「絶望の中にも一筋の光」若き見知らぬ者たち ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
絶望の中にも一筋の光
こんなに絶望的な映画はなかなか類を見ないと感じました。
前半と後半で主人公が変わります。
前半:彩人
後半:壮平
とにかく前半はもう絶望しか感じられず、気持ちもヘビーになり落ち込みました。
一方、後半は一筋の光が見えるような展開、ラストです。
生きるということを真摯に描いた作品であると同時に、
死についても真摯に描いていると思います。
また、彩人の病気になった母親への深い愛情には心を打たれましたし、
自分はあそこまで家族を愛せるか?を突きつけられたような気持ちになりました。
本作を観て何を思うか・感じるかは人それぞれだと思いますが、
私にとって、物語をなぞるというよりは、死生観を考えさせられる作品でした。
それにしても俳優陣の演技が素晴らしいですね。
主役の磯村勇斗をはじめ、岸井ゆきの、福山翔大、染谷将太、桐島れいか、という
錚々たる面子の圧倒的な演技に感動しました。
思っていた以上にヘビーで憂鬱になりながらも、やはり一筋の光を感じられるところが
救いですし、本作を観て良かったと思わせてくれたラストでした。
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トミーさんのコメント
2024年10月19日
共感ありがとうございます。
自分にはあんまり救いは見えなかったですね。父親と同じ場所で血を流したであろう兄の後片付けをするだけ、友人もそこまで深く警察を追及する訳でもない、妊娠してあの母と同居じゃ貴女が潰れますよ・・。最終的には醒めた目線を感じた作品でした。