YouTubeで酔っ払いを研究?「ハンコック」監督が明かす製作秘話
2008年8月29日 12:00
[映画.com ニュース] ウィル・スミスの主演作「ハンコック」が8月30日より公開。メガホンを握ったピーター・バーグ監督が本作について語ってくれた。
監督の前作「キングダム/見えざる敵」は、中東情勢を盛り込んだ社会派色の強い作品だったが、本作は一転して娯楽に徹した。手持ちカメラによるリアル志向の映像などビジュアル面での共通点はあるが、中身は全く別物。監督にとって新しい挑戦になったのでは? 「どんな作品もチャレンジだけど、今回は、ユーモアとドラマのバランスを取るところ、そして大がかりなCGや特殊効果について学ぶことがチャレンジだったね」
最近はリメイクや続編ものが多いハリウッドだが、本作は完全オリジナル。酒癖も態度も言葉遣いも悪い、嫌われ者ヒーローのジョン・ハンコックはどのようにして生まれたのか? 監督曰く「もともと(脚本家の)ビンセント・ノーが、このアル中でみじめなスーパーヒーローを作り上げたんだ。だから、最初の脚本で土台は出来上がっていた」ということだが、「ウィルと一緒に、ロサンゼルスのホームレスや酔っ払いを長いこと観察したり、YouTubeで泥酔している人たちの映像を見たりもした」と、意外な苦労もあったようだ。
「YouTubeは最高だね。“酔っ払い(drunk)”で検索すると最高に笑える映像が見られるよ(笑)。実際にはおかしくて悲しいんだけど、たいていはすごく面白い。YouTubeで見た酔っ払いたちをもとに、ハンコックのキャラクターを作っていったんだ」
主演のスミスは、本作で主演作が8作品続けて全米興行収入1億ドル突破の偉業を達成し、今やハリウッドナンバーワンのスターに成長。そんなスミスとの仕事は?
「彼は本当にいい人だ。努力家だし、ユーモアのセンスもあるしね。恐れ知らずで、才能があって、非常に正直。その3つが合わさることで、彼はどんな役でも演じることができると思う。また、彼自身もそうすることに意欲的なんだ。僕がやってみてほしいと頼んだことに、彼がイヤだと言ったことは一度もなかったよ」