コラム:LiLiCoのHappy eiga ダイニング - 第16回

2011年11月16日更新

LiLiCoのHappy eiga ダイニング

第16回:岡田将生&榮倉奈々の抱く将来像とは?
対談ゲスト:「アントキノイノチ」岡田将生、榮倉奈々

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榮倉:生きること……。本当に(岡田演じる)杏平の言う「でも、生きている」というセリフが大きいですね。何で生きているのか考え出したらわからないし、何でこの仕事をしているのかもわからないし、そんなのどうでもよくて、とりあえず生きている。生きていれば答えって見つかるんだろうなって。それだけ信じて生きていこう。何に対しても正解ってないですしね。生きているって感じながら過ごせれば、それだけで十分かなと思いました。

リリコ:将来について考えている?

榮倉:やっと考えるようになりました。今まで全然考えていなかったかも。

岡田:将来かあ。家庭は持っていたいですね。普通の家庭をつくりたい。子どもも欲しい! 子どもと一緒に飲みたいじゃないですか。僕が20歳になったとき、お父さんと初めて飲んだんですけれど、すごく喜んでくれたんです。それから家庭を持ちたいなって思えるようになりましたね。

榮倉:私は、あんまり希望は持っていません。期待していないです(笑)。一生一緒に過ごせる人と出会えたらいいなとは思うけれど、いま結婚したいとは思わないですかねえ。

リリコ:こういう人ほど突然なんですよ。「先週入籍したのよ」みたいな。

岡田:そういう人っぽい!

リリコ:私がそういうタイプだったから。結婚にあこがれを持っていなかったもの。結婚も突然だし、離婚も突然だったから。

岡田:うわあ、でも榮倉さんはそんな感じがしますね。前の日、一緒に飲んでいたのに、朝起きてテレビつけたら「榮倉奈々、結婚」みたいな(笑)。

榮倉:そんなのもありですよね! 生きているって感じがしますよね。

リリコ:期待しています!

榮倉:頑張ります!

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リリコ:先ほど監督の話も出ましたけれど、どんな存在の方でした?

岡田:本当にスタッフ、キャスト、監督を大好きなんですよ。言葉にするのがすごく難しいですね。1カ月、一緒に仕事をしていたら絶対に好きになります。知らぬ間にひきつけられているんですよね。どんどんはまっていく自分が怖かったですね。

榮倉:傍から見て相思相愛でしたからね。ラブラブかあ、みたいな。劇中の写真を監督が撮っているんですけれど、すごく楽しそうでどんどん近づいてくる。「好きなんだなあ、岡田くんのことが」って思いましたね。口下手ではあるけれど、すごくチャーミングでしたね。

リリコ:おしりのチェックをされたって聞いたんですが……。

岡田:あのとき、前張りをつけていたんですよ。脱衣所みたいなところで着替えていたら、監督が目の前に立っていて。「僕はピンク映画を撮っていたことがある! 前張りのことならオレに聞いてくれ!」って。それで教えてもらったんですよ。オレも何で素直に見せちゃっているんだろう……って。気持ち悪い関係でしたね(笑)。

リリコ:この作品って日本が大変なときに作られたものですよね。おふたりにとって、どういう立ち位置の作品になりました?

岡田:震災がありましたけれど、本当に忘れられない作品のひとつになりました。大好きな作品でもありますし、22歳のこのときに撮影ができて幸せでした。10年後、20年後になってもずっと覚えている作品なのかなと思いますね。

榮倉:私は本当に瀬々監督のことを尊敬しているんです。自分の人生をかけてぶつかってくれた感じがすごくあって、うれしかったんです。だから、そういう監督と仕事ができたことが大きかった。瀬々さんっていう人の人生に触れられたことが大きかったですね。基本的に趣味がないから、現場で監督や共演者の方々と触れ合うことでいろんなことを知っていくんです。人とのつながりが私には大切で、瀬々さんとの出会い、岡田くんと共演できたことも大切な出来事ですね。

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リリコ:最後に3つの質問を! まずは宝物を教えてください。

岡田:ずっとそばにはいないですが、実家にいる犬ですかね。宝物ですねえ。ものに対して執着心がないもので……。

榮倉:私も同じく。強いて言えばいろんなものを挙げられるけれど、これっていうものはないかも。家族といえば家族、友だちといえば友だち。思い出……かな。

リリコ:自分が誰かに言われた言葉で大切にしているものってありますか?

岡田:以前、加瀬亮さんと共演させていただいたときに「岡田くんはそのままでいいんだよ」と言ってもらったことが、心に残っていますね。

榮倉:私も似ているかも。「僕は妹に恋をする」という映画で安藤尋監督に言われた言葉なんですが、すべて終わって「ありがとうございます。これからも頑張ります」って言ったら、「いやいや、君は頑張らないでくれ。頑張らなくていいから」って。意味がまったく分からなくてヘラヘラしていたんですが、あとあとジンワリとくるなあと感じます。

リリコ:そして最後に、自分のNo.1映画を!

岡田:うわあ……。一番って決められないですよね。でも、やっぱ「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」がすごく好きですね。あれは、ドラマの撮影のときに(「沈まぬ太陽」の)若松節朗監督から「岡田、これ見ろ」って渡してくれたものなんです。大好きな作品ですね。

榮倉:私は、ディズニーの「リトル・マーメイド」が大好きです。幼稚園のころって、ケーキ屋さんとかお花屋さんになりたいって言うじゃないですか。でも私、本当はどうしても人魚になりたかったんです。泳げなかったんですけどね(笑)。私の夢が終わりました。あれ以来、夢っていう夢がないんですよね。

岡田:今でも泳げないんですか?

榮倉:なんとなく泳げるようになった。

リリコ:夢もなくなって、趣味もないのね(笑)。

榮倉:なんにもない! どうしよう……。記憶もないんですけど(笑)。

リリコ&岡田:爆笑

筆者紹介

LiLiCoのコラム

LiLiCo(リリコ)。1970年11月16日、スウェーデン・ストックホルム生まれ。18歳で来日し、1989年に芸能界デビュー。2001年からTBS「王様のブランチ」に映画コメンテーターとしてレギュラー出演中。映画俳優へのインタビューをはじめ、「レイトン教授と永遠の歌姫」「シャーロットのおくりもの」などでの声優業、トークイベント、ナレーション、雑誌エッセイなど幅広く活躍している。

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