松岡茉優が明かす盟友・橋本愛への思い 貪欲な姿勢がもたらす規格外の可能性
2014年8月29日 06:00
[映画.com ニュース] 人気若手女優の松岡茉優が出演する映画「リトル・フォレスト 夏・秋」が、8月30日に公開される。映画だけでなくドラマ、舞台、バラエティなど幅広い分野で活躍する松岡は、今作で公私共に仲の良い橋本愛が演じる主人公いち子の幼なじみ・キッコに扮している。作品について、そして盟友ともいえる橋本への思いを赤裸々に語った。
森淳一監督がメガホンをとった今作は、岩手・奥州市などで1年がかりの撮影を敢行。東北の四季折々の美しさのなか、主人公いち子が自然に寄り添った生活を送る姿がのびやかに描かれており、「夏・秋」編、「冬・春」編として2作に分けて劇場公開する意欲作だ。
松岡はこれまでに、春夏秋冬を追いかけた作品を幾つか見ていたそうだが「本当の意味での辛さを理解していませんでした。単純に『その地域へ行って役に戻ればいいんでしょう?』と思っていたんです」と明かす。しかし、言うは易く行うは難し。「髪型のつながりや体重の増減……。それに複数のお仕事をさせて頂いていて再び戻ってくると、現場の空気感と微妙に違うこともある。だから書き残しておいたメモを見たり、周囲の雰囲気に身を浸しながら思い出していく。思っていた以上に、1年かけて撮るのって大変なんだと身に染みましたね」。
なかでも大いなるモチベーションとなったのは、同年代の役者仲間であり、友人でもある橋本の存在だ。日本アカデミー賞を席巻した「桐島、部活やめるってよ」やNHK連続テレビ小説「あまちゃん」で共演しており、時にしのぎを削るライバルでもある。
「桐島、部活やめるってよ」の共演陣とは年に2~3度は集まるほど濃密な関係性を構築しているというが、「お仕事っていう名目で愛に岩手で会えるのは本当に楽しかったです」と笑みを浮かべる。さらに、「こういう業界にいると、顔がきれいな子ってたくさんいますが、愛の美しさは唯一無二というか、内側からにじみ出ているものだと思うんです。ずっと見ていたいし、あんなに魅力的な同世代ってそんなにいないですよね」と我がことのように瞳を輝かせながら話した。
橋本という存在があるからこそ、松岡も負けてはいられない。関西テレビ系で放送中のドラマ「GTO」に出演しているが、「学園ものって若い役者が自分たちをむき出しにして戦うからこそ面白いと思うんですよ。ここのところ先輩とのお芝居が多かっただけに、次が『GTO』と聞いて一瞬怖かったんですよ。でも、学園ものに出られるのはあと何年なんだろうって考えたんです。クラスっていう異常な場所に身を置いてお芝居ができる年数がそう長くないんだと思ったら、出なきゃもったいないとすら感じて、すごく前向きな気持ちで現場に入りました」と充実ぶりを明かす。
また、フジテレビ系で深夜に放送されるバラエティ番組「うつけもん」ではMCに挑み、新境地を開拓している。ここでも真骨頂を発揮し、松岡ならではの存在感が大きな話題を呼んでいる。出演する芸人からも多くのことを吸収しているようで、「芸人さんって一貫して笑いをとることに貪欲というか、笑いを愛しているんですよね。私は『あまちゃん』を思い出すことがあります。私が悩んで悩んで、それでも思いつかずに力技で演じきったシーンが脳裏をよぎって、『そうか、こうすれば良かったんだ』と発見させてもらうこともあるんです。この番組に出られたことは大正解で、素晴らしい経験をさせてもらっています」と前のめりになりながら熱い口調で語る姿からは、規格外の可能性を感じずにはいられない。
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