入国拒否されたウダイ・フセインの元影武者がついに来日!
2011年12月21日 12:30

[映画.com ニュース] イラクの独裁者サダム・フセインの息子で、“狂気の申し子”の悪名で呼ばれたウダイの影武者を強要された男の自伝を映画化した「デビルズ・ダブル ある影武者の物語」(リー・タマホリ監督、ドミニク・クーパー主演)の公開を記念し、影武者本人であるラティフ・ヤヒア氏が来日。東京・ホテル西洋銀座にて記者会見が開催され、ウェルカム・ホステスとしてタレントのデビ夫人も駆けつけた。
11月の来日時は、書類の不備で入国がかなわなかったヤヒア氏は「やっと日本に来ることができました。この美しい国に来ることができてとてもうれしいです」と挨拶。極度の女好きで暴力とセックスに明け暮れたウダイとは高校の同級生で、「影武者に選ばれてからは自由を奪われたあげく、ごう問を受け、湾岸戦争では戦地の前線へと送り込まれた」と身の上を明かした。
悪夢のような体験を映画で追体験したヤヒア氏は「1度目に見たときは、やはり精神安定剤を6、7錠飲まなければなりませんでした。横にいた妻が『これは映画だから……』と落ち着かせてくれましたが、やはりごう問のシーンなどになると当時の痛みが再び襲ってくるようでした」と感想を語った。
現在は亡命してアイルランドで暮らすが、「20年経った今でも市民権を得ることができず、パスポートを持っていません」と告白。「その理由は、私がCIAに協力することを拒否したからですが、それでも自分の物語を伝えたい」と続け、「現在は人権擁護団体のメンバーでもあり、人権、正義といったものを世界に訴え続けていきたいと思っています」と展望を語った。
元インドネシア大統領夫人で、クーデター後に自らも亡命した経験のあるデビ夫人は、国際情勢に関して思うところが多かった様子で「私たち日本に住んでいる人間には、アメリカのプロパガンダによってしか情報が入ってこない。マスコミもアメリカの情報によって左右されています」と持論を展開し、「さまざまな国の情報に目を向けるように」と提言。会見の終盤は、フセイン政権のみならず現在のアメリカ政権に対する批判で、2人は熱く語り合った。
「デビルズ・ダブル ある影武者の物語」は、2012年1月13日から全国で公開。
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