「なんだろう…」パトリシア・ハイスミスに恋して JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
なんだろう…
全く感情が動く感じがしなかった。
多分、もっと怒りとか寂しさとか
それこそ恨みとかあったんじゃないかな。
それが、あまり画面から感じなくて、
まだまだパトリシアハイスミスを掴めていないまま、映画が終わってしまった気がした。
あと、あのノンシャランとした音楽が
余計にお気楽さを冗長させている気がしていて、
いや、お気楽でいたんだけども、
それとは程遠い所に当人自身は居たんじゃないかな、と思わざるを得なかった。
勿論、軽やかな気持ちもあったんだろうけど。
なんだか、それだけじゃない気がしている。
例えばもしも、シャンタル・アケルマンの
ドキュメンタリーなどやる時があって
ああいった音楽が使われるようであれば
ちょっと苛ついてしまうと思う。
それくらいに、アンマッチな気がした。
母親の件も、おそらくあれ以上には無かったのだと思うが、どこか物足りない気がしている。
結局、どんな人だったの?と聞かれても、
いや〜、かっこいい人だったんじゃない…
くらいしか答えられない自信がある
いや、それでいいんだけども…。
日記はプライベートなものとは言え、
やはり、パトリシアにとってのそれは
そうではなかったのかもしれない。
個人の人生をドラマのように捉えるべきとは思わないが、おもしろいドキュメンタリーって何なんだろうと、ふと考えてしまった
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