オッペンハイマーのレビュー・感想・評価
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素晴らしい発明なのに使い方を間違えた
議論のシーンが半分以上を占め正直疲れた。やらなければよかった、やるしかなかったの永遠に続くテニスのラリーの応酬の様。アメリカとしてはやるしかなかったで議論を終えたいだろうが、永遠にこの応酬を続けたらいいんじゃないかな。日本、京都、広島、長崎という言葉が発せられる度に胸が痛んだが、日本も戦争を反省し永遠に戦争に反対する国でいるしかないんじゃないかな。
消化不良で再見したいけど、プログラムと本読んでます
映画の肝の一つ、「誰主観」のストーリであるか、の軸を意識して鑑賞するべきと思った。
ここには蟻の眼としての広島・長崎の惨状を映像化する必要性はむしろ「ない」かと。
お互い連合国でありながら、すでに共産国ソ連を脅威と見做し、戦後の冷戦を想定したアメリカの戦略性と闇を見た。
白眉であったアインシュタインとのシーンをちゃんと見ておきたかった。最近は動画配信での鑑賞に身体が慣れすぎ、「いつでも(戻って)もう一回見直せる意識」が抜けない。劇場内でも、ここぞというシーンで「緊張感に欠ける鑑賞態度」の自分が情けない。
キリアン・マーフィーの役づくりはもちろんのこと、強い妻役のエミリー・ブラントの深い瞳の演技が好き。マット・デイモンは、何だかレオナルド・デカプリオに似ていた。
予備知識無しに鑑賞したら、ストーリーが追えずにアタフタ。 軽くでも...
予備知識無しに鑑賞したら、ストーリーが追えずにアタフタ。
軽くでも、下調べした方が何倍も楽しめると思います。
こんな平凡な男たちが、神と対峙する運命になるなんて。その事が一番恐ろしかったですね。
ルイス·ストローズの執念深さと思い込みの激しさが、負の連鎖の象徴なんでしょうが、取るに足らない人間ほど、重要人物になりたがり、醜悪なレイシストとなるのでしょうね。ロバートさんは授賞式でも役から抜けずにいらしたようで。
キリアン・マーフィー、ロバート・ダウニー・Jr、マット・デイモン、ジョシュ・ハートネット、マシュー・モディーンのキュートボーイ時代に思いを馳せてしんみり。平凡な男たちも、かつては太陽のように輝いていました。
時系列が難しかった
世界史の知識が乏しいと深く理解できない。学生のときに、ちゃんと勉強しておくべきだった!
広島・長崎への原爆投下シーンが描かれていなかったのが物足りない気がしたが、オッペンハイマーは実際には見ていないのだから、彼目線の映画としては、それでよかったのだと思う。
原爆製作に成功したと言って喜ぶ姿は腹立たしかったが、鑑賞者にそう思わせることも演出なのだろうか。
予備知識とトイレ対策は入念に
ロバート・オッペンハイマーが主役の珍しい原爆関連作品なので是非とも思ってましたが、3時間超えの長編作品
しかも近現代史がベースなので史実と関係人物の名前とある程度の経歴を知っておいた方が作品への気持ちの移入感を味わえません。
知らないで社会派ドラマと思ってゆくとちんぷんかんです。
私は、マンハッタン計画、A・アインシュタイン、
そしてオッペンハイマーは知ってましたが、戦後のエピソードは知りませんでした。
やはり歴史物は予備知識あっての作品鑑賞ですなぁ。
隣席のデカブツよ!、ポップコーンを人の膝の上にこぼすでねぇ!
あだ名(略称)が可愛いオッピーの話
天才物理学者J・ロバート・オッペンハイマーは『原爆の父』である。
内容は難しいですが、オッペンハイマーが原爆を”創るまで”から、”創った後”のことも知れる伝記映画です。
伝記映画ですので、実際の話を元に丁寧に作られていまして、原作本もあったりします。
『オッペンハイマー 上 異才』
『オッペンハイマー 中 原爆』
『オッペンハイマー 下 贖罪』
の三部構成の原作で自分は読めていませんが、映画が難解な話ですので、これから観る人は予習として見るのも良いかもしれません……。
(本を読了してから映画観るの……意識高くて凄いです……。)
この映画を観て自分は、
オッペンハイマーは実在する人なんだ──と思いました。
映画内容は非常に複雑で自分は内容を理解することが出来ませんでした……が、スクリーンの中にいたオッペンハイマーは正しく人間でした。
何を言っているのか分からないかもしれませんが、自分も何を言っているのか分かりません。
オッペンハイマーは皆さんも知ってるように、人の名前です、ですのでもちろん人間です……。
でも原爆を創ったやつです……。
観る前は、どんな冷徹でサイコパスなやつが出てくるのかと思いました。
血も涙もない、マッドサイエンティストを妄想しました。
ですが、観たあとのオッピー(オッペンハイマーのこと)への印象は変わりました。
彼は作中で最も共感出来る人物です。
性欲はまあまあ強くよく女性とHするし、友達を庇うためにたまに嘘もついちゃったり、破壊兵器を創って病んだり……。
劇中の一言。
「手が血で汚れているように感じます」
原爆を創った罪の意識から、水爆の開発に反対し続ける人生をオッピーは送ります。
彼は戦争を終わらせた英雄ではありません、進歩を止めなかった1人の科学者であり、人間です。
オッピーは自分達と同じく人間味溢れる1人の個人でした。
ですが、オッペンハイマーという映画は前述した、オッピーの人間味だけでは楽しみきれない難しい映画だと個人的には思います……。
バトル漫画のように主人公の成長を楽しむものではないんです……多分。
歴史漫画のように、オッピーの周囲の環境の移り変わり(歴史)も考えた上で、観ることで楽しめるようになると思います。
(映画なのに例えが漫画ばかりすみません……。)
ですので、作中に登場する時系列について触れようと思います……。
重いので触れるのは少々はばかられますが……劇中のラストに繋がる大切なところなので少しですが触れていこうかと思います。
理解して観て頂けた方がより映画を楽しめると思います。
(ネタバレにならないように……気をつけていきます。)
劇中には主に3つの時系列があり、場面ごとにそれぞれの時系列へ移り代わっていく形でストーリーが展開されていきます。
1つ目:1954年オッペンハイマーへの聴聞会
2つ目:1959年ストローズ長官任命の公聴会
3つ目:オッペンハイマーの学生時代から原爆を創るまで
の3つの時系列が劇中にはあります。
(聴聞会→意見を話す機会)
(公聴会→色々な人から話を聞いて何かを決定する)
他にも移り変わったりするのですが基本的にはこの3つの時系列です。
時系列が3つも用意されていて難しくなっているのです。
自分は、突然変わって頭が混乱しました……。
で、時系列と一緒に重要になってくる人物がいます。
もう1人の主人公? ストローズです。
突然時系列が変わったかと思ったら、モノクロ映像になったりします。
この映画は基本的にはカラー映像の映画なのですが、たまにモノクロ映像になるのです。
これは演出の1つとしてなっているもので、モノクロ映像のときはストローズの目線の時だそうです。
一人称的(心情が分かるよう)なのが貰えているためストローズの気持ちが劇中で伝わってきて、ストローズを主人公のように思えます。
劇中のストローズはオッピーの邪魔をするやつですが、彼にも彼なりの動機があるので、そこも注目して頂けると良いかもしれません。
これ以上話すとネタバレになってしまうかもしれませんので……まだ観れていない方は劇場またはご自宅等で是非ご覧ください!
面白い映画ですので、是非是非(っ ॑꒳ ॑c)
(三時間もあるので、時間のゆとりのある時に……)
あの爆弾が...
原子爆弾の開発と物理学者の苦悩。その後の追い込まれていく人生を描いている作品...という解釈でよいのか。
とにかく上映時間が長い。
登場人物も多くて時間の時系列も絡み合い、物理学用語が飛び交う。特に前半は、途中何度か居眠りをした。
いつも事前情報を入れずに映画館に入るのが常なのだが、本作品は無理だった。簡単にあらすじを把握してから見に行けば良かった。
後半、開発者は世界の未来を想い、恐怖にさいなまれていく。
開発に成功してからソ連との関係性によって日本がターゲットにされていく場面は引きつけられるように見た。何度も広島、長崎の言葉が出てきた。
実験に成功した大爆発の場面は泣いた。素直に悔しかった。あれが、広島に、長崎にと思うと、悔しくて辛かった。
被爆国として見なくてはいけないような気持ちで映画館に足を運んだが、あのような場面は見れない人もきっといると思う。
言葉に尽くしがたい被爆の場面が出ては来なかったが、制作者側の世界に問いかけていることはとても重いと思う。
なるほどね。
スケジュールの兼ね合い上、できるだけ早い時間帯での鑑賞をしたかったのだが、いざ観に行こうと思い立った頃には周辺の劇場では某人気アニメの最新作が公開される時期とかぶったこともあってか、そちらの作品に多くのスクリーンを抑えられていて早いところでも11時台からの上映と個人的に遅かった(中途半端だった)ため、早い時間帯からやっていた少し離れた初めて行く劇場での鑑賞となった。
まず上映時間が“3時間10分”と長尺な作品とのことで、ハマらなければダレそうだなぁとおもいつつ、結論から言ってしまえば“ダレる”という結果に。
あと、レイティングが「R15+」の作品ということもあって“年齢制限を設定するほどの過激な内容”がどのようなかたちでどれほどのものなのか個人的に注目していたのだが、これが拍子抜けだった。
おそらく何度か(2度?)出てくる主人公と愛人?の僅かなセッ〇スシーン(内1回は女性の胸が丸出し)がレイティングを上げたのかな?とおもうくらい他にそれらしき過激とおぼしき内容が何もなくガッカリした。
映画ド素人の私レベルでは到底理解できない監督の“メッセージ”の一つだったのだろうか?
いつものように事前にできるだけ情報を入れないようにしていたこともあってか登場人物もあれこれと出てきて「これは誰?」とか「いま話題にあがったその名前の人はどの人?」など普通にあった。
とくに後半の事情聴取のようなシーンはよくわからずただただグダグダと長い。
そして何より切っても切り離せない重要な広島と長崎に投下される(された)シーンは一つも描かれていなかったというのも個人的には非常に残念だった。(彷彿とさせる表現は若干あった)
「投下した」という事後報告みたいな描き方で「えっ!それだけ?ウソだろ!?」となった。置いてけぼり感がハンパなかった。
オッペンハイマーという人物からの視点の作品だったためこれも“意図して”あのような描き方をしたのかもしれないが、やはり核をピックアップしている以上はもう少し描いておいてほしかったなと。
あの投下が正当だったのか不当だったのか未だに本国であるアメリカの中ですら意見が割れるテーマではあるが、そういった部分を抜きにしても核の脅威や悲惨さをあらためて広く伝えるという意味でも映画の存在意義は大きいようにおもうのだが。
あと、顔は見たことあるんだけど誰だったけ・・・ということでオッペンハイマーを勧誘した軍人は「マット・デイモン」が演じ、自身のキャリアのために裏で糸を引いていた黒幕っぽい人物をアイアンマンでお馴染みの「ロバート・ダウニー・Jr.」が演じていたりした。
アインシュタインは一般的に知られている本人と比べてだいぶ太っていたように見えたが結構似ていたのではないかとおもった。
次に観る機会があれば吹き替えバージョンで観てみたいかな。
オッペンの苦悩
不穏な音に包まれながら進んでいく。IMAXがいいようです。私は普通のシアターでしたが、充分肌に感じ、オッペンハイマーの心情に入り込んだようでした。
単純に言うと、オッペンは、純粋に自分の理論を実証したかった、研究者として。そしてそれを政治家が利用した。投下された後の様子を映像で確認して後悔の念に苛まれた。水爆の開発には反対して、あっさりきられた。
広島、長崎の映像は映らない。それを見ている人の顔を映す。オッペンは見てから、幻影に苦しめられる。
奥さんの描き方がリアル。自分も学者なのに赤ちゃんの世話で疲れてオッペンに怒るところに共感。そして強い、浮気されようが、糾弾されて憔悴し切っているオッペンを叱咤激励する。
もしかしたら、ドイツや日本が先に開発していたかもしれない。だとしたら、やはり同じことをしていたと思う。
それにしても、実証実験が成功して、喜ぶシーンでは、怒りが湧いた。
楽しい映画ではないけど、アインシュタインとのやりとりや、ケネディの名前が出てくるなど、なるほどと思うことも多かった。
名声を欲しがる者の卑しさがもう一つのテーマかも。オッペンは違うけど。
オッペンハイマー博士の背後に見える「科学」の光と影。
原子爆弾を作ったオッペンハイマー博士の開発成功までの道のりとその後を描いた作品。
クリストファー・ノーラン監督ということで鑑賞。
骨太SF作品を生み出すノーラン監督が、なぜ今、実在の人物をベースにした人物伝映画を?と思っていたけど、観てみたら理由がわかった。
ノーラン監督、どんな作品も根底にある「好きなもの」「描きたいもの」は繋がっていて、それを様々なアプローチで発展させている方だなあと感じる。
だからこそ新作が公開されれば観に行ってしまうのだ。
まず一つは、原爆の原理はSFのベースになっている科学、量子力学の分野であるということ。
そしてもう一つは、最新の科学技術や知識は軍事兵器に利用されたきた歴史があり、科学者の知的探究の歴史は兵器開発の歴史と重なってきた、という事実だ。
本作はオッペンハイマー博士という人物の光と影を描いていたけれど、彼の光と影は「科学」というものの光と影というか、そのまま科学の功罪にも重なる。
新しい科学の知見が発見され、それが新しい技術となり最新兵器に用いられ、抑止力となり戦争は終わった。彼が在籍する国は勝利をおさめたし、オッペンハイマー博士は成功者として世間から称賛された(TIME誌の表紙を飾るのが成功のわかりやすい形なのだなあと本作を観ていて改めて思った)。
その代わりに、その技術を用いた兵器でたくさんの人が亡くなり、苦しみ、そして新たな兵器の登場で世界の軍拡が進んだ。そしてオッペンハイマー博士は知的好奇心の先に進めた研究が世界にもたらした結末を見て自身のしたことへの深い内省とともに良心の呵責に悩まされることになった(実験成功以降、しばしばグラグラ揺れて感じられるようになった博士の見る世界が苦しい…)。
この「科学の功罪」や「科学者の倫理」のようなものは本作の大きなテーマのひとつなのだと思う。
そして、この様々な研究が進み続ける今の世の中でも現在進行形ではらんでいる問題でもあり、倫理の観点からセーブされている開発があるのも事実なんだと思う。
…と、このあたりの描写は楽しく観たのだけど、ストローズ氏の粘着怨恨により博士が政治のゴタゴタに巻き込まれて聴聞会で詰められてるシーンは観ててうんざりしてしまった…。
個人的な恨みや妬みに端を発する政治的謀略?って本当に面倒くさい…!
あの時代のファシズムや共産主義と、民主主義の対立構造や一方的な排除の動きも怖いよなあ。
あとわたしは日本国民として日本目線で太平洋戦争という歴史を見ていたけど、アメリカの目線、しかも兵士等ではなく為政者に近い者の視点で、戦争を見つめるという体験も新鮮だった。
(特に原爆投下の候補地、あんな感じで決められてたんだなと思うと改めてゾッとする。あの会議の場で日本のどこの人民を犠牲者にするかを選んだってことだものな…。)
ちなみに3時間は少し長かった…!
私は今とても幸せな環境でこの映画をみている
端的に言えば興味深く面白い映画だった。
日本人として生まれた側の立場で見られたのは大変揺さぶられて良かったなと思います。ただ、原爆の被害者や家族の気持ちとか、米国の価値観だとかは製作者とは立ち位置が違うのでマルっと放置しますね。
物理学の話だからもっと難解な映画かと思っていたが、物理学部分の内容は抽象的に可視化し割愛されていて、思った以上に物理学ドキュメンタリーエンタテインメントでノーラン臭いヒューマンドラマだった。
ユダヤの話でプロメテウスから始まるなんて偉く皮肉っているなとは思ったが、オッペンハイマーの「明日は我が身感」がプロメテウスを出す事によって引き立てられていたなとは思う。
確かに各国と水爆合戦になる前に手を打ちたい気持ちは分からなくはない。結局は軍拡競争下にいた一介の学者でしかなったわけだけれども。
ちなみに、私は日本人だし観ていて辛い部分もあったけれどもアインシュタインが特殊相対性理論を出した時点でいつか起こり得た事だとは思うので、オッペンハイマーを卑下しようとは特には思わない。科学って歴史と同じでひとりでにできるわけでも、一人の脳味噌から成り立つわけでもないし。
ただ映画の中の「日本人は諦めないから」とか「原爆を落として降伏するかは分からない」とかって言うシーンは悔しいやら、有難いやら、馬鹿馬鹿しいやら色々な感情が入り混じって涙が出た。様々な文献の中で当時の日本軍の「恐ろしさ」を見聞きするけれど、日本が言っているだけでは感が私の中で少なからずあったもののその疑念が少し晴れた様な気がする。
何より過去の戦争を経て現代の技術の中、生きている平和ボケした日本人としては『私は今とても幸せだよ』という結果論を、命をかけて築き上げた先人に伝える事が出来ないのはもどかしいなと思った。
また、子供が生きていく社会が出来れば平和であってほしいと切に願う。
ついでに映像のクオリティとして核実験の爆発についてはもう少し掘り下げてリアルに作れば良かったのにと思う。
広島、長崎へ向う原爆に涙
オッペンハイマーの苦労と苦悩が詰め込まれた3時間、どっぷりくたくたになる映像体験。
相変わらずノーラン監督スゴい。
どうしても日本人目線になるが、彼が原爆をようやく完成させ、予想を超える惨状となった広島長崎を知ってからの心境はよく描かれていたのではないでしょうか。そして彼を陥れて名声を勝ち取ろうとするもの。そういった人間や軍の上層部、大統領が恐ろしい。
彼が原爆を作らなくても、誰かが作っていた。
広島長崎に落ちなくても、他の国に落ちていた。
そんなifも容易に想像出来る。
ずっと冷静に客観的に見るよう努めていたが、完成した原爆がトラックに載せられ基地から出ていくところを見たら自然と涙が頬を伝っていた。
アカデミー賞に値するかどうかは分からないけれど、この映画で原爆に、そして広島長崎に興味を持ってくれる人が増えるならこの映画の意味合いはとても大きなものじゃないかと思います。
そういう意味でとても良い、観るべき映画でした。
241 ドイツ降伏したけど余った原爆どうする?黄色いサルに落としとけ!ええ実験や。
時間軸が出てこないので誰が誰と対比しているのか
出だしはさっぱりわからんかったよ。
またメメントとかテネットの類か?と焦る。
それと量子学と物理学がどう違うかも知っとかんと
アイシュタインとボーアの関係もわからんし。
ようやく原爆実験のころから目が覚めてきた。
苦悩する科学者として物語は閉じられるのかと思いきや
比重としては陥れられたヒーローの方が大きいのか
原爆投下から(それもヒロシマナガサキは直接的な表現なし)
さらに1時間ほどかけてアカ狩りの実態に迫る。
主役キリアンマーフィー
いつもクリスチャンベールと見間違うけどアカン?
エミリーブラント今回も強いです。
マットディモンこの人性格悪い役も淡々とこなすんや。
アイアンマン老けたなあ、これCG?
可愛い子フローレンスビューちゃんやん!ええのかこのシーン!
共演者もリアルでよかったです。
80点
イオンシネマ草津 20240425
パンフ購入 ¥1200高い!けど中身は充実
追伸
当然本作はアメ目線に描くがヒトラーに勝った!より
原爆投下日本撃沈に拍手を送る民衆にはゾッとした。他にも
アカいとヒステリックに糾弾する当時のアメは
現代のLGBTに共感しないものを問答無用で攻撃するのと被る。
また日本は非公式に天皇陛下の身分保障さえあれば降伏することも
伝えていたが兵士の安全のためにという大義名分のもと
アメは原爆投下という民間人大殺戮を行った。
(過去の汚点の)ジャニつぶしの奴らはこっちも追及しろよ。
ストーリー 7 演技 6.5 芸術 6 エンタ 6.5 総合 7 ...
ストーリー 7
演技 6.5
芸術 6
エンタ 6.5
総合 7
彼は、やりたい一心でできてしまって後悔するという、不倫もね、賢い研究者ってそんなもんなのかな。その意味で最後のアインシュタイン達観コメントが印象的。
米アカデミー賞7部門
間違いなく映画史に残る作品かなと思います。唯一の被爆国に生まれた人間の一人として、原爆に関する記録や物語は数多くみたり読んだりしてきましたが、初めて原子爆弾を作った人のことは考えたことがなかったので、とても興味深く観ました。オッペンハイマーは、1960年に来日していて、そのときの講演で「世界中から核兵器をなくしたい」と語っているそうですが、その複雑な心境の断片を今作が描いた彼の半生からも読み解くことができるように感じました。冷戦が終わり、束の間の平和が幻想であったかのようにウクライナ紛争やイルラエルのガザ侵攻などの破壊行為が続発していて、その背景には核による威嚇もあるので、今作と地続きのような緊迫感やリアリティを感じました。個人的にクリストファー・ノーラン作品は苦手で、今作も少々判りにくかったのですが、強いインパクトがありました。
オッペンハイマーの人物像、人生を描いた映画
原爆の父と言われたオッペンハイマーの人生の物語。
※日本人からの視点ではなく、完全に個人的な、
一人間としての視点でレビューすることをお許しください。
オッペンハイマーは
天才物理学者で語学も堪能。
天才科学者達を含むたくさんの人々を惹きつけてまとめるカリスマ性があり、
母国愛が強い人物。
驚いたのは、
オッペンハイマーは実験は苦手で精神的に不安定、
女性関係も淫らなところがある、友人をかばうような発言をする、など、
とても人間らしい人だったというところ。
完全に私の偏見だったが、
そういうプロジェクトに携わるような天才な人は
もっと、まるで心がないような精神の持ち主なのかと思っていたからだ。
ただ、人間らしく感情があるがゆえに
様々な葛藤や苦悩があり、その感情や思考と必死に向き合ったオッペンハイマーのストーリーが描かれている。
オッペンハイマーをはじめ
天才な科学者たちは先を見通す力がある。
作ったモノの先がどうなるかわかっていた。
オッペンハイマーは矛盾した現実その全てを受け入れ、覚悟をしていた。
覚悟をし、実際に受け入れ、必死に乗り越えていっていた。
精神的に弱いところがあったとは感じさせない、もの凄い強さだと感じた。
自分に正直でいることを貫いたオッペンハイマー。
彼を裏切るものもいたが、見てくれている人もいた。
そして最後、裏切られた水爆の父からの握手に笑顔で応えていた。
あの時の気持ちはどういう気持ちだったのだろうか。と考える。
この映画を観て
知識の危うさも感じた。
科学者として皆で原子力の可能性を発見して知識を深めていく場面。
科学者として知識を深めることが、ただ楽しくて好きだとして。
それが世の中の役に立てればと思う気持ちがあっても
人を殺める凶器を作り出してしまうことがある...
なんとも言えないジレンマ、胸が痛む。
そして国同士の争い。
国の中でも政治の派閥争い
同じプロジェクトの中でも妬みや恨み、派閥争いがある。
オッペンハイマーの社会的な立ち位置、さまざまな側面とそのドラマが描かれている。
人が集まれば派閥や争いがあるのは、
時代が変わろうが、国から自分の身近な場所でも、人間である以上変わらない、無くならないことなのか。
自分は関係ないと思っていても、知らず知らずのうちに派閥争いに巻き込まれる可能性がある。
色んな視点から、考えさせられることが沢山あり、とても複雑な感情に包まれた。
あっという間の3時間だった。
この映画を知ることがなければ、オッペンハイマーの存在を知ることも、もっと理解を深めたいと思うことはなかっただろう。
紛れもなく私の人生に影響を受けた。
もう一度観てまたレビューしたいと思う。
反戦映画ではない
既に公開から3週間経過し、多くの方が講評をリリースしている中、敢えて自分なりの見解を申し上げます。
多くのコメントで明瞭な反戦映画と評していますが、私はそうは思えません。ごくごく普通の平凡で根は小心な一市民が、人より優れた知能を有して、そしてそのためにほんの少しの功名心と虚栄心を抱いたがゆえに、図らずも緊迫した時代環境に流されてスパイラルに狂気に陥っていった、一人の職人的科学者の壮絶な生き様を描いた伝記的作品だと思います。
オッペンハイマーの小心さは、二人だけの会話で顕著に現れます。彼は相手と目を合わしません。相手の目線を避けて会話していて、いつもおどおどとして喜怒哀楽を表に出さず落ち着きません。
そもそも本作には自然描写も、ラブロマンスも、アクションもなく、クライマックスの原爆の実験シーンを除いた殆どのシーンが室内の会話で進行します。その上、非常に多くの登場人物が現れ、各々が自己の意見や感情を言葉で表現していきますが、各人物のプロフィールや事情背景に一切説明はありません。
実に鬱々として延々3時間に亘って、短いカットを刻んで長回しは殆どなく、息つく間もなく速いテンポでドラマが展開していきますが、しかし迷子にもならず退屈することもなく、一気にラストまで観客を惹き付けたのは、さすがにアカデミー賞作品賞受賞に値します。
その一つの要因はBGMの見事さです。あまり感情を表情や言動に出さず、寡黙な主人公のその時々の心の内を如実に表していたのは都度奏でられる多種多様なBGMでした。アカデミー賞音楽賞受賞は当然の結果です。
もう一つの要因は編集の見事さです。クリストファー・ノーラン監督のあの独特の、頻繁に、そして小刻みに時制を行き来するカット割り、カラーとモノクロを織り交ぜて、何の注釈もなく組み合わせる映像構成は、観客を翻弄し大いに戸惑わせます。それでも迷路に陥ることなくスクリーンに注視させ続けたのは、偏に編集の技量によると思います。アカデミー賞編集賞を受賞したのも宜なるかなと思うしだいです。
狂気に陥った天才科学者を描いた点で、『ビューティフル・マインド』(2001年)に通じるようにも感じます。幸いにもオッペンハイマーは、天才性の人並外れ度合いがまだ常識的だったのでしょう。精神の異常と正常の境目で留まったのですが、ただそれゆえに一般市民としての苦しみに苛まれたのだと思います。
原爆開発は、彼にとっては一科学者としての研究目標達成の結果に過ぎなかったのであり、その成功によって普く称賛されたことは、彼には寧ろ意外で訳が分からない結末だったのではないでしょうか。
ただ原爆実験に成功し、どこか照れくさげに胸を張る彼の姿は、私には京都高尾の古刹・神護寺が蔵する「伝源頼朝像絵画」がオーバーラップして見えました。偉大な業績を成し遂げた自信と達成感、そして充足感を発散しつつも、結果への戦慄感とこれからの未来への漠然とした不安感が併存して見えた気がしました。
一方で、原爆が決して順当なプロセスを経て計画通りに完成したのではなく、奇跡と偶然の結果として描かれたのは非常に印象的でした。オッペンハイマーを含め、内心では確証が持てないままに試行錯誤を繰り返し、紆余曲折を経て漸く辿り着けたゴールであり、関わった人間たちの叡智と探求心、崇高で気高い使命感によって成し遂げられたのであって、それゆえにその時々に携わったスタッフの極度の緊張感と不安感がスクリーンに溢れていました。
将にオッペンハイマーという科学者を中心に据えた、原爆開発という科学的研究に集中し実現に導いた人間たちの集団ヒューマンドラマであり、その象徴としてリーダーのオッペンハイマーにフォーカスした作品だと思います。
物理学の人間の様相、その関係性
Fission.核分裂爆弾(原子爆弾)がアメリカでどのような過程を経て作られたのかを描いたクリストファーノーランの作品は様々な意見が見られる。
原子爆弾が広島と長崎に落とされ、それによって多数の無実の人々の犠牲者が出たことは日本だけでなく世界の永遠の歴史として刻まれ、2度とこの惨劇を繰り返してはいけないとして後世に語り継がれていかなければならない。
事実としてこのことを日本はアメリカに対して決して許したことはないし彼らはその代償を払い続けなければならない。
私はノーラン信者でもなければ共産党員でもないことを言っておくが、ここでこの作品のことを日本の被害の映像が流れていないからだめだ、とか訳のわからないことを言っていると日本の映画リテラシーの欠如が露呈してしまうのでやめていただきたいと思う。
日本は被害者であるが我々の使命は過去の歴史から学び世界の代表としてどのように対策して国同士が手を取り合える策を考え発信し続けられなければならないのだ。日本人としてだけでなく皆同じ地球人としての矜持と発想を持たなければならない。今を生きる人々はほとんどの人が経験していないのだ。日本のテレビや新聞、学校で流れる映像や漫画を通して見てきたもの、聞いてきたことを悲壮感に浸り、何も知ろうとしないで被害者ぶり続けるのは過去犠牲となった人々に対してあまりに無神経で失礼まである。
映画の話に戻るが、その影響力は現世にまで及ぶ1900年代前半、当時は物理の革命期にあり、その世界最先端をゆく学者たちが集まり、アメリカの叡智を結集してナチスドイツと鎬(しのぎ)を削る様が描かれている。歴史的な背景や当時の人々の気持ちを見ていくと理解はできる。
知ろうとしないのは罪である。
我々は映画を通してこの過去とそして未来に向かう道を正しく導くために向き合い続けなければいけないのだ。
印象的なのは最後に、オッペンハイマーがアインシュタインに一言、I believe we did.(私は我々がしたと確信している)と言い放ちAlbertは背を向けて歩いていくシーンは世界を英断に導くはずだった答えがあまりにも滑稽で恐ろしい一言で閉められている。
天才たちでさえも想像できなかった、ほぼゼロの確率、大気に核分裂反応が広がり世界を破壊する。プロメテウスが気づいた時にはあまりにも遅すぎる。
永遠に消えない負の遺産は今我々の世界に残されている。
善でも悪でもない…人
緊張感あふれる映画だった。
安っぽく善人ぶったり悪人ぶったりする演出をせず真っ直ぐに人間オッペンハイマーを描いていたのが素晴らしい。
●殺人兵器が生み出されるのに高揚感を感じた。人々の歓喜に心が高鳴る。
その描写から逃げなかったノーランは素晴らしい。
●背景をよほど勉強していないと理解できない内容。なのに引き込まれる。まさに映画の妙だ。内容自体を観客に見せることをしなかった。この映画が見せたいのは人間の熱量だ。PVのようにそこに特化している。ノーランの英断と思う。
●PVを見ているようだった。早いカットバックは最早、セリフの内容を観客が追うことを想定していない。感情だけがほとばしる。
●成功の時のオッペンハイマーの演説シーンはものすごい演出だ。歓喜の涙が絶望に見える。すごい。
●常に音楽が鳴っている。その戦略もいい。
原爆投下は許されることではない。何を言われても言い訳にしか聞こえない。
原爆はレンジでチンされて殺されるようなもの。平和のためと言われても、誰の平和だと言いたい。
しかしこの映画の凄まじいところは、自分がアメリカ人でその当時に生きていたら、原爆誕生に歓喜していたと思わせるところにある。
ただ単にオッペンハイマーという一人の科学者を描いているのではない。人間が業を背負った存在であることを描いている。
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