「Brand」プシュパ 覚醒 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Brand
インド映画に一気に傾倒し始めて早くも1年。不意なタイミングで劇場公開しており、時間的にも余裕があったので鑑賞。サービスデー効果もあり結構埋まっていました。
流石に3時間なので長くは感じましたが、シリアスとコミカルのバランスがとても良かったですし、見せ場という見せ場がくっきりしていたので全体的に満遍なく楽しめました。
ジャンル的には荒くれ者がビジネスでの頂点に駆け上がっていくもので、直近では「KGF」シリーズがありましたが、あっちは全然ハマらなかったので、今作は大丈かなと思いましたが、大自然がメインなのもあって序盤の暴れっぷりからこれは大丈夫な作品だと思えることができました。
銃やショットガンでの遠距離戦闘、ナイフや斧を用いての近接戦闘、己の手足でぶっ飛ばしまくる格闘戦などなど、アクションも飽きないように工夫が凝らしてあって、それでいてプシュパをこれでもかと目立たせてくれるのでその度に歓声が聞こえてくるかのような感覚に陥っていました。容赦なく敵をボコボコにしていくので、もうプシュパも悪役なんじゃない?ってくらい無慈悲なのが面白さに拍車をかけています。
機械いじりに長けており、ショベルカーの機能をフルで使って紅木を川にぶっ飛ばすシーンは短いシーンでしたがとても好きでした。
アクションのみならず頭脳戦も練られているのが今作の特徴で、上下の関係ではなく対等の関係でいることに拘っているのが後々の展開に活きていたのがインド映画としては斬新な手法だなと思いました。
その場その場での機転が利くので、そんな無茶なっていう展開になる事はなく、駆け上がっていく描写にも納得のいくものばかりだったので、そこもかなりポイント高いです。
それらに加えてあれだけ威勢を放っているプシュパがイカす女性の前では日和ったり、虚勢を張ったりする姿がとても面白かったです。とにかく不器用なので距離の詰め方を間違えたり、微笑んでくれたから俺のこと好きじゃ〜ん!と勘違いしたりと思春期並みの思考でケタケタ笑わせてもらいました。
ただしっかり決めるところは決めるので、そこに彼女も惹かれたのかなと思いました。でも唐突に惚れた感があったので男性ホルモンなのかな笑
ただストーリー的にはある程度綺麗に終わったのに、新任警視を混ぜてしまったのは物語的に綺麗に終わらないなと思いました。少し登場で次回作に繋げるならまだしも、プシュパが一回言いなりになってしまうのでその点でもここまでの快進撃がグッと地に落ちてしまいますし、なんだか勿体無い作りだなと思いました。
part2の公開はまだ未定っぽいですが、惹かれる部分が多い作品だったので、なんとか日本に上陸してくれないかなと思っています。
鑑賞日 11/1
鑑賞時間 12:55〜16:05
座席 D-9