デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章のレビュー・感想・評価
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「後章」が楽しみになる「前章」
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巨大な円盤が上空に浮かぶ「非日常」と、卒業間近の女子高生たちがごく普通の毎日を送る「日常」との対比が、なんとも独特でシュールな世界観を作り出している。
そこには、明らかに東日本大震災やコロナ禍の記憶を投影することができるし、ウクライナやガザの現状を重ね合わせることも可能だろう。
付近の住民や旅客機を避難させることなく円盤を攻撃する自衛隊の対応には疑問を抱かざるを得ないが、ある日突然、大切な人を失うかもしれないという日常の「不確かさ」と「不穏さ」は、しっかりと感じ取ることができた。
ただ、本作で一番印象に残るのは、比較的長い時間をかけて語られる少女2人の幼い頃の思い出で、ドラえもんのひみつ道具のような「力」を手に入れた少女が、自らの正義を暴走させていく様子には、ホラーのようなインパクトがある。
少女たちは、その記憶を失くしていると思われるが、おそらく、このエピソードが、「後章」で「侵略者」の目的を説明するための伏線となるのだろう。
あるいは、少女たちが、「失いたくないものがない」と悩んだり、「1人の人でも守り抜け」と教えられたり、相手のことを「絶対だから」と宣言したりと、様々なキーワードが気になったのだが、これらも「後章」で回収されるに違いない。
ほかにも、今後、活躍しそうな「怪しげ」なキャラクターが数多く登場していて、「後章」を観るのが楽しみになったのだが、そう感じるだけでも、この「前章」は成功だったと思えるのである。
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