「SF映画の常識を逆手に取ったアイデア《日常的SF》」隣人X 疑惑の彼女 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
SF映画の常識を逆手に取ったアイデア《日常的SF》
隣人エックスというネーミングが上手いです。
宇宙人でも、地球外生命体でも、エイリアンでもない、
ただの隣人。
そして多分、無害。
SF映画のお約束がほとんどありません。
1、地球人と同じ外見=Xは人間に義体化する。
2、同じ言語を話す=万能の能力者?
3、戸籍(ID)を普通に持っている
4、地球人には一切の危害も加えない。
最初に但し書きがあります。
☆惑星Xで紛争が起きた。
☆☆アメリカ政府は惑星難民Xとして、受け入れた
しかし翻って日本では!!!
一般国民と見分けのつかないXに対して、
《危害は一切加えない》
これを本当に信じて良いのか?
まず個としてXを見つける。
Xを探して特定して
それをニュース・ソースとして週刊誌の売り上げアップに繋げようと、
多くの出版社が血眼になる、
「週刊北都」は一丸となってXのインタビューを取るため、
予測される範囲で疑わしい人間に張り込みを開始する。
その特命チームに志願した落ちこぼれ記者が、笹(林遣都)である。
彼が張り込む相手はコンビニアルバイトの柏木良子(上野樹里)
正直言って毛色の変わっただけの《ラブストーリー》です。
予算も少ない。
ロケ地もない。
金なしで、アイデアひとつ・・・って映画。
コスパは最高です。
最初の一時間はほぼ退屈。
ラスト近くなって急転直下でストリーがやっと動き出します。
結論から言って、ハートウォーミングな良いお話しでした。
言葉を聞くのではなくて、心を読むのよ!!
とか、
当たり前に、愛する人を信じて大事にする。
見分けの全く付かない【宇宙人ネタ】で一冊の本を書き、
それが映画になる。
嘘のような笑いの少ない真面目な映画でした
隣人が宇宙人だなんて、
信じられますか?
あなたは?