「HS満載」JAWAN ジャワーン U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
HS満載
気持ちは分かるが多すぎないか?
なんか、どんどん多くなってるような印象だ。
物語は入り組んでて面白かった。
義賊って立ち位置で、テロ的な事を起こして要求を突きつけるのだけれど、その要求ってのが国民の救済に直結してる。
いちいち大掛かりで派手だし、最後の要求なんかはグッとくる。選挙制度に言及してて、国民への要求だ。
「自分の為になる人間を選べ」と。
インドにはカーストなんかもあって、我が国とは違ったしがらみもあるんだろうなぁ。
相関図も背景も噛み応えはあるんだが…いかんせん、長くてくどい!
冒頭のアクションから面白くて、ちょっと接写に近いUPカットがガンガン入る。地面に落ちる血の一滴が泥をまとい変色するHSとか初めて見た。
こりゃ今作は曲者だぞと期待感を煽られる。
で、いきなり30年後。
30年後??
主人公は年をとってないようにも見える。
どうなってんだと困惑するも、ちゃんと説明してくれる。ド派手でナルシスティックなHSとともに。
本作の主人公は1人2役だ。
父親と息子を演じてる。
つまり、あの役者さんのファンならば、これでもかってくらいカッコいいカットを堪能できる。
もはや無意味な程にカッコいい!
彼の生い立ちも、彼をサポートするメンバーの過去もちゃんと把握できるし、悲劇でもあるから見ちゃうのだけど…長いのよ。
本編どこ行った?ってくらいの分量で語られる。
父親の過去が、息子と瓜二つの顔してるから面倒くさくて仕方がない。
そして唐突に始まり、唐突に終わりやがる。
見にくいと言えば、見にくいのだ。
とは言え、グッと胸に来るエピソードはふんだんに挿入されてるし、お腹いっぱいどころか、若干の胃もたれさえある!
ラストは若干エネルギー切れかなと思わなくはなかった。あの用心棒はボスがタイマン張ってる間、ずっと見てたのだろうか?
ラストは腑に落ちないとこも多かった。
もうコレでもかって人数で踊るし、歌うし、しっかりフルバージョンなんじゃないかと思うくらい長いし…まぁ、お約束だし、癖になりつつもあるのだけれど。
物語のボリュームもアクションの派手さも、超超ナルシスティックなHSも、相まってこっちの体力をゴッソリ持ってかれた感じだ。
久々に見たポリウッドに若干の疲弊感がある…。
例えば…嫁の実家に帰って、コレ食べアレ食べと次々出てくる一品に、次第に拷問に近い感覚を覚えるのと似ているのかもしれない。
ナルシスティックなアングルは大好物ではあるけれど、ナルシスティックなだけに、いつまでやんねん!もうええわっ!と突っ込まずにいられない。