京都の舞妓さんに憧れ、中学を卒業後、
青森から京都にやって来たキヨとすみれ。
キヨは料理上手なお婆ちゃんに育てられた
料理以外はちょっと不器用な女の子。
すみれは人一倍努力家の女の子。
しきたりの厳しい舞妓の世界で、
何かと不器用なキヨは舞妓さんには向いてない、
他の道を探しなさいと言われ、青森に帰る決心をした時に
舞妓さんや見習いさんが住む屋形(やかた)のまかないさんが
腰を痛めリタイア!料理が上手なキヨは
急遽、まかないさんとして働くことに〜〜。
中卒だから15〜6歳の女の子達の成長を描く内容で
少女や子供の自然な表情を引き出す手腕にかけては
本当に見事な是枝監督が美しい京都、祇園の景色を背景に
情緒豊かに作ったドラマとくれば観ない訳はないわね〜。
ダブル主演でキヨ役の森七菜とすみれ役の出口夏希の
瑞々しい演技が的確且つキャワゆ〜〜〜〜い!!
そしてドラマオリジナルキャラクターで年頃は同じながら
舞妓の道には行かなかった普通の女の子役の蒔田彩珠が
現代の価値観と芸舞妓の世界の価値観の比較を
時にぶっ込んで来るから、物語に深みが生まれてくる。
祇園花街(カガイ)の舞妓や芸妓の衣装や四季のしつらえに
美味しそうなメシテロ映画とくれば、もう、映像的にも
てんこ盛りであります。
で、ネットドラマはそれほど観てない
中途半端なドラマ好きとしては
原作のコミックは未見ですが、テレビアニメの方は全話鑑賞。
一時、ネット上で話題になった舞妓さんの労働環境が
子供への強制労働に当たるのでは?と言うダークな部分も
きちんと物語の中で触れられており
そんなところが、誠実な作品作りだと感じました。
考えてみれば高校野球の有名校の選手達、
末はプロを目指そうかと言う高校生は合宿生活で、
中々に厳しく管理されて野球に明け暮れるのだから
伝統芸能の舞と文化を引き継ぐ彼女たちも
同じような生活というのも、ま、そんなものか〜
と思ったりします。
さらに少女たちを暖かく見守る大人達を
松坂慶子、常盤貴子、井浦新、リリー・フランキー
橋本愛、松岡茉優、北村有起哉、戸田恵子〜〜〜
芸達者がしっかり支えて丁寧に織り込むことで、
全9話の最後に大きな感動が待っていました。
何気ない少女たちの微笑ましい小さなやりとりが
本当に心に沁みる良作です。
私が好きなのはエピソード2の物干し場で
洗濯物を取り込むキヨとすみれ、
キヨがすみれに飴食べる?と渡す。
キヨがすみれに「飴、噛んで!」と一言。
その後の少女たちの瑞々しく超可愛いシーン!!
こういうシーンが是枝監督、上手いんだよな〜〜
日本文化を発信する作品として、日本人はもちろん
海外の人にもぜひ観てほしいし作品です。