「人間の身勝手さに気付かされる」ロボット・ドリームズ Cybertknさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の身勝手さに気付かされる
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飼い主を選べないロボットが、人間(犬、アライグマ等擬人化された動物たち)から虐待を受けつづける話だと思いました。
アライグマは救ったように見えてるけど、マシな飼い主なだけであって、自分の好きなように改造してるし、支配者である点では、犬や鉄くず屋のワニとそう変わりはないと感じます。
途中バスからチラリと見えるマイカーの家族は実際にロボットを虐待しています。
また、足の指をボートの穴を塞ぐのに使われれる等わかりやすい暴力が描かれる一方で、
ロボットを愛してると言いながら、実は自分の淋しさを他者に依存して解決しようとする未熟なパーソナリティの犬が主人公で、
対等な関係性のダックとはうまく行かず第二のロボット購入に至り、
ロボットには危険な海に二度も連れて行く、
等の自己中心性の描写がかなりあり、
身勝手な人間の支配も、実は暴力と変わりない事に気付かされる構成となっています。
ただ最終的にロボットのいじらしさ、切なさとしてまとめられている所に
違和感というか無邪気な暴力性を感じてしまい、ちょっと怖かったです。
これはロボット(あらゆる物)に人格を見る日本人と、物として見る欧米とでの
お国柄の違いがあるのかな?と思います。
少なくとも感動の友情、なんて気楽な話と私にはとても思えず、複雑な気持ちで映画館を出ました。
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