「キャスト・スタッフは豪華なのに、、、なんだろう?」サイレントラブ OENSAKUNさんの映画レビュー(感想・評価)
キャスト・スタッフは豪華なのに、、、なんだろう?
まず先に言っておくと決してつまらなかった訳じゃないんですよね、、、。先の展開は気になったし所々の絵はとてもきれいで。 なんですが、どうにもシナリオや描写が雑というか掘り下げが足りない、超ご都合主義?登場人物に共感・感情移入がしづらかった。
山田涼介さん浜辺美波さんが演じる蒼と美夏それぞれが惹かれ合うようになる動機?がぜんぜんピンとこず、これは何?と。
自分は作品を観るまで、てっきり蒼も音楽を目指してた中、怪我か病気で声を失ってしまった的な背景がある人物として描かれてるんだと思ってた、、、。 同じ音楽を目指していた二人が、それぞれ明るい音楽の道を絶たれ、共感・支え合う・惹かれ合うようになるみたいな話かな、と思ってた節もあって(勝手な勘違いですが)、なので「夢を叶えさせてあげたいから」って「え!?それだけ??」って印象が勝ってしまった、、、。
ボクシング?か何かトレーニングシーンも別段何かを目指しててじゃなくて、単に「俺強えぇぇぇ」するためだけっぽかったのも、その設定必要?って思ってしまった。
終盤で北村が怪我で音楽の道を失ってしまい、それで「美夏の音楽への道を支援する動機」のがよほど理解しやすいかったなぁ、と。
現実だとこれ、完全に蒼じゃなくて北村とくっつくパターンですよね、、、。
(途中までの、最初は嫌なやつとして登場して、でも裏でゴースト?的にヒロインを助け続けてた、なんて完全に主人公ムーブですよ、、、)
なので、どうにも余裕なかったはずの葵がお金払ってまで北村にゴーストさせる流れが、弱いというか、、、。 いや、話としては「そうくるか!」とは思ったし、物語中で、ゴーストさせてるのがバレるか、あるいは自分から打ち明けるか葛藤するんだろうな、とか思ったら割と早く美夏本人にバレて、というか「おい北村、おまえ隠す気ゼロだろ!」とツッコまずにはいられんかった・・・。
でこのあたりで、北村も美夏に惹かれるようになってた?的な流れっぽいのかな?(思い起こせば、になるが)、ますます、話が????という感じでした・・・
(ここまでのシーンで、北村が美夏に惹かれてる的な描写あるいはそこに繋がる伏線?あったのなら、教えて欲しいレベル・・・)。
とにかく美夏が蒼に強く惹かれる理由がよく分からんかったし、終盤に視力回復してて、元通りじゃないにしても、怪我した際に「一時的なもので今後の回復可能性の有無は検査が必要」な旨も告げらんもん?自殺の同期もちょっと不自然というか(それを言ったら、かもしれんが)、色々おかしいなぁ、と。
蒼が美夏をかばった理由もよく分からんかったし、、、あれてっきり美夏がゴロツキを殺めてしまう流れなんだと思ったら、普通に逃げるシーンあってますます、あのシーンの意味が不明でした、、、
(殺めてしまってその罪を蒼が被って、そこから二人が共依存しながら生きていく、みたいな展開だと、某東野圭吾氏の作品みたいになっちゃいますが・・・)
社会的格差?がテーマなのかなぁとも思ったけど、うーん、、、。なんかモヤる映画でした。