JFK 新証言 知られざる陰謀 劇場版のレビュー・感想・評価
全4件を表示
本当の真相は?
オリバーストーンの「JFK」の追加的なドキュメンタリー。
主に取り上げられていたのが「魔法の弾丸」「不自然な検死」「教科書倉庫ビルでのオズワルドの行動」「他にもあった暗殺計画」「ケネディの外交政策」です。
まあ、1991年のJFKで描かれていることの後追い・裏付け的な内容です。91年の時には「たぶんこうだろう」と描いていたものが、色々と確証に足るものが出てきた、ってとこ。
暗殺計画の主犯はCIAでジョンソンは黙認したってのが結論っぽいですね。
興味深いエピソードとしてはダラスでの暗殺事件の直前にあった未遂事件。シカゴとタンパでの遊説、パレードでも暗殺計画があり、シカゴでは事前に4人の狙撃手が入り、2人が逮捕されている。
もっと興味深いのが、ダラスでのオズワルドと同じような経歴(元海軍軍人で、共産主義者で、パレードを狙撃できるビルに直近に勤める)の容疑者が捕まっていること。
かなり周到に暗殺計画が作られていたことが伺えます。
私も陰謀論大好きなので、CIA黒幕説は信じています。一方で、これだけ周到に組まれた計画の割には、魔法の弾丸といい、無理のあるオズワルド単独犯といい、実行後のことがお粗末。また、これだけ大掛かりな暗殺計画なのに、未だに決定的な証拠や告白がない、ということも不自然。
CIA黒幕説も「オズワルドの単独犯説」は崩せたとしても、では実行犯は?それを手引きし、逃すor殺した人々や組織は?多くの人が携わっていただろうに、全く尻尾が見えないのはなぜ?
そう考えると、稚拙なウォーレン委員会などに注目を集めさせて、本当の真相には永遠に辿り着けないように仕組まれたとしたら、お見事ですね〜。
優れたリーダー(何が真実かはわからない)
この映画の主旨としては、「善なるケネディの暗殺を仕組んだCIA」ということでしょうか。
結論に向けて、畳み掛けるように映像を重ねてある。
ケネディの平和と人種差別に関するのスピーチは、聞いているだけで心を動かされる。これらのスピーチを聞くだけでも、この映画を見る価値がある。ケネディがもし今でも生きていれば、と思わずにはいられない。
しかし、ケネディについても、きちんと自分なりに検証することが大切だ。この映画のイメージだけに頼るのではなく、慎重に正しいと思われる情報を選び、しっかりと自分の頭で考えなければならない。
幸い日本は民主的にリーダーを選ぶ仕組みがある。この機能を大切にしなければならない。優れた為政者を選ぶことができるのは、その国の国民だけだ。
追記
レビューを読んでいたら、無条件にオリバー・ストーン監督を信じているレビューが多く、少し怖くなりました。「そうではない。検証することことが大切だ」と思うのですが・・・。(自分で資料を読もうとしている人がいて、これこそ正しい行動だと思いました)
犯人は謎だらけ
リー・オズワルドによる単独犯と見せつつのケネディ大統領が被弾した箇所は左額と喉を貫通したと考えたらオズワルドは建物から狙撃をしたとあるが顔を狙うことは出来たとしたら喉を狙撃したの誰?つまり最初に至近距離で背後から誰かが撃った後をオズワルドが撃った弾が致命傷となるわけだが、報告書の内容にしても結論単独犯ではないのは明々白々であり、保守派による改革を望まない思考による方達でケネディ大統領は消されたというのが正解でしょう。解説が長々と、寝てしまいそうな展開でした。
ケネディ氏の遺志と妨害者を改めて知る
"JFK"は観ていないけれど、『ジャッキー』で、ケネディ氏の暗殺場面を観たくらいであった。オズワルド氏の名前には見覚えがあったけれど、序盤は証人の曖昧さが指摘され、終盤は、真の暗殺計画に上手く利用されたということなのであろう。厚木の地図上の位置は違うようにみえた。銃創に関する検屍結果がころころ変わっていたなんて、今から考えるとかなり不自然なことだったのだろう。シカゴにおける警備の緩みを報告しようとした責任者が証言を阻まれるというところは、安倍氏殺害事件に似て非なるところである。後任のジョンソン氏が、ケネディ氏の意に反してベトナム戦争拡大に踏み切ったという話はきいていたが、ベトナム問題だけでなく、世界情勢への影響が大きかったことを改めて知った。キューバ危機の影響はあまり描かれていなかった。『誰がハマーショルドを殺したか』は、アフリカでの勢力争いの範囲かと思っていたが、そこにもケネディ氏とのつながりのあったことがわかった。CIA やジョンソン氏によって世界平和の進展は妨害を受けたが、キング氏が黒人差別撤廃への遺志を引き継いだことがせめてもの救いであろう。触れられなかったけれど、知的障がい者政策にも進展をもたらしたことも功績である。
全4件を表示