「混沌として重い・・・しかし極めて素晴らしい作品!」デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
混沌として重い・・・しかし極めて素晴らしい作品!
前後半ある作品を現時点で満点評価するのはなんとも時期尚早であることは否めないのですが、もう迸るくらいの傑作の匂いがプンプンして仕方ないです!後半失速するならそこでバランスとって星マイナスつけますのでご容赦ください。
なお原作未読です。浅野いにお先生の作品はそうでなくてもネットの噂(鬱展開とか)だけ聞いた時点で回避、言ってしまえば直視して精神的にダメージ受けたくなくて逃避してました。
ただ、今作は極上ヴォーカリストだけに留まらずマルチな才能を遺憾なく発揮し声優さんとしても確かな実績(・・・といっても竜とそばかすの姫の主人公の親友役しか存じ上げない)を残している幾田りらさんが主演!しかも話題のあのちゃんとダブル主演を務められてるということでYOASOBIファンなら当然、鑑賞はマストなのです!
で、鑑賞して・・・案の定、打ちのめされました。なんだこの混沌、そして絶望感。特に主演二人、声優としてもうますぎるから全く違和感ないだけでなく、負の感情もブーストされてとんでもなく追加ダメージくらいました。
まさか若干少年漫画ぽく可愛らしくデフォルめされた主要キャラクターが、見た目に反して想定外に生々しい現代的な感覚と思考を持ち、そして過酷な運命を辿るとは。多感な、ちょっと五月蝿いくらいのJK達にしっかり感情移入させてからのシナリオ、演出での「天から地への叩き落とし」は口から血を吐くダメージです。
いい年したおっさんが、観て見ぬふりしごまかしていたものがそこに実在してました。SFファンタジーアニメを通してこれに出くわすとは・・・ある程度予想はしてましたが作中の母船から出る得体の知れない重力波?みたく終始重苦しくダメージが蓄積いたしました。
ここまできたら、地獄の底まで見届けてやろうって気持ちです。オーバーキル食らった後なので後半公開までの2ヶ月間で回復出来るか微妙ですが(笑)。