劇場公開日 2024年4月12日

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リンダはチキンがたべたい!のレビュー・感想・評価

全55件中、1~20件目を表示

5.0多幸感にあふれたコメディ

2024年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

セバスチャン・ローデンバック監督は、前作『手をなくした少女』を1人で制作した時、線の数を減らしたデザインを編み出し、素晴らしい効果を上げた。今回はプロダクションによる制作だが、前作のスタイルを踏襲してさらに魅力的な作品を作ってきた。一枚いちまいの絵の輪郭線は不完全だが、動かしていけばきちんとキャラクターの輪郭が浮かびあがる。その揺れ動く線自体がとても魅力的。
物語は、亡き父親の得意料理だったパプリカチキンを食べたい少女のために、母親がチキンを探して奮闘するというシンプルなもの。コメディタッチで母娘の小さな冒険と騒動を温かく描いていて、多幸感に溢れた内容だ。デザインと作風が抜群にマッチしていて、この物語にはこのスタイルが最も良かったと思わせる。今年のアニメーション映画を代表する一本だと思う。
吹替版も完成度が高い。安藤サクラが母親を演じることで、この母親のハチャメチャぶりがことさらに強調されるようになった。

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杉本穂高

4.5絵も登場人物の、気ままでわがままなのがいい。

2024年4月30日
PCから投稿

『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』で省エネ手法とセンスを駆使し、たったひとりで長編アニメを作り上げるというコロンブスの卵を成し遂げたセバスチャン・ローデンバックが、妻で映画監督のキアラ・マルタと共同で監督と脚本を手がけ、『大人のためのグリム童話』の手法を集団作業に拡張して作りあげた創意工夫にあふれるアニメ。

絵の面白さだけでも素晴らしいが、大人も子どももどっか倫理のネジが吹っ飛んでいて、それでいて雑なまま下町(団地)の営みが成立してしまう世界観がとても好み。創作も人生も生活も、これくらい好き放題で気ままでいい、とテーマに掲げているわけではないが、そのイビツだけど風通しのいい人生感みたいなものがアニメーションの線の少ない隙間から風のように吹き抜ける感じがする。

キアラ・マルタは日本未公開だけどハル・ハートリーの『シンプルメン』に触発された『シンプルウイミン』という映画をエリナ・レーヴェンソン主演(本人役!)で撮っていて、ローデンバックは『大人のためのグリム童話』の女神役にエリナ・レーヴェンソンを起用したというハル・ハートリーとのつながりがあり、確かにハル・ハートリーのちょい斜めのヒューマニズムとちょっと通じるところある。

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村山章

3.5抽象的なタッチから生まれるリアルな感情と素っ頓狂なおかしみ

2024年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

これはゼロからイチを生み出すタイプのアニメーション作品だ。絵のタッチは革命的なほど抽象的で、登場するキャラクターや背景なども単色で塗りつぶされていたりする。なのにどういうわけか、巻き起こるシュールで素っ頓狂なドタバタや心と心のすれ違いが痛いほど切実に、時としておかしく、リアルに伝わってくるのだから不思議なものだ。核となるのはリンダの「チキンがたべたい」という純粋で一途な思いと、無くなった指輪を娘が勝手に持ち出したものと一方的に決めつけてしまった母の申し訳ない気持ち。それらを巡って警察を巻き込んだデッドヒートが繰り広げられ、かと思えば、街では経済活動がストップするほどの大規模なストライキが広がっているのも実にフランスらしい。これら近景と遠景をオーバーラップさせながら、全てが一つの大切な感情と記憶へと集約されていく顛末がしみじみ胸を打つ。珍味ながらこの香りと食感と何とも言えない余韻が癖になる。

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牛津厚信

5.0一緒に食べることのかけがえのない意義

2025年2月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

死んだ人は暗闇にいるの?
パパも暗闇は怖い?
見えないってことは存在しないってこと?
パパも存在しないの?

このシングルマザーと遺児の物語を
「ニワトリを盗むことを容認するのか?」なんて、上っ面の道徳のレビューは僕は書かない。

夫の死後、必死になって子育てをするポーレットの、試行錯誤のワンオペの苦しさ。

その中から
「死んだパパが得意だったというチキンとパプリカのグリル」を食べてみたいと口にしてみた娘の、たっての願いを叶えようとして奔放したお母さんの頑張りに
僕は鼻の奥が熱くなった。

だんだんと遠のいていくパパの思い出を、妻と娘が「指輪をさがし」、「その料理を一緒に作る事でなんとか食い止めたい」という物語なのだ。

・ ・

昨年のことだが、
僕は新幹線に乗って親戚の子を訪ねた。
お母さんの自殺のあと、一人暮らしをしている子だ。
お母さんの、何か小さな思い出を教えて話しておくれ、と僕が問うと
彼は
「手羽先を美味しく煮るのが上手な母でした」と答え、そして言葉を継いで
「だいぶ時間も経ったし、誰もあの事に触れなくなっているので、時々こうして母のことを訊いてくれて嬉しい」と言った。

そうなのだ。これに尽きるではないか。
チキンを、そして手羽先を、
亡き人と一緒食べた思い出は、永遠に僕たちの心と体の栄養だ。

全編を通して「死と暗闇と記憶」が歌われていた。子供たちは案外まっすぐにそれを見つめ、感じ取っている。
映画の、絵の具やクレヨンで書きなぐったような粗い画面が、親を亡くした子供たちの (そして大人たちの) 心象に
ダイレクトに触れてきてくれるはずだ。

・ ・

永瀬正敏と斉藤由貴の「最初の晩餐」も、これに類する秀作だった。

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きりん

3.0いいストーリーだけどアニメのキャラが分かりづらい

2025年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

配信(amazonレンタル)で視聴。
フランスのアニメでストーリーは素敵な話。
ただ、アニメのキャラが分かりづらい。もっと目立ったほうがいいのでは。
フランスアニメでプチ・ニコラを観たがせめてプチ・ニコラのようなキャラなら
納得できる。
いいアニメだが、キャラが残念だった。

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ナベウーロンティー

4.0パプリカチキン

2025年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

団地に住む母と娘が主人公、母の誤解で疑われた娘は、罪滅ぼしに亡き父が好きだったパプリカチキンを作ってくれと言う。
ところがその日は全国ストで鶏肉が手に入らず、しかたなくニワトリを一羽盗んでしまう。
ここからは警察や団地の人々を巻き込んで、シッチャカメッチャカの怒涛の展開となる。
独特の絵、美しい色使い、フランスらしい個性あふれるアニメーションだ。

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いやよセブン

4.0パパンとチキンの生命

2025年2月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

私がフランス映画を観ていつも羨ましく思うのが、真面目すぎず適度にわがままで自由なとこ。本作もママンの破茶滅茶振りが振り切ってましたよね。パプリカチキンを作るだけのことがこんなにたくさんの人達と出会ってエキサイティングになるなんて、、、ああ人生って本当に面白い。ああ私もフランス人みたいに振り切って生きたい。

そして、リンダが想像でもパパンの気持ちに触れることができて、想像でもチキンの気持ちを思いやり生命に感謝することができたのが本作の醍醐味だと感じました。

“生命万歳”生きる上で一番尊ばれることですよね。

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ミカ

2.0リンダのわがままっぷりにひく

2025年2月19日
Androidアプリから投稿

絵がラフすぎるのと声優がしっかりした声出すせいでリンダの年齢が分からないまま話が進み、時計が読めないくらい幼いと分かった頃にはもう遅い、12,3歳だという思い込みが消えず、幼すぎるわがままさにひく、まあ5,6歳だとすると幼くてここまで頑固なのもひくけど。ヨーロッパ人は主張が強いってこと?ストーリーも浅く、そうだ外国では日本のアニメほど質の高いものないのだと思った頃にはもうラスト。中途半端なミュージカル挿入も意図が読めないし、ラスト取ってつけたようなハッピーエンド。独り身は悪なのか?すべての要素に共感できない映画でした。

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三毛猫泣太郎

4.0子供の色

2025年1月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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なつ

5.0心温まるアートアニメーション

2024年9月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

子どもと一緒にみたい作品
字幕版で見たのですが、すごく声優さんが良かったです。
会話の間や内容から子どもの頃の感覚を呼び起こされました。

ただ劇中の行為に日本人の倫理観では少しどうなのかなって思うところもあるかもしれませんが、異国の作品なのでそこは御愛嬌だと思います。

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Dth

日本アニメにはない自由な画

2024年8月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 リンダがパプリカチキンを食べたいと言ったばっかりに街中が大騒動に巻き込まれるというお話。クッキリしたキャラクターと奔放にぶっ飛んだ展開が愉快なのですが、この物語にこの絵は合ってないんじゃないかな。似たり寄ったりで窮屈な日本アニメにはない自由な画風がフランスアニメの好きな点であるだけにそこがちょっと残念。

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La Strada

4.0さすがフランス

2024年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

フランスアニメーションを見ると日本は個性のなさが痛烈に感じられる。

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syouganeko

3.0観てよかったかどうか?というとよかったほうです 最初のほうは画面の...

2024年7月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

幸せ

観てよかったかどうか?というとよかったほうです

最初のほうは画面の色使いや動きに目が慣れるのに少し時間がかかりました
日本のアニメーション業界用語で言えば、ラフ原のまま仕上げたようなアニメーションですね
そのラフさがところどころイイ感じに見えるといえば見えたりしますが、人によっては受けつけ難くもあるかもしれません

ラフさ故に表現が通常に表現するよりかはソフトになって素直に見れるな、という点もいくつかありました

話のほうはフランス独特のわちゃわちゃ感がたのしめましたが、これもまた人を選びそうな印象は受けました
フランス映画では団地の子供らが群れをなして(大人からみると)暴れたりするシーンが比較的あるように思えますが、現代日本人からすると日本の子供たちがそういう行動をすること自体がまずあり得ないわけで、日本人の記憶としては近代では昭和前半の悪ガキ率いる群れみたいなものしか思い当たりませんよね・・・
フランス郊外の団地ってやたら映画の舞台にされがちなのですかね?

締めは予定調和的な感は否めませんが、比較的きれいにまとまっていると感じました

個人的には、車中のシートにリンダが寝そべって外からの光が流れるあたりから車が夜の道路を走りゆくあたりまでが印象に残っています。光が車の窓の汚れを通して映るテクスチャのような表現が良いですね。

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寝落ち中尉

1.5チキンを食べたいだけなのに大事になっていく面白さ

2024年6月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

チキンを食べたいリンダの願いを叶えるべく、母親とリンダ自身が奔走する物語なのですが、
実にいろんな人を巻き込みながら、大事になっていく様は面白いと思いました。

ただ、途中でミュージカル的な演出が入ったりして、冗長さも感じてしまい、
もっと短くコンパクトにしてテンポを良くすれば、もっと面白くなったんじゃないかと感じましたね。

絵柄も独特なのですが、シンプルながらも表現力はすばらしく、そういう意味では違和感なく
鑑賞することができました。

一方、母親はじめ、それ体罰!だとか、言葉が辛辣とか、いろいろキツイと言いましょうか、
ハラスメント全開なところは、フランスというお国柄なのでしょうかね、
日本ではつくれない作品だと思いました。
ある意味、新鮮でしたが、良い気分では観れませんでしたね。

最終的に、チキンは食べれたし、いろんなことがうまくいって大ハッピーエンドではあるものの
私としては不完全燃焼、期待はもっと高かったですね。

でも観てよかったです。貴重な映画体験でした。

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ひでちゃぴん

2.5フレンチコメディー すみません理解できません

2024年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

寝られる

世界各国で絶賛!「リンダ」旋風が止まらない! 云々
カラフルでスウィートな映像、笑いと涙のあいだを自由自在にかけめぐる物語、
そしてなにより登場人物たちの爆発的に愛らしい 云々
史上最高級のアニメーションコメディ!云々

とのパンフレットの謳い文句をみて、恐る恐る鑑賞した。

予感は的中した。

私が経験したどのアニメよりも、カラフルで独創的なんだろうとは思いましたが、まったく感情移入ができませんでした。リンダやポレットに置いてけぼりをくらっているようで、団地の5階のベランダから、なんの騒ぎ?うるさいな!て眺めているような感じでした。

この映画を傑作と評価する人々は、きっと実写映画しか見たことがなくて、アニメーションという手法に驚いた人々が評価したに違いないと思う。

とすれば、日本のアニメが世界で高い評価されるのは当然ということになってしまうし、日本のアニメオタクにはまったく刺さらない映画ということになってしまう。残念である。フランス人のおもしろいという感覚もいまいち理解できないと思った。

挿入歌は、少しおもしろくて、よかったと思う。

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うさぎさん

5.0チキンが食べたいリンダが素敵!

2024年5月28日
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sokenbitea

0.5不快

2024年5月19日
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鑑賞方法:映画館

2024年劇場鑑賞105本目。
吹替強制鑑賞につきマイナス0.5。
延長の独特のタッチに釣られて観ましたが主人公の母親がだいぶいい性格してまして姉に対するわがままぶりが娘にちゃんと遺伝してパパの形見の指輪もダダこねて借りて約束破って学校に持っていくような娘に育っちゃったんでしょうね。
今回のメインになるチキンが食べたいのだって別に今日がパパの命日だから絶対今日食べなければならないみたいな理由なく、1日待てば済む話なのに絶対今日食べたいというワガママに、倫理観の崩壊した母親が乗っかるのでもう途中から吐き気がするくらい不快でした。
最後の歌だけ無駄に良かったけど・・・吹替だからなんかすごい奇妙な感じがする歌でした。

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ガゾーサ

3.5【”大好きだった父の得意料理を求めて。”幼い時に亡くなった父の得意料理を作るため、母娘が巻き起こす大騒動を描いた仏蘭西アニメーション。バンド・デシネとは全く違う絵柄が独特である作品。】

2024年5月15日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

ー 資料によると、今作はアヌシー国際アニメーション映画祭最高賞のクリスタル賞を始め韓国、米国、そして日本の映画祭でグランプリを受賞したそうである。
  確かに、仏蘭西のアニメだがバンド・デシネとは全く違う絵柄が独特である。-

■小学生低学年と思われるリンダは、ママの勘違いで大切な父からの贈り物の指輪を盗んだと叱られる。ママはリンダに”何でもするから”と言うと”パパのパプリカチキンが食べたい”と言う。
 そして、ママはストライキでどこの店も閉まって居る中、鶏肉を手に入れるため奔走する。

◆感想

・絵柄が途切れ途切れの線と単一の色彩で描かれるリンダやママの姿が、特に疾走感溢れるシーンでは活き活きと描かれている。
 アニメ作品では多分初めての描き方である。
 そこが評価されたのだろうか。

・ストーリー展開はシンプルで、尺も短いので見易い。子供さん向けに制作されたのだろうか?

<僕達の記憶は、視覚、味覚など五感と結びついている。パプリカ・チキンを食べたいとママにせがんだリンダの想いは大好きだったパパを想い出す事だったんだね。
 登場人物の誰もが、善性在る人に描かれている所も良かったな。
 独特な絵柄が馴染むかどうかが、観た人の感想に繋がると思った作品である。>

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NOBU

3.5まあ、飛んでましたね

2024年5月11日
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鑑賞方法:映画館

原色の絵の具がその身を自在に変化させ飛び出していく、それよりも奔放過ぎる母娘と取り巻く伸びやかで多色な仲間たちの窃盗・破壊・団円とてんこ盛りのひと騒動に突っ込みいれまくりの70分と少し。お父さんの思い出はしんみりも展開し解決してヨシ、なのか!?

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chargedpillow

3.5これぞフランスの自由への讃歌

2024年5月6日
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鑑賞方法:映画館

そもそもポスターの配色が素晴らしくて観たくなったフランスのアニメ。まったく労力は違うだろうが、少し高畑勲のかぐや姫を思い出したりしながら見た。
しかし、さすがジャックタチの国、ジャンヴィゴの国、ルノワールの国、地下鉄のザジの国、というワンダーに溢れた世界での団地に暮らす女の子のパパのパプリカチキンが食いたい騒動。

観ていて楽しいのがやっぱりアンコントロールの世界。リンダもリンダの母もヤバいし、そもそもが世界がストライキで団地の人々もみんな好き勝手に生きてる感があっていい。冒頭の学校の授業でもフランス革命といかに国民が自由を手に入れたかを説明してるので、これは明確なテーマなんだと思う。
で、騒動のきっかけがお母さん間違ってた、ごめん、からはじまるのが素敵。
そしてみなでチキンを食うぞと団地はカオスになるのだけど、人の痛みなどわかりあえる世界が描かれている… やっぱりちょっとじゃりん子チエ的な理想郷を観てる気がする

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ONI