劇場公開日 2023年11月23日

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「やや見にくい点があるものの一応おすすめ枠。」シチリア・サマー yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0やや見にくい点があるものの一応おすすめ枠。

2023年11月23日
PCから投稿

今年393本目(合計1,043本目/今月(2023年11月度)25本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 いわゆるLGBTQ問題を扱った映画で、このこと(実話である点ほか)はエンディングロールで実は流れます。

 ストーリー自体は他の方が書かれているのでここではズバっとカットします。

 表題に「やや見にくい」と書きましたが、この映画は1980年代が舞台です(よって、スマホだの何だのは一切でない)。ただ当時の映画の4Kリマスター版かといえばそうではなく、今現在2022~2023年で見ると妙に画面が「ざらついて」見えたり、字幕も何を言いたいのか日本語がこなれていない部分が結構あり、そこがかなり人を選ぶかな…という印象です(繰り返しますが、この映画はリマスター映画ではありません)。

 この「字幕のわかりにくさ」はこの「リマスター映画ではない」映画でありながら1980年代を扱ったがためにそれを逆に意図してそうしている(言い回しが妙に古臭いなど)のかなと思ったくらいです。まさかイタリア語に精通している方が多くいらっしゃるわけではない日本ではどうしても字幕版でしか見ることはできず(日本語吹き替え版というものがない)、また、映画の特徴として「人名にせよ地名にせよ妙に多く出てくるので最初は何が何か情報整理が追いつかない」という点も挙げられます。

 ただ途中からは明確にLGBTQ問題を扱った映画である点はわかるしエンディングロールでは明確にこのことが描かれ、イタリアという、フランスやドイツといった「よく知られる国」とは一ランク下がる(イタリア映画祭りは大阪市では年に1回くらい)イタリア映画でこの点を扱って放映した点は高く評価できます。

 採点に関しては以下を気にしましたが、「以下の点を了知してみるなら」フルスコア切り上げにしています。

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 (減点0.2/妙なまでに古臭い字幕や画面のざらつきなどが気になる)

 リマスター映画であればそうなるのはまだ理解できるのですがそうではないので(正直、入るシアター番号間違えたのかとすら思ったくらい)、ちょっとここは好き嫌いが分かれるかなといったところです。
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 ただイタリア映画でLGBTQ問題を扱った映画というのはやはり数が少なく、上記の点を押してでも本映画は推せます。

yukispica