「広げた風呂敷を無難に畳んだ」デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章 かばこさんの映画レビュー(感想・評価)
広げた風呂敷を無難に畳んだ
近所の映画館で前章も上映していたので、もう一度見てから臨もうかと思ったが、時間がなくて後章のみ観ました。
無難に畳みましたね、意外と平凡な話になっていた。
「侵略者」も騙されて地球に棄民された人達で地球人と共存の道を探るしか無く、侵略者が手を貸して人類と自分たちの破滅を食い止める(東京は壊滅したが)オチもそんなもんかなという感じ。
尖った不気味さが丸く回収されてしまい、ちょい欲求不満が残りました。
世の中が一気に物騒になり、それが日常になっている。門出たちは大学生になる。
前章にあったコドモ時代の最後の光の眩しさはすでになし。
これも後章が平凡に感じるところだと思う
迫りくる危機を感じつつも青春を楽しんで平和に暮らしていたはずのおんたんと門出と仲間たちの日常が容赦なく破壊され世界は180度変貌する、鮮やかな対比と転換に力点をおいて残酷な現実が描かれたほうが前章で感じた(期待した)世界観に合っている気がしました
後章は門出ではなくおんたんが主役だった。
お互いに「絶対」である門出とおんたんの話ではなく、おんたんと大葉くんの話がメインになっていたのはちょっとズレている感じ。
おんたんが門出が飛んでしまう過去を変えた引き換えに、侵略者が東京上空に飛来することになり、大災害が起きてしまったということでしょうか、間違っていたらスミマセン
一気に壊滅は防げたが、地球の汚染が進んで緩慢な終末がくるのかも
おんたんはこれから、門出に言えない罪悪感に苛まれることになるのかも
中川自動車のお父さんも、渋滞で動けなくなった中川ひろしも、キホちゃんだったかあいちゃんだったかの弟も、帰らない人になってしまった
おんたんは、「絶対」の門出を助けたために、個人的にも大きな代償を払うことになった。
十分残酷な現実ですが、それでも彼女たちは生きていくのでしょう、という余韻が残りました。
かぼさん
前章のノリより大分丸くおとなしくなっちゃってて、もっと過激なほうが好みでした。
空飛ぶ国立競技場の中に、どこから入ったのか大量のピンクの泡
密室なのがさらに災いし… そういう描写あってもよかったですね、カタルシス欲しいです
世界中に降ったんだから、ト〇ンプさんの後ろにいるのもありかと思います
ピンクの泡で弾ける人が、出元さんの弟とか通りすがりのモブだけでなく、遠目で見てるであろう米軍とか、空の飛ぶ国立の中の人とかも弾ける描写があれば、もう少しカタルシスがあると思うですよね。
もちろん小比類の後にピンクの泡浮いてて欲しかったんですよ。