竹野内豊「ニシノユキヒコの恋と冒険」主題歌は七尾旅人の新曲＆予告で公開

［映画.com ニュース］　シンガーソングライターの七尾旅人が、竹野内豊主演、井口奈己監督のタッグで芥川賞作家・川上弘美氏の人気小説を映画化する「ニシノユキヒコの恋と冒険」の主題歌に、新曲「TELE〇POTION」を書き下ろしたことがわかった。あわせて公開された予告編でお披露目され、真実の愛を求めてさまよう男の人生のおかしさと悲しみを彩っている。

「人のセックスを笑うな」以来、5年ぶりとなる井口監督の新作。ルックス、仕事、セックスと完ぺきでありながら、最後には女性が離れていってしまうニシノユキヒコ。愛を求め続けたニシノが魅力的な女性たちと過ごした淡い時間をたどり、切なくも美しい人生を描き出す。尾野真千子、成海璃子、木村文乃、本田翼、麻生久美子、阿川佐和子ら豪華女優陣が、希代のモテ男ニシノに寄り添う。

今回のコラボレーションは、かねて七尾のライブに足を運んでいた井口監督の熱烈なラブコールにより実現。七尾は、オファーを受けた当初「ユキヒコとあまりにタイプが違う僕には荷が重いなと思った」そうだが、井口監督の熱意に応えることを決意。本作のイメージに沿って楽曲を組み立て、“ニシノ”さながらに石橋英子、「チャットモンチー」の福岡晃子ら女性ミュージシャンによって編成されたロックバンドとともにレコーディングを行い、みずみずしいポップソングとして完成させた。

七尾は、「最初はフィナーレの光景に合わせるかたちで1曲壮大なのを構想していたのですが、井口さんから『物語に沿わなくていいんです、元気な感じで終わりたい』とのリクエストを受け、何曲かの未発表曲をお聴かせして、自分としても新鮮な軽快さを持ったこの歌『TELE◯POTION』を録音することとなりました」と明かし、「映画館で見るのが楽しみです」とコメントを寄せている。予告編では「TELE◯POTION」が流れ、「僕はどうしていつもうまくいかないんだろう」「寂しい」とつぶやくニシノを温かく包み込む。

井口監督は、七尾が歌い上げる主題歌を「井の頭公園の池の畔で蚊に喰われながら、長い沈黙とズレがちな会話の後にポップな曲がジャンジャン出来るって言って聞かせてくれた、タイトルもまだなかった曲。予想を斜め上から超えてくる想像だにしなかった青春くさいポップソング。最高じゃん！」と絶賛。ニシノ役の竹野内も「自分が感じたニシノユキヒコは、いつも満たされることのない虚無感を抱いている人間だと思ったのですが、そんなニシノユキヒコの人間性を表現するかのような、七尾旅人さんの切ない歌声は、この作品にぴったりだと思いました」と太鼓判を押している。

「ニシノユキヒコの恋と冒険」は、2014年2月8日から全国で公開。