「踊る大捜査線」完結編製作が決定 15年の歴史に幕
2011年12月29日 05:01
[映画.com ニュース] 日本実写映画興行収入記録を樹立した「踊る大捜査線」シリーズが、ついに完結のときを迎える。劇場版最新作「踊る大捜査線 THE FINAL(仮題)」の製作が決まり、連続ドラマの放送から15年にわたる歴史に幕を下ろすことがわかった。青島俊作刑事を演じ続けてきた織田裕二は、「最後と聞いて寂しい思いもありますが……、青島15年の集大成を魅せられるよう頑張ります。お楽しみに!」とコメントを寄せている。
数々の金字塔を打ち立ててきた「踊る大捜査線」シリーズの歴史に、ピリオドが打たれる。スピンオフを含む、劇場版5作の累計観客動員約3127万人、興行収入約427億9000万円という数字の積み重ねが、国民的人気作である証。今回の構想は、前作「踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!」の製作段階から話し合われてきたといい、フジテレビの亀山千広映画事業局長は「これだけ多くのファンの皆さんがいらっしゃる作品なので、うれしい反面、責任もある。自分たちが勝手にファイナルと決めて終わらせてしまうことが正しいのかなとは思いました。ただ、15年間やってきて区切りをつけようということになった」と複雑な心境を吐露した。
ストーリーの詳細は明かされていないが、前作から2年後が舞台。湾岸署管内でエネルギーサミットが行われているため、署員は大忙しの3日間を過ごす。そのなかで、登場人物たちがどのような結末を迎えることになるのかを含め、全てを凝縮した内容になるという。亀山局長は、「前作で青島くんを係長にしましたが、やっぱり現場で動かざるをえない。降格はしないけれど、もっと暴れられる事件を用意しなければ。警察手帳を捨ててでも、自分の信念を貫く青島を描こうと思う。そして、組織をつくっているのは現場の力だということを訴えたい」と言葉に力をこめる。
そのために用意されたのが、警察組織、および上層部が瓦解しかねない事件だ。これまでのシリーズを通じて、青島とキャリア官僚・室井慎次(柳葉敏郎)の強固は信頼関係が主軸を担ってきたが、前作の共演シーンが短かったことは記憶に新しい。亀山局長は、「今回は後半、ずっと彼(室井)の指示のもとで(青島は)動きます。集大成なんです。前回はステージが変わったということを一生懸命見せようとしました。やっていて思ったのが、青島はどこまでいっても平刑事だし、室井はどんなにえらくなっても熱き管理官なんです。そのための導火線を前作でつけて、今作で……という思いもありました」と語る。
また、進展がありそうで全くなかった青島と深津絵里扮する同僚刑事・恩田すみれの関係にも大きな変化が出てきそうで、「ファンがこの15年間、あのふたりを見守ってきたわけですから、きっちりと成就させてあげたいという気持ちはある」。さらに亀山局長は、人気キャラクターだった和久平八郎を演じた故いかりや長介さんに思いを馳せる。「いかりやさんは、ずっと胸の中にいます。和久さんの名言のひとつに『正しいことをしたければえらくなれ』というのがありますが、15年経って、青島は『和久さん、あなたはひとつだけ間違っている。えらくならなくたって正しいことはできる』……そんなふうに思っているんじゃないかな」と意味深な言葉を残した。
主演の織田は、ファイナルに向けて高い意識をもって撮影に臨む覚悟をにじませているという。君塚良一が手がける脚本は決定稿が完成する直前だそうで、本広克行監督のメガホンのもと、2012年1月中旬にクランクインし、4月下旬に撮了予定。同局では、来夏から公開までの期間、様々なメディアを使った“踊る祭”を展開していくという。
「踊る大捜査線 THE FINAL(仮題)」は、2012年9月に全国で公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド
【本作は観るべきか、否か?】独自調査で判明、新「アベンジャーズ」と関係するかもしれない6の事件
提供:ディズニー
セプテンバー5
【“史上最悪”の事件を、全世界に生放送】こんな映像、観ていいのか…!? 不適切報道では…?衝撃実話
提供:東和ピクチャーズ
ザ・ルーム・ネクスト・ドア
【私が“死ぬとき”を、見届けて】あなたならどうする――? 魂に効く珠玉の衝撃作
提供:ワーナー・ブラザース映画
君の忘れ方
【結婚間近の恋人が、事故で死んだ】大切な人を失った悲しみと、どう向き合えばいいのか?
提供:ラビットハウス
海の沈黙
【命を燃やす“狂気めいた演技”に、言葉を失う】鬼気迫る、直視できない壮絶さに、我を忘れる
提供:JCOM株式会社
サンセット・サンライズ
【面白さハンパねえ!】菅田将暉×岸善幸監督×宮藤官九郎! 抱腹絶倒、空腹爆裂の激推し作!
提供:ワーナー・ブラザース映画
激しく、心を揺さぶる超良作
【開始20分で“涙腺決壊”】脳がバグる映像美、極限の臨場感にド肝を抜かれた
提供:ディズニー