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名匠ピーター・ウィアーが「ウェイバック」への思いを明かす

2012年9月7日 20:00

撮影中のピーター・ウィアー監督(右)「ウェイバック 脱出6500km」

撮影中のピーター・ウィアー監督(右)
(C)2010 Siberian Productions, LLC
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[映画.com ニュース] 4度のアカデミー賞監督賞ノミネートを誇る名匠ピーター・ウィアー監督が、自身の最新作「ウェイバック 脱出6500km」について思いを明かした。

同作は、第2次世界大戦下のシベリア収容所から脱走し、ゴビ砂漠、チベット、ヒマラヤを越えインドへと至った実在の兵士たちの脱出記の映画化。ポーランド人兵士のヤヌシュ(ジム・スタージェス)がリーダーとなり、アメリカ人技術者ミスター・スミス(エド・ハリス)、犯罪集団に属するロシア人ヴァルカ(コリン・ファレル)ら職業も国籍もバラバラなグループのサバイバルが描かれる。

6500キロメートルを踏破する過酷な行程で、徐々にメンバーが脱落していく。ウィアー監督は主人公ヤヌスのセリフを例にとり「『でも、彼らは自由な人間として死ぬだろう』というセリフが好きなんだ。それは間違いなく賭けだが、私自身もその道を進んだだろうと思いたい」と、過酷な労働を強いられていた収容所からの脱走を肯定した。

「多くの人は知らないが、恐慌の最中、数1000人のアメリカ人がソビエトに働きに行った。エド・ハリスのキャラクターのように、特に自動車産業やモスクワの地下鉄現場で働いたんだ。仕事があったし、ソビエトが産業先進国として雇用を提供していたからね。ほとんどの場合、彼らが入国すると、パスポートを取り上げて返さなかった。だから彼らは戻れなくなった。そして、矯正労働収容所に送り込まれたんだ」

製作と脚本も務めたウィアー監督は、サバイバルを耐え抜いた10数人の生存者に「何があなたを進めさせたのか?」とリサーチを行った。「それはある種の希望だった。家族のもとに戻りたいという願望だったんだ。そして面白いことに彼にはユーモアのセンスもあった。『ユーモアのある人間に生き残るチャンスがあった』と話してくれたんだ」というその結果は、「生き残るための理由と突き動かすものがある」と解説するヤヌスのキャラクター造形にもしっかりと生かされている。

マスター・アンド・コマンダー」ほか、人間を過酷な状況に置き、その本質を描き出してきたウィアー監督のアプローチは今回も健在。「他の人のことは分からないが、僕は映画を見て、次の日の朝もまだそのことを考えているような映画が好きだ。もっと長いこともある。人生を通じて覚えている映画もある。それが僕の希望だ」と願う名匠の手腕が、存分に発揮されている。

ウェイバック 脱出6500km」は、9月8日から全国で順次公開。

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