「惜しい!」PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
惜しい!
e「スポーツ」が、スポーツという名称のために遊びではなさそうで、でも端的に言えば単なるゲームであり「スポーツ」ではないのでは??とも思いつつ、でもこれが現在では新しい文化として成立してるんだよな。。。と、少々勉強の意味で鑑賞。
劇中でドラクエで遊ぶ母親が出てきており、ゲーム自体はドラクエ3、ドラクエ5は特に好きなので見てみましたが、
若者3人が理由はなんであっても大会に頑張っていく姿は良かったので、特に金髪の彼の厳しい家庭環境って必要なかったんじゃないか?と少し疑問。高校生だけに焦点を当てればもっと良い作品になりそうなのに、
金髪の彼は父親が母親に暴力奮っててそのため下の弟は情緒不安定だし(可哀想すぎる)結局母親は下の2人の弟達を連れて離婚届を置いて失踪。残された長男の金髪の彼の今後が切なすぎてゲーム大会に集中しきれない。。(T_T)
この金髪の彼が大会出場者募集に応募した理由が、横暴な父親の口癖「勝たなきゃなんにもならねぇんだよ、負けたら終わりだよ!」的な発言にげんなりしていて、この言葉に反発したくて、募集ポスターの言葉(映画サブタイトル)に惹かれたから、父親のこの勝利至上主義は必要ですが、
家庭崩壊まで描かずとも、父親がよく「勝たなきゃな!」みたいに言う人だ、程度の描写でいいのに。。と思いました。
ともあれ、ゲーム映像は脚本通りにプレイヤーが上手かったりミスしたりを再現してるので、ゲーム映像の再現は凄いな、と思いました。人でなく、ゲーム内でちゃんと勝ったりちゃんと負けたりしなきゃいけないので。
また言い出した3年の彼、手首を痛めますがそこは昔の古傷。なのに腕立て伏せなんて、手首にも負担のかかるトレーニングを何故わざわざやるんだろうか?と疑問。
この彼の家庭もイマイチで、いつもソファで寝るだらしない父親、看護師か医師?の母親は結局模試の費用を息子に渡さず出勤しちゃうし、え??息子に「ゲームばっかりして」「大学の準備は?」とか言うわりには模試の費用もちゃんと渡さないって、どういうこと?と親達の態度に疑問。この彼の家庭環境も、別にこれ、ゲームにのめり込む若者は全員、家庭環境が歪んでるとでも言いたいのか??普通の家庭の子じゃいけないの??と設定にやや疑問。
サブタイトルが勝ち負けにこだわらない言葉なので、最後は予想通り敗退はするのですが、もう少しすっきりと
「そう、人生は何も勝ち負けだけが全てじゃない。仲間との出会いとか大都会の経験とか色々あるじゃないか!」
みたいにしてくれたら良かったのにな~~、と惜しい脚本だったな、と思いました。
巻き込まれて人数合わせで参加したVTuber好きの彼がゴールキーパーの役割に覚醒したときは凄いディフェンスで、なかなか良い味だしてました。3人とも今後の人生に幸あってほしいです。