P・T・Aの意向で急きょ邦題変更!「インヒアレント・ヴァイス」サイケなポスター公開

2015年2月17日 17:00


「インヒアレント・ヴァイス」日本版ポスター
「インヒアレント・ヴァイス」日本版ポスター

[映画.com ニュース]ポール・トーマス・アンダーソン監督が、トマス・ピンチョン氏の探偵小説をホアキン・フェニックス主演で映画化した最新作の邦題が、アンダーソン監督の強い意向により「LAヴァイス」から急きょ「インヒアレント・ヴァイス」に変更され、このほど新タイトルと作品の世界観を表すポスター画像がお披露目された。

日本で発売されている原作小説「LAヴァイス」(新潮社刊)と同タイトルで日本公開される予定だったが、アンダーソン監督は“物事に内在する欠陥”という意味をもつ原題「インヒアレント・ヴァイス(Inherent Vice)」にこだわった。

もともと存在する欠陥や不備などネガティブな性質が、何かをきっかけに表に出て不都合をもたらすことがあり、時に最悪の事態を招くことさえあるが、その性質を考えるとどうしても避けられないことであり、その責任を追及するのは難しい。そんな性質を「インヒアレント・ヴァイス」と呼ぶと説明されている。

マリファナ好きの私立探偵が元恋人の依頼を受け、思わぬ巨大な陰謀へと近づくさまを、ブラックなユーモアをちりばめて描いた本作は、アメリカ社会と70年代という時代性に内在する毒のような欠陥が背景にあり、ベトナム戦争の影響を発端に、時代の理不尽さ不可解さの中に出現したヒッピー文化を通じて、アメリカの光と影を浮き彫りにする。

現代アメリカ文学界の怪物、わずか7本の長編映画で世界3大映画祭の監督賞を制覇、アカデミー賞にも5度ノミネートされた天才監督、ハリウッドきっての異端俳優による最強のコラボレーションに期待がかかる。共演はジョシュ・ブローリンオーウェン・ウィルソンリース・ウィザースプーンベニチオ・デル・トロら豪華俳優陣がずらり。また、表舞台に現れることのない覆面作家として知られるピンチョン氏が特別出演を果たしたという噂もあるようだ。

このほど公開された日本版ポスターは、70年代LAのヒッピー文化を象徴するサイケデリックなレインボーカラーに彩られ、ホアキン・フェニックス演じるヒッピー探偵ドックの顔を中央に配置。アルチンボルドの絵画のように、いたるところに隠れている登場人物がドックの顔を構成する斬新なデザインとなっている。

インヒアレント・ヴァイス」は4月18日、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田ほか全国公開。

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