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ドラマレビュー

3.5働き方改革で生まれる凸凹バディの活躍

杉本穂高さん
2024年10月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

4番目の機動捜査隊が結成された理由が、「警察の働き方改革」によるもの、という設定がまず秀逸。世間の変化に警察も対応せざるを得ない、しかし、表向きにはそのようなポーズを取っていても旧態依然とした組織体制には変わりがないことがよく描かれている。
基本的には、星野源と綾野剛の快活なバディものの魅力を前面に押し出した内容だが、2人が挑む事件は、現代社会を背景にしたものが多い。パワハラから始まる殺人、技能実習制度の理不尽な実態など、事件そのものは解決できても、その事件が起きる根っこを引き抜くことが難しい問題が数多く描かれる。
頭よりも先に体が動く綾野剛と、冷静沈着な星野源の好対照な刑事は魅力に溢れていて、この2人が主人公ならいくらでも物語が作れそうだ。こういう魅力あるキャラクターを創造する力と、社会を反映した物語を両立させる力が高いのが脚本家、野木亜紀子の魅力。その魅力が実によく現れた作品だと思う。

杉本穂高
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