「母なるインドに万歳」サイラー ナラシムハー・レッディ 偉大なる反逆者 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0母なるインドに万歳

2023年11月7日
PCから投稿

スーパーパワー・ヒーローの活躍という点で『バーフバリ』の後日譚、インド独立運動への連なりから考えると1920年代が舞台だった(80年の隔たりはありつつ)『RRR』の前日譚みたいな作り。
この2作のファンだったら、観て損はない作品です。

1857年代に起きた「インド大叛乱」から、1947年のインド(とパキスタン)独立までを「インド独立運動」と呼ぶが、それ以前、1840年代にインド史上初めて英国軍と戦った反乱軍の首領「ナラシムハー・レッディ」を主役にした英雄譚。
誇張や尾鰭つきはあっても、基本的に史実とされる記録や伝承通りのエピソードを基に映像化しているそうで。

イギリスだけが悪という『RRR』よりも、現実に近い描写で。
(実質他国な)多数の部族と領主がいて、互いに疑心暗鬼になったり、保身や欲で裏切り運動の足を引っ張った領主もいたことを克明に描写。
そのために、約100年もの間イギリスの支配から逃れられなかった過去を指摘しつつも、その後の独立運動の闘士たちに志は引き継がれたのだという、インド万歳な内容でございました。

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コージィ日本犬