パトリシア・ハイスミスに恋して

劇場公開日:2023年11月3日

パトリシア・ハイスミスに恋して

解説・あらすじ

アメリカの人気作家パトリシア・ハイスミスの知られざる素顔に迫ったドキュメンタリー。

「太陽がいっぱい」「見知らぬ乗客」といった名作映画の原作小説で知られ、欧米ではアガサ・クリスティと並ぶ人気を誇るハイスミス。中でも偽名で発表した自伝的小説「キャロル」は、1950年代のアメリカでハッピーエンドを迎えた初のレズビアン小説となったが、ハイスミス自身は女性たちとの旺盛な恋愛活動を家族や世間に隠す二重生活を余儀なくされていた。そんな彼女の生誕100周年を経て発表された秘密の日記やノート、本人映像やインタビュー音声、家族や元恋人たちによる証言、さらにアルフレッド・ヒッチコックらによる映画化作品の映像を織り交ぜながら、その謎に包まれた人生と著作にスポットを当てる。

スイスの映画監督エバ・ビティヤが手がけ、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のグウェンドリン・クリスティーがナレーションを担当。

2022年製作/88分/G/スイス・ドイツ合作
原題または英題:Loving Highsmith
配給:ミモザフィルムズ
劇場公開日:2023年11月3日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5 Murder She Wrote

2023年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

An essay documentary on a 20th century novelist who wrote the source material for some Oscar-nominated films. An LGBT figure in hindsight, her singular personality is shown to affix the mysterious nature of her writings. Her curiousity about letting go of morals demonstrated the psychological interepidity a writer needs to imagine the mind of a killer. Interesting even if you don't know her name.

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Dan Knighton

3.5 【”私が小説を書くのは生きられない人生の代わり、許されない人生の代わり。”今作は、パトリシア・ハイスミスの謎に包まれた作家人生と名作を生んだ原動力に迫るドキュメンタリーなのである。】

2025年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 私事で恐縮であるが、一時期パトリシア・ハイスミスの小説に嵌った事がある。
  そして(晩年の少しイジワルそうな写真を見た事もあるからかもしれない。)、元祖イヤミスのようなミステリー小説の根底にある、人間の闇の部分、嫉み妬みを描き出す内容から”相当にひねくれた性格の女性ではなかったか”と思ったのである。

  だが、その後、今作で頻繁に映像が出るトッド・ヘインズ監督のケイト・ブランシェットとルーニー・マーラのW主演による秀作「キャロル」を見て、その作品を最初にパトリシア・ハイスミスが、クレア・モーガン名義で出版したと知った時に、少しだけ彼女の屈折した性格形成の理由が分かった気がしたのである。

  今作では、彼女が少女時代から同性愛者であった事や、母との確執(最後には縁まで切っている。)が彼女の且つての恋人たちから語られる。

  そして、驚いたのは彼女が若い時の写真の美しさと、同性愛者が集まるバーでは同性女性達から多くの想いを寄せられていたという事である。

  今作では彼女が残した日記やノートに加え、本人の貴重なインタビュー迄描かれている。そこには、孤高で人間嫌いというイメージとは少し違う素顔が見えて来るのである。ー

<彼女は、後年「キャロル」を実名で出版している。
 そして、インタビューで“貴女は幸せで会うか。”と問われ、少し恥ずかしそうに”幸せと言えるかもしれない。”と答えているのである。
 ”私が小説を書くのは生きられない人生の代わり、許されない人生の代わり”
 この彼女の言葉から私は、”自由と恋愛が彼女の作家としての原動力ではなかったか”と思うのである。>

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NOBU

3.0 美人の人気作家

2025年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

名前だけは知っていたが、こんな強烈な人生を歩んだとは。
当時は同性愛を隠さざるを得ない状況で、「キャロル」も別名で出版していたとは。
「太陽がいっぱい」のリプリーには、特別な思い入れがあったようだ。

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いやよセブン

3.0 淀川先生本当凄い

2025年6月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ドキドキ

パトリシア・ハイスミスと言えば、名だたる映画の原作者。私の様な凡人には分かりませんが、ハイスミスの小説を映画化したいと思わせる何かがあったんでしょう。

ハイスミスの生きた時代の同性愛差別は、凄まじかったと思います。レズビアンの場合は特に。結婚し子供を持つのが当たり前の時代でも、経済力さえあれば好きに生きられるんですよね。やっぱり経済力なんだよなあ。もう少しハイスミスの背景を知りたくなりましたし、本作でもっと深掘りして欲しかったです。晩年差別主義者になっていたのが意外でした。

パトリシア・ハイスミスが同性愛だと告白するずっと前から「太陽がいっぱい」はゲイの映画と言っていた淀川先生が本当凄い。

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ミカ