女優は泣かないのレビュー・感想・評価
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友達や夫は縁を切ることはできるけど、家族は最後許しちゃうよなあ…。
芸能界で働くのって、大変なんだという出だしから、コメディタッチの前半。
段々雲行きがおかしくなっていく園田家の家庭事情、最後はお父さんが病に倒れて…という流れに、瀬野の「ドキュメンタリニーにも演出が必要なので」という言葉が何度も頭にこだましました。
ここからは泣く流れかな?と思っていたら、一気に深刻モードに突入し、私も父を見送った時のあれこれを思い出して涙。
父をちゃんと見送れなかった後悔を清算できました。
想像していたより、笑って、イライラして、泣いてと感情が大忙しでした。
主演のおふたりの名前と顔を覚えました。
NHKのドラマ、観始めました。
初監督の作品と思えないクオリティで、次作も楽しみにしています。
この映画、もっとヒットしてもよかったのではと個人的に思いました。
大根女優故郷に帰る
2023年公開作品
地元ではフォーラム仙台で公開
映画館で鑑賞したかった
監督と脚本はNHK短編ドラマ『イヤなイヤなイヤな奴』の有働佳史
粗筋
舞台は監督の地元熊本
母の七回忌に父と姉の反対を押し切り高校を辞め上京し女優安藤梨花になった園田梨枝
映画監督との不倫騒動で仕事がなくなった梨枝
そんななか事務所の社長がゲットしてきた仕事は安藤梨花のドキュメンタリー番組
引き受けたのはいいが仕事現場は彼女が帰ることを拒み続けた地元熊本だった
そのうえ低予算のためスタッフはたった1人でしかもバラエティ班のADだった
10年ぶりに地元そして我が家に帰ってきた梨枝
姉の結婚式にも出席せず父が癌で入院することになっても帰らなかった梨枝
なんやかんやで父の葬式にも出ず仕事で帰京する女優安藤梨花
崖っぷちディレクターによるやらせという名のインチキなドキュメンタリーに付き合わせられる崖っぷち女優
仕事先を聞いておらず着いた先は地元熊本
帰りたくはなかったが同級生のタクシー運転手に実家の前に降ろされ流れで10年ぶりに家に入る梨枝
日本映画の父は「脚本さえ良ければ誰でも良い演出家になれる」と言った
2番は撮影で3番目は役者だという
たとえ3番目でも重要な三要素に一つ
その点ではハートフルコメディーとして蓮佛伊藤三倉の三人の熱演が光った
マナカナの片方の方だけどちゃんと役者やってるじゃん
彼女1人が梨枝を頑なに拒否していることによってちょうど良いバランスが取れたアクセントになっている
父が撮り貯めた大量のビデオテープ
父が集めた安藤梨花の記事の切り抜き
姉は愛されているけど父は自分を愛していないのではないかという子供の頃からの思い込みがあるからこそ効いてくる
瀬野咲ディレクターがベタすぎてリアルじゃなく明らかに盛っていると評したファミレス店店員の証言は本当だった
観る側も肉親を亡くしているとオーバーラップして余計泣けてくるのではないでしょうか
カメラを向けられ舞台俳優のオーデションみたいな声を張り上げていた青木ラブが良い味を出していた
上手な俳優が下手な芝居をするって大変ですね
でも楽しかったです
たしかにベタな内容だけどそれはそれで良いじゃんと僕は感じる
ベタでも良いんだよ
ベタな人情喜劇大好きだなあ
世の中の圧倒的大多数は保守的なんだから
酷評してる人なんて映画秘宝の典型的ライターにシンパシーを感じてる常に上から目線の何様連中だけでしょ
ただタイトルの『女優は泣かない』の拘りが強すぎたのかラストが弱かった気もしないではない
映画監督デビュー作ということで今後の期待を込めて星4
配役
アイドルから女優に転身するも演技は下手でそれでも美貌で売れてはいたがスキャンダルで落ち目になった安藤梨花(本名・園田梨枝)に蓮佛美沙子
梨枝の幼少期に松田メイ
ドラマ班に異動したいテレビ局のバラエティ班若手ディレクターの瀬野咲に伊藤万理華
梨枝の同級生でタクシー運転手の猿渡拓郎に上川周作
梨枝の姉で早くに亡くなった母の代役を務めてきた飯塚真希に三倉茉奈
真希の娘の飯塚千花の月成ゆの
梨枝の弟で高校生の園田勇治に吉田仁人
梨枝の同級生でファミレスの店員の内田仁美に青木ラブ
梨枝が小学生の頃に亡くなった梨枝の母の園田枝美子に幸田尚子
女将の息子で梨枝の同級生で元カレの橋本に福山翔大
梨枝が所属していたアイドルグループ「ドギマギ4」のメンバーの脇坂香凛
梨枝が所属していたアイドルグループ「ドギマギ4」のメンバーの桃沢まち
梨枝が所属していたアイドルグループ「ドギマギ4」のメンバーの光坂美南
アイドル番組「アイドル畑」のMCにたく(もっこすファイヤー)
アイドル番組「アイドル畑」のMCにのりを(もっこすファイヤー)
安藤が所属する芸能事務所社長の猪本則男に緋田康人
テレビ局のバラエティ班プロデューサーの田所公平に浜野謙太
居酒屋の女将に宮崎美子
梨枝の父の園田康夫に升毅
伊藤万理華さんが物語のベクトルを定める
みんなギリギリを生きている
ストーリーは難しくなく、かつ、余計な説明なしにテンポも良い。蓮佛美沙子、伊藤万理華のやり取りには、コミカルさもあって、楽しく前半が進む。そのうちに、ちょっとのボタンの掛け違いが重なって、決定的な亀裂につながる…。
そんな展開に合わせた蓮佛美沙子、伊藤万理華の演技はもちろん期待通りだったが、自分は三倉茉奈の演技に驚いた。
NHKの「ふたりっ子」のマナが…なんて、いつまでも思っているのもなんだが、観ているだけでキュッと胃を掴まれるような恐怖感漂う佇まいが、圧倒的な存在感を放っていた。
夫とうまくいかず、父親は余命いくばくもない。けれど、それを支えてくれる相手もいない。そんな彼女を取り巻く背景が、彼女が画面に存在するだけで見えてきた。
ギリギリなのは、彼女だけではない。もちろん、蓮佛美沙子や伊藤万理華もそれぞれ崖っぷちで後がない。だからこそ、それを逃れようとあがくのだが、それが逆にマイナスの結果につながる。
こうしたことは、自分自身にも身に覚えがあるし、居たたまれなさに共感を覚えた。
後半の展開はベタかとも思うが、それに乗っかる気持ちよさも充分に味わえる。
映像上のことで言うと、時折インサートされるハンディカメラがとても効果的だったが、エンドロールのクレジットを見て納得した。
あと、あのレシピで焼き飯作ってみたくなった。
蓮佛美沙子&伊藤万理華の魅力全開!
正直期待はしていなかったのだけれど、チラシのビジュアルでちょっと面白いかも!?と思い鑑賞。
導入から、蓮佛美沙子演じる梨枝と伊藤万理華演じる咲のやりとりに目が離せなくなり、
そのままラストまで一気に観ることができてしまった。
梨枝は女優然としているキャラクターだったのが、自分自身が置かれている状況や
咲、タクシードライバーのサワタク(猿渡拓郎:演)上川周作)とのコミュニケーションを経るうちに
少しずつ気持ちが氷解していき、自身を客観的にに見つめ、そして女優という仕事に対して真摯に向かい合う姿を
可笑しくもあり、感動的でもあり、巧みに紡いでいると思う。
本作は、ほぼ梨枝と咲が映っているのだが、
それゆえに、そのキャラクターの魅力、そしてそのキャラクターを演じる蓮佛美沙子と伊藤万理華の魅力を
存分に引き出している。
特に、蓮佛美沙子については、私は『スイート・マイホーム』から気になっている女優だが、
本作では新たな魅力を発見できてうれしかった。
本作はきっと泣ける&笑える。そしてちょっぴり元気ももらえる秀作だと思う。
オチもしっかりついていて素晴らしい!!
どこから目線だよ?
仕事帰りに気分転換に見るにはちょうど良い映画
距離感
あまりにも
泣けぬなら 泣かせてみせよう 園田梨枝 by瀬野咲
冒頭、瀬野が車を出した際にかかる一発目のBGMで、この作品の雰囲気が一気に掴める。
予想通り、序盤は「そんなことある!?」ってくらい大袈裟で脱力系のコメディ。
BGMでリアリティラインが下がっているため、梨枝と瀬野、そしてサルタクの会話劇を楽しんだ。
しかしその中でも、梨枝の転落や園田家の確執、瀬野の仕事中とは違う一面を散りばめてくる。
カリカチュアライズされ、笑いに変えてはいるものの、お互い仕事をモノにしようと必死なのも伝わった。
緩衝材的に、絶妙に空気が読めないサルタクがいい塩梅。
後半、上手くいきかけた関係性をブチ壊す出来事が起こる。
瀬野の行いは当然責められるべきだが、上記の必死さに覚えがある自分には、その悔恨も含めて共感してしまった。
シリアス面でのBGMがあざと過ぎたり、弟が高校生に見えなかったり、切り抜きおじさんが分かりやすかったり…
欠点もあるが、それでも涙腺が緩む瞬間があった。
マナちゃんの声だけの泣きの演技と、蓮佛さんの表情のみの泣かない演技の対比が見事。
父や姉とのわだかまりが溶けるには、クライマックスが弱かったのがやや残念。
それでも晴れやかに劇場を後にできる佳作でした。
それにしても、ソファのみならずトイレまで付いた個室とは、園田家は資産家か?笑
観るべき佳作だと思う
蓮佛美沙子が主演なら、もう、それで観るよね。スクリーンで蓮佛美沙子を観てるだけでいいもん。加えて伊藤万理華が助演なら、もう観ない理由がないよ。
前半の蓮佛美沙子の「綺麗なだけで演技ができない女優」の演技が完璧すぎて、すごい。
『この人、きれいなだけの女優だな』って思うもん。
浜野謙太が演じる、テレビ業界の嫌な部分代表みたいなところもいい。
そこに反発しながらも、やるしかない伊藤万理華も良かった。
淡々と進めながら、時折、感情の爆発が出るんだよね。
そこも無理がなくて、納得できて良かった。
突飛な展開はそんなになくて、「いや、まあ、そうなるよね」という展開で進む。
事情の作り込みと、事情の明かし方もうまい。
有働佳史さんの作品を初めて観たけど、また観てみよ。シナリオの基本線というか、なんか、しっかりしてるね。
プロとは
「サマーフィルムにのって」の伊藤万理華がよかったので鑑賞。予告編や導入からはコメディ寄りかと想像したが、ドタバタ喜劇感はかみあってなさの表現で、ストーリーは結構重い。
俳優、TVディレクター、どちらも「プロだから」と口にするが、その裏でプロとして振る舞う場を与えられないこと、そして自分のプロとしてやる能力のなさを嫌悪している。
放送の世界を舞台にしたものだと「政見放送」や古くは「ラジオの時間」でもみられたが、どんなにグダグダでも不本意でも、完成させてオンエアする責任がありそれがプロであるというテーゼがある(*)。その覚悟があるか、その上で作品に何を込められるのかを問うているのかと思う。
メインの3人とも上手だったが、特に運転手役の上川周作がよいと思った。伊藤は局ADの挙動が合いすぎる。
* 蛇足:映画と異なり(特に民放ではCM枠を先に売るので)「穴を空ける」ことが絶対に許されないというシステムが正しいのかという疑問はある。TVアニメでガルパンが最終2話を3カ月遅らせたと聞いて驚いたが、アニメはまた売り方が違うというのもあるのだろう。
私は泣きました。
泣く予定じゃなかったからハンカチ探してゴソゴソしちゃいました。めちゃくちゃベタな演出だけど泣きたくなったら泣きます。私は女優じゃないんで。
ストーリー的には正直意外性とかないんですけど、これはもはやわがままでプライドだけ高い二人の女性を上手くフォローしたサルタク大健闘の物語です。サルタクが最後リエに質問を投げ掛けますが、私もサルタクに彼女のどこが好きなのかを是非聞いてみたいです。
そこで充電切れはないやろとか、弟何才やねんとか、誇張気味の方言とか、そのカメラはさすがに気付くやろとか気になる演出が多々あったけどずっと顔を隠してたリエが堂々と立ち去る姿はとても良かったです。
目薬でも本当に泣いてるように見えたらそれこそプロでしょう。むしろその方が演技力は高いかもね。
蓮佛美沙子さんと伊藤万里華さん💕
女優は泣けない
物静かでドラマチックな作品を想像してしまうポスターとタイトルとは裏腹に、軽くて陽気なオープニングにがっかり。結構期待を裏切られた開幕だったんだけど、後半から一気に巻き返し、最終的にはしっかりと泣いてしまった。なんでこんなベタでド直球な人間ドラマに涙してしまうのか。
コントでも始まるのかと思うほど、ダサくて雰囲気に似合わない音楽とやりつくされた演出。音楽を担当した人は本当に映画を観たのかな...と疑いたくなるほど。笑いを生み出したいとしても、流石にやり方が古臭すぎますぞ。この映画には洋楽が絶対ハマるはず。総入れ替えしたバージョンが見てみたい。演出だってそこまでコッテコテにしなくても。ストーリーだけで充分面白いですから。
伊藤万理華目当てで見に来たけど、正直言ってディレクター役にそぐわない女優さんだし、そもそもこのディレクターをもっと掘り下げて描けば面白くなったはず。深みのある傑作まではあと一歩。それでも、《女優は泣かない》の怒涛の回収が、そこまでの残念なポイントを完璧に覆すほど素晴らしかった。これほどタイトルに深い意味がある作品は珍しい。お涙頂戴映画とは言わせない。ラスト30分に監督の強い思いとこだわりが詰まっていた。
なんたって最後の蓮佛美沙子の清々しい表情は最高だ。これまではインパクトのある役柄に巡り会えず(もしかしたら知らないだけかもだけど)、個人的にはあまり印象に残ったことが無かったが、本作で一気にイメージが変わった。上映館の少ない低予算映画でも、大きな爪痕を残したことに変わりは無い。プライドが高く、どれもこれも他人のせいにしていたのが文無しドキュメンタリーをきっかけに一転。シンプルなストーリーながらに、蓮佛美沙子の好演のおかげで心打つ作品に仕上がっていました。
人が覚悟を決める瞬間は、何度見たってカッコイイ。
ラストシーンに込められたメッセージは深く、主人公たちの晴れ晴れとした姿を見て心の底から勇気づけられました。最近の邦画は侮れない。上映館激少ですが、ぜひ。
全34件中、1~20件目を表示