「極限境界線ってなに?」極限境界線 救出までの18日間 ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
極限境界線ってなに?
実際に起きた事件を基に脚色・ドラマ化している作品で、ようは決着の付いている事実の知られざる部分をどう嘘八百で盛り上げるかという話なわけで、比較的最近の日本映画で言えばFukushima 50みたいなもんだろうか。そっち観てないんで適当に言っているけど。
アフガン、タリバン、米軍、韓国政府、国家情報院などと、邦画だったら某国とか架空の組織名でウヤムヤにするところをリアルに実名出していくのはいいし(つーか当たり前)、冒頭のバス誘拐から一気に掴んで緊迫感がみなぎるものの、展開はひたすら直線的で、終わってみればクライマックスに至るまでの右往左往はすべて無駄なんじゃ?と思ってしまう話だった。情報院のキレ者風ヒョンビンは詐欺師にあっさり騙されてるし。
正義感あふれる交渉官ファン・ジョンミンもおもしろみに欠けるストレートな役柄。そもそも同胞を救うために体を張るほどの公務員がいるもんだろか? まあ、そこが本作のファンタジーなのだが、本邦を顧みるに、そんな役人や政治家がいるとは夢想すらできず…。同じアフガン舞台の実話ベースでもジェラルド・バトラーが無双するヤツの方がよかったかな(こっちも未見)。
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