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宮台真司が読み解く、廣木隆一監督作「RIVER」の新解釈

2012年3月25日 17:20

トークショーを行った宮台真司氏(右)と廣木隆一監督「ヴァイブレータ」

トークショーを行った宮台真司氏(右)と廣木隆一監督
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[映画.com ニュース] 「ヴァイブレータ」「やわらかい生活」「軽蔑」の廣木隆一監督が3月24日、都内で公開中の最新作「RIVER」のイベントに出席し、社会学者で映画評論家の宮台真司氏とトークショーを行った。

2008年6月に起こった秋葉原無差別殺傷事件で恋人を失った少女が、さまざまな事情を抱える人々との出会いを通じ再生の一歩を踏み出していく姿を淡々と描く。主演に、大林宣彦監督作「転校生 さよならあなた」の蓮佛美沙子が抜てきされた。

廣木監督は、「各地で通り魔事件が頻発しているとき、加害者がどうであれ、何か街の持ってるエネルギーがあるのかなと考えた。自分が新宿や渋谷にかつて何か感じていたように、その街が今どうなってどういう事件が起きているのか興味があった」と製作の意図を説明。宮台氏は、「人も生き物だけど、街も生き物。かつて電気街だった秋葉原がオタクの街になり、メイドカフェが流行すると観光地化され、オタクも寄りつかなくなった。今ではオタクはネットに生息し、物語を欠いた残骸みたいな街になった」と分析した。

さらに、「喪失と再生というテーマで論じられることが多いかと思うが、これは喪失を回復しようとして秋葉原という場所にやって来る少女をドキュメンタリーのように描いた作品。街や風景に何かを見出すという重大な論争を経験している我々の世代にとって、感慨深いところがある」と語った。また、急きょ追加された被災地のシーンについて、「これは危険なチャレンジ。扱いが難しいし、ヘタに扱うとあざといやつだなと思われる」と指摘する一方で、「作品を枠組みに従ってパッケージしようとしていない。そこが珍しく、この映画の良いところだと思う」と評価した。

廣木監督は、「再生の仕方は人それぞれ。だから観客に全部委ねちゃおうというちょっとずるい考えもあった」と複雑な胸の内を明かした。「RIVER」は公開中。

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