「ものすごく悲しいファンタジー」異人たち ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
ものすごく悲しいファンタジー
山田太一の原作や邦画版には触れずに本作を鑑賞しました。
アンドリュー・スコット演じる主人公アダムの何とも切なく悲しいファンタジー作品。
アダムの両親はどうやらアダムが12歳のときに事故で亡くなっているらしいのですが、
その割には両親は生きているじゃないか!?という見せ方。
でも、物語が進むに連れ、やはり亡くなっているのだということがわかります。
ただ、アダムが両親にゲイであることをカミングアウトし、受け入れてもらえるまでに相当の時間がかかったりと
亡くなった両親と過ごしながら、子どもの頃に突然訪れた別れ〜現在に至るまでの時間を
愛情で埋めていくような、そんな描き方をしています。
その両親との別れのシーン(ファンタジーですが)が実にグッときます。
そしてアダムの彼氏であるポール・メスカル演じるハリー。
すごく仲良くなってお互い欠かすことのできない存在になっていくな〜と思って観ていたら
なんとハリーも亡くなっていたということがわかります。
それがわかっても、亡くなったハリーとのコミュニケーションがとれるアダムとの
最後のシーンが実に心に沁みます。
なんて悲しい・寂しい主人公なんだ!!と思いながらも、
実に心に沁み入る作品で、私は何とも言えない温かい気持ちになれました。
冒頭の夜景〜朝焼けになっていくシーンが実に美しいです。
こんばんはorおはようございます☀邦画版見た経験から申しますと本作 淡白かつ求道的すぎて キツかったです。上の方と同じになりますが邦画版 配信倍速ダイジェストでも大丈夫かと存じますのでいつかご覧いただけると幸いです。 本作と比べると 軽い安直な感じですが 邦画版の方が圧倒的に親子の情 とか共感できます。換骨奪胎ならず かと感じました。失礼します😊
ゆ〜きちさん、ありがとうございます。日本バージョンを観ずに本作を鑑賞したので、私にはそれが良かったのだろうなと思いました。全然思っていた話と違っていたので、それが楽しめた理由な気がしております。