謎に迫るヒントも!?「複製された男」監督インタビュー映像を入手
2014年7月9日 10:20

[映画.com ニュース] ヒュー・ジャックマン主演のサスペンス「プリズナーズ」で注目を集めたドゥニ・ビルヌーブ監督が、同作でもタッグを組んだジェイク・ギレンホール主演で描くミステリー「複製された男」について語ったインタビュー映像を、映画.comが入手した。
5分を超える同映像でビルヌーブ監督が語っているのは、それまでの独裁的だった制作スタイルを「クリエイティビティをシェアして、他のスタッフの強みを生かす」というスタイルに変更し、「キャストとコラボレートしたかった」というニーズに相応しい俳優として、ギレンホールと出会えたという喜びについて。「『ブロークバック・マウンテン』には深い感銘を受けたよ。才能豊かな俳優だとは知っていたけれど、これだけ親密になれるとは思わなかった。こんな関係を築くのが私の夢だったんだ」「彼は知性と創造性、豊かな想像力と役に対する的確な捉え方を持った俳優だった。監督として嬉しいのは、俳優がそれだけ上手いと、いちいち指示を出さなくても、彼の後について行けば間違いないことだ。幸せなことだよ」と絶賛している。
また、ポルトガル唯一のノーベル文学賞作家であるジョゼ・サラマーゴの小説の映画化に当たって、「長くて複雑な小説を90分の映画にまとめることに成功した、脚本家ハビエル・グヨンの仕事はとても素晴らしい」と語る。さらに「著者に最大限の敬意を払うためには、加味する(独自の)解釈は真摯なものでなければならない。それと同時に、いい意味で原作を壊して自分のものにする必要がある。そうでなければ本当の脚色とは言えないと思う」と、脚色に対する考え方も示している。
同作は、大学の歴史講師アダムが、自分とうり二つの俳優アンソニーの存在を知ってしまったことからアイデンティティーを失っていく姿を描くが、映画独自の要素として“クモ”のイメージがいくつかのシーンで登場する。その意味について問われると、「クモについてはこんな短い時間じゃ的確に話せないよ(笑)」と苦笑いしながら、「強いて言うなら、男の潜在意識と性を象徴するような具体的なイメージをしばらく探していたんだ。私にとってクモは完璧なイメージだった。今はこれ以上話さないよ。説明しない方がはるかに面白いと思うからね」と、謎に満ちたストーリーを読み解くヒントを明かしている。
「複製された男」はギレンホールがアダムとアンソニーの1人2役で主演を務め、「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロラン、「危険なメソッド」のサラ・ガドン、「ブルーベルベット」のイザベラ・ロッセリーニが共演。7月18日から全国順次公開。
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