて当局の介入などを経て沈静化します。GME株のアップダウンも通常運行に戻りました。今となっては、当時ほどの激しい株価の動きは今後市場では起こりえないだろうと言われています。アメリカの株式市場でもまれに見る
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冒頭でも述べましたが、今回、その
すでに本編を見た私の知人や編集部のスタッフも口を揃えていますが、
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