DAUGHTERのレビュー・感想・評価
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この60分の映画で何を言いたいのかが微妙。
今年1本目(合計1,093本目/今月(2024年1月度)1本目)。
さて、今年もよろしくお願いします。
この作品、なぜかしらここでは大阪市でのみ放映のようですが、特段大阪枠(地元ローカルネタ枠)というわけではなく、ただ単に子が就職で大阪に行くという趣旨の発言が出るだけで大阪の描写が描かれるシーンはありません。
そうすると60分ほどの映画で(正しくは53分。60分を切る映画は一般に特別料金になることがあるが、そうなってもいないのも厳しい…。大阪ステーションシネマのバグ?)、問題提起自体は一応感じられる(いわゆるひとり親家庭の子の発達と就職進学、親から見たそうした子の見かた等)ものの、短い時間でありながら極端にマニアックな話(量子力学がどうだのという数学物理ネタ)をするのが極端に厳しく、かといって物理映画という解釈も無理で(出てくるのは単語だけで物理的な考察は一切存在せず)、またこの映画は「趣旨的に」考えれば「ギリギリ」高校生の子が見ることが想定できますが(高校2年以上)、その場合、「高校数学ではギリギリ扱うかどうか」という点についての説明が不足しているため大混乱に陥り、何がなんだかわからないまま終わる(かつ、物理がどうだの数学がどうだのといったネタ(ただし、「法律ワード」ならぬ「物理ワード」は出るだけでストーリーには大半関係しない。極論、化学の学者であろうが何だろうが成立しうる)のが極端に厳しいといったところです。
正直、この映画は短すぎて「解釈自体は容易ではあるが、出てくるワードが極端に変な方向に割り振っていて趣旨を理解しがたい」のではないか…と思えるほどの映画で、こりゃどうなんだろうといったところです。
採点は以下のようにしています。
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(減点0.7/量子力学と数学(広義積分)の話が雑に過ぎる)
高校物理では量子力学はその初歩だけを扱うだけで、数学と表立って関連付けて学習しません(そもそも力学にせよ熱学にせよ数学と結び付けをしない立場。そのため、大学で微積分を学習すると一気にわかるようになるという変わった科目でもある)。
また、「よくわからない数式」がずらずらっと登場しますが、積分(定積分)において、積分区間に無限大が入るような変わった積分を「広義積分」といいます。
∫ (x^2)dx [x-> 0...+∞] のようなものがそれにあたります。
しかし、「無限大を代入する」ということはできませんから、上記の例は、以下のように解釈するもので、「その限りにおいて」ギリギリ高校数学の範囲です。つまり、
lim ∫(x^2)dx [x->0...a] as. [a→∞] というように極限の形をとることで「ギリギリ高校数学の範囲」ということは可能なように思えます。
ですが、このような広義積分は積分の範囲に制限があり、形式的に極限の形に置き換えて形式的に極限操作をした場合と結果が異なったり、理論がそもそも異なる場合があります(または、値が複数存在したり、回答不能という状況も発生する)。
このような事情があるので高校数学では広義積分は扱いが微妙です(国公立の数学科の2次試験などでは避けられるほか(出題ミスが続出する)、マークシート式など「回答過程を問わない」私立入試ではときどきみますが、その場合、形式的に極限操作で回答が得られるようになっている)。
なお、これらのことはさらに「積分区間内で定義されない点が存在する」といったパターンも含めて「広義の広義積分」として深く大学で学習する事項です(少なくとも高校数学では扱いが微妙です(大学数学の入り口、程度の扱いでは扱いうるが、扱い如何によりおかしい操作が続出する))。
(減点0.3/事務管理と無権代理) ※ この論点は0.3固定幅
緊急事務管理においても(698条)、管理人にあらゆる代理権が与えられているのではなく、管理人が本人の名で何らかの行為を行ってもそれは(本人の追認が得られないなら)構成上無権代理にしかなりません(判例)。
※ 救急車を呼ぶシーン。
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