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山田洋次&久石譲、“情報”と化した映画や音楽を痛烈批判!

2013年1月25日 20:19

山田洋次監督(右)と音楽を担当した久石譲「東京家族」

山田洋次監督(右)と音楽を担当した久石譲
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[映画.com ニュース]大ヒットを飾っている公開中の映画「東京家族」の山田洋次監督と音楽を担当した久石譲が1月25日、久石の母校であり招聘教授を務める国立音楽大学(東京・立川市)で、学生250人を前にトークセッションを行なった。

小津安二郎監督の「東京物語」へのオマージュを込めて製作された本作。東京にいる子どもたちの元を訪れた老夫婦、両親のことを気にかけつつも距離を埋められない子どもたちの姿を通じて現代の家族のあり方を問う。

音楽を志す学生たちを前に、山田監督は「音大というのは私にとってあこがれの場所」と明かす。宮崎駿監督や北野武監督の作品をはじめ、数多くの映画音楽を手がけてきた久石だが、山田監督作で音楽を担当するのは今作が初めて。今回のオファーを「映画音楽は映像があってこそなので、いい監督にめぐり合うことが重要。一度お仕事させていただきたいと思っていたので、私にとっては願ったりかなったりでした」と振り返った。

「空気のような音楽」というのが、今作における山田監督のリクエストだったという。久石は「芝居を邪魔せず、共存するものだと考えました」と自身の解釈を語り、「苦労しましたよ(笑)。40秒から50秒の曲が多いんですが、短い楽曲の書き方は難しいんです」と述懐。山田監督は、「『キャメラがいい』『音楽がいい』『演出がいい』というだけでは一流の映画にはならない。それらが全体でアンサンブルを奏で、観客にイマジネーションを抱かせないといけない。そういう意味では演技も演出も空気のようなものでないといけない」と持論を語った。

長年、映画に携わってきた2人だが、現代の映像作品や映画音楽については看過できないものがあるようだ。久石の「(映画や音楽は)情報ではない。情報を得ることで物事を知ったと勘違いしている」という言葉に、山田監督も「よく分かります」と同調。そして、「“情報”という言葉が映画の世界を貧しくしている。全てのショットが情感や香りを持っていないといけないのに、いまの安っぽいドラマは情報だけで成り立っている」と痛烈な言葉を並べた。

さらに久石が、「(映画の)画面をなぞっている音楽が多すぎる。特にハリウッドは最悪です! 効果音の延長でしかなく、観客をバカにしているのかと思う」と語ると、山田監督はかつて黒澤明監督がジョージ・ルーカスに招待され、「スターウォーズ」を鑑賞したときのエピソードを披露。「黒澤さんはルーカスに意見を求められて、『音楽が多いな』と言ったらしいです。ルーカスがあれこれと言い訳するから『多いんだ!』と怒鳴ったら、ルーカスが泣き出したそうです(笑)」と打ち明けた。

久石は、山田監督と学生たちの前で本作のテーマ曲「東京家族」、「おくりびと」の楽曲「Departures」をチェロ奏者の花崎薫とのセッションで、「千と千尋の神隠し」の「One Summer's Day」をピアノソロで披露。山田監督は「『東京家族』の画面が目に浮かんできました」と感激した様子で語った。

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