劇場公開日 2024年5月10日

「世界のサカモトは永遠です。」Ryuichi Sakamoto | Opus アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5世界のサカモトは永遠です。

2025年2月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

「Ars longa, vita brevis 」芸術は長し、人生は短し。坂本龍一が好んだこの一節は亡くなれた際の公式コメントに使われ、この映画でもラストメッセージとして映し出された。
71歳の生涯であるが、東京芸術大在学中からスタジオミュージッシャンとして活動もしていたので約50年もの間、あらゆるジャンルの音楽で一流の証跡を世界に示し残してくれた。芸術の世界において日本の宝であったことを誰もが認めると思う。
真っ暗な映画館でモノクロの画面、映るのはピアノと年輪を感じる教授の顔と指の皺のみ。一曲一曲の演奏なタイトルすらつかない。自分の余命がわかる中、最期と決め臨んだ演奏。観客の誰もが静かに見入り聴き入る。荘厳な雰囲気に映画館が包み込まれていく。
長年コンサートで使っていた坂本龍一がカスタムメイドされたピアノ。ラストの鍵盤が動いてるシーンは彼の魂が永遠に息づいていることを表していた。

私の好きな楽曲は「Aqua」。聴きながらこのレビューを書きました、。

アベちゃん