劇場公開日 2024年9月7日

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「猫語の教科書」しまねこ 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0猫語の教科書

2025年1月29日
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鑑賞方法:映画館

最初にココアという猫に捧げる献辞があったので、監督の飼っていた猫なのだろうか。
三人の女の子の猫の鳴きまねはあまりうまくないが、ずっとニャーニャーだけ言わされていた撮影風景を想像すると笑えてくる。最初はナメてるのかなと思ったし、よくこんな企画が通ったなとも。とは言え、三匹の猫の来歴は結構ハードで、人間の贖罪がテーマなのかもしれないが。(おそらく亡くなったと思われる)ココアの消息をはっきり見せないのも、せつない。まだ見ぬ桃源郷にあこがれる猫という設定は、大島弓子の「綿の国星」を思い起こさせる。
今関監督の近作の舞台は、釜石、桜島、北木島と続いて何だか「遠くへ行きたい」みたいになってきて、風景がきれいなのはいいけど物語性が弱い印象は拭えない。
ココア役の女の子のぷにぷにした唇が印象的。ミントのキャラクターは「りぼん」の“さやか”と共通する気がした。佐伯日菜子と利重剛は最近よく今関監督の映画につきあってくれていて、ありがたいことです。そう言えば、佐伯日菜子は大島弓子原作の「毎日が夏休み」がデビューで、当時16歳だったことを思うと感慨深いものがある。
あと、猫は一匹水に落ちたからといって、ほかの二匹が心配して戻ってくるなんてことは、たぶんしないと思う。

p.s.別の映画館では「ねこしま」というマルタ島の映画を上映していて、紛らわしいな。

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梨剥く侍